サニーヘルス、1日3食でPFCバランスをとり、健康的なダイエットを

【銀座新聞ニュース=2020年11月28日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「ダイエットの新常識!カロリーよりも気にするべきはPFCバランス」を発表した。

健康的な食生活や、無理のないダイエットをするためには、タンパク質、脂肪、炭水化物の3大栄養素のPFCバランスを意識した食生活が大切となる。

世の中にはさまざまなダイエット法があるが、基本であり、王道でもあるのはやはり食事の内容の見直し、栄養バランスを整えることだ。糖質制限ダイエットや極端な食事制限、特定の食品ばかりを食べるダイエット法などは、体重が早い段階で落ちるとはいえ一時的な減少であることがほとんどで、そうしたダイエット法ではやめた途端にリバウンドをしてしまう。

食事内容の見直しといっても、ただカロリーをセーブすればいいというわけではなく、栄養バランスを整える必要があるのだが、何をどう整えるのかの考え方として「PFCバランス」というものがある。「PFCバランス」とはどういうものなのか、食生活への取り入れ方を紹介する。

●PFCバランスとは?

「PFCバランス」とは、体のエネルギー源である3大栄養素の「P=タンパク質(protein)、F=脂肪(fat)、C=炭水化物(糖質、carbohydrates)」が、摂取カロリーのどの程度の割合を占めるかを示した比率のことだ。

健康的な食生活や、無理のないダイエットをするためには、PFCバランスを意識した食生活を送ることが大切だ。

日本人の食事摂取基準(2020年版)で、生活習慣病の予防のために設定しているPFCバランスは以下の通り。

○タンパク質は13%から20%
○脂肪は20%から30%
○炭水化物は50%から65%

同じ摂取量でも、タンパク質、脂肪、炭水化物ではカロリーが違うため、バランスを考えずに食事の量だけを制限してもカロリーを多く摂取している場合がある。1グラムあたりのカロリーは、タンパク質と炭水化物は4キロカロリー、脂肪は9キロカロリーとなっている。

PFCバランスを意識することで、食品に含まれるカロリーの内訳や栄養素の役割を理解できるようになる。

PFCバランスは1日3食で考え、1食では肉、魚介類、卵、大豆製品などのタンパク質は指を除く掌1枚分、揚げ物や炒め物などは1品、米、パン、麺類、イモ類などの炭水化物は卵を軽く握ったときのこぶし1つ分が適量とされている。

●3大栄養素「PFC」のはたらき

タンパク質、脂肪、炭水化物の体内での働きはそれぞれ異なる。どのような役割があるのか。

○タンパク質
人間の体は、水分を除くとおよそ8割がタンパク質で構成されている。筋肉、血管、皮膚、髪など、体の組織の主成分はタンパク質で、体の機能を正常に保つのに欠かせない体内酵素を構成しているのもタンパク質だ。多くのホルモン、神経伝達物質の原材料にもなる。また、免疫力をキープして病気を予防したり、心の健康に関わったりなど、その働きは多種多様になっている。

タンパク質が不足すると、筋肉量が減少し、基礎代謝量が落ちて、太りやすい体になるほか、免疫力の低下、内臓の機能低下、肌や髪につやがなくなるなどのデメリットがある。

○脂肪
脂肪は1グラムあたり9キロカロリーなので、タンパク質や炭水化物の倍以上のカロリーがある。そのため、太る栄養素というイメージから、極力摂取量をカットするべきと思われてしまう。脂肪の摂取量が多いと健康面やダイエット面においてもちろんよくないものの、脂肪も体には必要な栄養素だ。

細胞膜の形成や、肌や髪を健康に保つ、脳や神経の機能を保つ、ホルモンの材料になるなどの役割があり、不足すると血管が弱くなったり、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、Kなど)の吸収が悪くなったりしてしまう。また、脂肪には体温を保つ働きがあり、脂質の不足は皮膚のカサつきや低体温の原因にもなる。

○炭水化物
炭水化物は体のエネルギー源となるメインの栄養素で、炭水化物と糖質はイコールではなく、炭水化物は糖質と食物繊維が一つになったものだ。一方、糖質は、糖質のみで構成されている。炭水化物を食べると体内で糖質と食物繊維に分解される。

脳のエネルギー源として利用可能なのは糖質のみで、タンパク質や脂肪のエネルギーは脳の関門を通過することができない。

炭水化物は食べてからエネルギーに変わるのが早く、タンパク質や脂肪よりも優先的に消費される。摂取量が消費エネルギーよりも多いと、体脂肪となって蓄積されてしまうため、炭水化物抜きダイエット(糖質制限ダイエット)を取り入れる人も多いが、不足すると疲労感や倦怠感、便秘、腸内環境の悪化などにつながってしまうことがある。また、炭水化物が不足すると、体は筋肉を分解し、エネルギーに換えるため、筋肉量が低下する。

●PFCバランスは「手ばかり」で簡単に量る

このようにPFCにはそれぞれ異なる働きがあり、適切なバランスで摂取する必要がある。とはいえ、食事のたびにPFCがそれぞれ何%ずつのバランスなのか、厳密に計算するのは少しハードルが高い。そこで、手軽に誰でもできる方法としてお勧めなのが「手ばかり」。

この方法は、自分の手を使って何をどれだけ食べればよいのかを量ることができる、簡単で便利な方法だ。

○タンパク質
食事の主菜となる肉、魚介類、卵、大豆、大豆製品などの主成分はタンパク質で、主菜の1食の目安は、厚みも大きさも、指を除く手のひら1枚分だ。食材が偏らないように、1日にいろいろな種類のタンパク質を摂るようにしたい。朝は卵や納豆など、昼、夜で魚、肉、豆腐を摂るように心がけると、無理なく自然に取り入れられる。

○脂肪
バター、マヨネーズ、調理用の油、ナッツ類などの主成分が脂肪で、片方の人差し指と親指で輪を作った程度が1日の目安量となる。揚げ物や炒め物など、油を使った料理は1食につき1品までにする。

○炭水化物
主食である米、パン、麺類、野菜ではイモ類、かぼちゃなどの主成分が炭水化物で、1食の目安量は、炊いたご飯の場合なら卵を軽く握ったときのこぶし1つ分が適量だ。お米以外の炭水化物の場合、パンやパスタ、うどん、そばなどは両手のひらに乗る程度の量を目安にしたい。

イモ類やかぼちゃは、野菜に分類されてはいるが、炭水化物の量が多いので、副菜として1日にこぶし1つ分までが目安となる。

●1日のトータルでバランスを取る

PFCバランスを意識して食事内容を考えると、1食ではどうしても比率が悪くなってしまうこともある。例えば、ランチではパスタ、うどんなど炭水化物に偏りがちになりやすし、夕食に揚げ物を食べれば脂肪に偏ってしまう。

ランチの炭水化物が多かったなら、夕食では減らし、その分タンパク質をしっかり摂るといったように、1日のトータルバランスで考えたい。必ずしも毎食PFCバランスを最適にしなくても、前後の食事で調整すれば問題ない。もちろん、野菜やきのこ類も積極的に食べて、ビタミン・ミネラルなどの栄養素を補うことも忘れないように心がけたい。

現代の食生活は脂肪の割合が高まってきている。ほどよく欧米化した食生活であった昭和50年代がPFCバランスに優れ、それより以前は炭水化物に偏っていたとされている。ご飯と味噌汁を基本に主菜と副菜を揃えた形にすることで、自然とPFCバランスは整う。日ごろの食卓で意識してほしい。