日本橋三越で20年報道写真展、「米社会分断の果て」など300点

【銀座新聞ニュース=2020年12月16日】国内最大手の百貨店グループ、三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿5-16-10)傘下の三越伊勢丹(新宿区新宿3-14-1)が運営する日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は12月16日から24日まで本館7階催物会場で「第61回2020年報道写真展」を開く。

2020年の東京写真記者協会賞で、企画部門賞(国内)を受賞した日経新聞の「道半ばの人材開国 コロナ禍で行き詰まる外国人労働者」の5枚組み写真。

新聞社、通信社、放送局35社が加盟する東京写真記者協会(港区東新橋1-7-1、汐留メディアタワー、03-3574-0390)が主催する、加盟社の報道カメラマンが撮影した写真を通して2020年1年間を振り返る毎年、恒例の報道写真展で、11月27日には2020年東京写真記者協会賞(グランプリ)をはじめ、各部門の受賞者が発表されており、これら受賞作品を含め、約300点の写真が展示されている。

また、報道写真展には日本新聞協会が後援し、ニコンイメージングジャパン、キヤノンマーケティングジャパン、タムロン、ソニーマーケティング、山田商会が協賛している。

2020年東京写真記者協会賞(グランプリ)は朝日新聞のランハム裕子(らんはむ・ゆうこ)さんが撮影したトランプ(Donald John Trump)米大統領の「2020年米社会分断の果て」(2月29日)が受賞した。

「一般ニュース部門賞」は国内の部では読売新聞の三浦邦彦(みうら・くにひこ)さんの「フェンス越しの再会」(2月9日)、海外の部では読売新聞の飯島啓太(いいじま・けいた)さんの「途切れた聖火」(3月13日)が選ばれた。

「企画部門賞」は国内の部が日本経済新聞の寺沢将幸(てらさわ・まさゆき)さん、横沢太郎(よこざわ・たろう)さん、山本博文(やまもと・ひろふみ)さんの「道半ばの人材開国 コロナ禍で行き詰まる外国人労働者」、海外の部が日本経済新聞の小高顕(おだか・あきら)さんの「タイで広まるソーシャルディスタンス 新型コロナで」が受賞した。

「スポーツ部門賞」は国内の部では産経新聞の桐山弘太(きりやま・こうた)さんの「ディーン元気すぎ」(8月23日)、海外の部ではスポーツニッポン新聞の小海途良幹(こがいと・よしき)さんの「完全制覇の笑顔」(2月9日)。

「文化芸能部門賞」は東京中日スポーツの由木直子(ゆうき・なおこ)さんの「親子、息ぴったり」(2月7日)が受賞した。

「奨励賞」は一般ニュース部門の国内の部が日刊スポーツ新聞のたえ見朱実(たえみ・あけみ)さんの「〝燃える〟国立」(10月24日)、海外の部が日本経済新聞の三村幸作(みむら・こうさく)さんの「英国、EU離脱の日」。

企画部門の国内の部では産経新聞の鈴木健児(すずき・けんじ)さん、寺河内美奈(てらごうち・みな)さん、納冨康(のうとみ・やすし)さん、桐山弘太さん、川口良介(かわぐち・りょうすけ)さんの「あのとき私は『東京五輪戦士からのメッセージ』」、海外の部では読売新聞の片岡航希(かたおか・こうき)さんの「コロナ禍の中国」、

スポーツ部門の国内の部では読売新聞の松本剛(まつもと・つよし)さんの「新しい胴上げのカタチ」(10月30日)、海外の部ではでは読売新聞の若杉和希(わかすぎ・かずき)さんの「四大陸選手権、憧れの先輩がなでなで」(2月9日)。

文化芸能部門では産経新聞の三尾郁恵(みお・いくえ)さん、宮崎瑞穂(みやざき・みずほ)さんの「踊りたかった!」(8月25日)。

特別賞(日本新聞協会賞受賞作品)は沖縄タイムスの金城健太(きんじょう・けんた)さんの「焼け落ちた沖縄の象徴」(2019年10月31日)、報知新聞の竜田卓(たつた・たかし)さんの「池江、復帰レースで涙」(8月29日)が選ばれた。

東京写真記者協会は1948年5月に、当時のGHQ(連合国軍最高司令官)新聞課の指導で設立され、アメリカのワシントンDCにある写真記者協会をモデルにしたとされている。当初の加盟社は14社、会員数は200人で、設立の主目的は、GHQとして占領政策をスムーズに遂行するために、取材統制をする必要から、新聞・通信社の写真関係の窓口の一元化を狙ったものとしている。

GHQの占領政策の終了後は、主目的をあらゆる分野におけるニュース写真取材を公平かつ円滑に行うための調整機関と位置づけ、任意団体として再発足し、以後、今日では、各界で協会の重要性が認識され、新聞メディアでの写真取材を調整する際には不可欠の存在になっているという。

協会会員は首都圏に本社を置く新聞社、通信社、放送(NHK)の各社と一部地方紙の写真記者を対象としており、現在の加盟社は35社、英文表記は「Tokyo Press Photographers Association」としている。

開場時間は10時から19時(最終日は18時)まで。入場は無料。

注:「寺沢将幸」の「沢」は正しくは旧漢字です。

「たえ見朱実」の「たえ」は「妙」の旧字で、左の「女」を「玄」にした漢字です。