丸善丸の内で加納光於「油彩画」展、ウォーホルや村上隆らも

【銀座新聞ニュース=2020年12月1日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は12月2日から9日まで4階ギャラリーで「色彩の魔術師 加納光於特集 世界の現代美術展」を開く。

丸善・丸の内本店で12月2日から9日まで開かれる「色彩の魔術師 加納光於特集 世界の現代美術展」に出品される「エイコーン/形象を押しのけてⅣ」(2001年、オイル・キャンバス)。

版画、絵画で独自の世界を築いてきた画家の加納光於(かのう・みつお)さんを特集し、油彩画を中心に展示し、また、戦後の世界の巨匠現代美術家たちの作品も紹介する。

加納光於さんの特集以外に展示される作家は、アメリカのポップアートの旗手だったアンディ・ウォーホル(Andy Warhol、1928-1987)、前衛芸術家、小説家の草間弥生(くさま・やよい)さん、英国の彫刻家のアントニー・ゴームリー(Antony Mark David Gormley、1950年生まれ)さん、多摩美術大学名誉教授の李禹煥(りー・うーふぁん)さん、前衛美術画家の元永定正(もとなが・さだまさ、1922-2011)、村上隆(むらかみ・たかし)さんら。

「時の忘れもの」やウイキペディアによると、加納光於さんの特徴は「連作」で、ある期間ひとつの手法による作品を多数制作し、その成果を発表すると、また、新たな方向を模索し始める。最大の特徴が、素材と作品の関係の探求で、版画の素材として使用していた亜鉛合金を1964年よりガス・バーナーで焼いて版画そのものを作品とした「ミラー(MIRROR)33」と「ソルダード・ブルー」の連作で新しい技法による作品を開拓し、1966年には「半島状の!」シリーズから色彩が加わったという。

1969年ころから函形立体のオブジェ作品を制作、版画でもコラージュやフロッタージュ(表面がでこぼこした物の上に紙を置き、鉛筆などでこすり、その表面のでこぼこの形状を写しとる技法)を援用して多様な展開をみせ、画集形式で発表した。1976年よりデカルコマニー(紙と紙の間などに絵具を挟み、再び開いて偶発的な模様を得る技法、転写画)を利用したリトグラフ連作「稲妻捕り」を制作し、その完成後には一転して油彩画に興味をむけ、1980年に油彩画の個展を開き、以降、油彩画を中心として発表している。

加納光於さんは1933年東京・千代田区神田生まれ、病弱のため中学を中途退学し、10代後半を療養生活ですごし、微生物や植物の形態に関心を寄せ、またアルチュール・ランボー(Arthur Rimbaud、1854-1891)らのフランス詩に傾倒し、1953年に独学で版画をはじめた。1955年に私家版銅版画集「植物」を出版し、美術評論家で詩人の滝口修造(たきぐち・しゅうぞう、1903-1979)に見いだされ、1956年に東京・神田駿河台のタケミヤ画廊で初個展を開いた。

1957年に第1回東京国際版画ビエンナーレに出品し(1962年の3回展で亜鉛版を腐食させたモノクロームのインタリオ「星・反芻学」で国立美術館賞)、1959年に第3回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展で「リュブリアナ近代美術館賞」(1969年第8回に買上賞)、1961年に第6回日本国際美術展で優秀賞(1965年にも優秀賞)、1974年に「葡萄弾」により造本装幀コンクール展で文部大臣賞、1997年に第8回山口源賞で大賞、1998年に紫綬褒章、2005年に旭日小綬章、2012年に神奈川文化賞を受賞している。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)まで。入場は無料。

注:「草間弥生」の「弥」と「滝口修造」の「滝」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として常用漢字を使用しています。

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