日本橋三越で田渕俊夫「画業60年」展、大饗の儀の屏風等18点

【銀座新聞ニュース=2021年1月8日】国内最大手の百貨店グループ、三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿5-16-10)傘下の三越伊勢丹(新宿区新宿3-14-1)が運営する日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は1月9日から20日まで本館7階催物会場で「画業60年 田渕俊夫展」を開く。

日本橋三越が1月9日から20日まで開かれる「画業60年 田渕俊夫展」に出品される「大和心象 法隆寺遠望」(2004年、紙本着彩)。

現代日本画壇の最高峰で、東京芸術大学名誉教授、日本美術院理事長の田渕俊夫さんの画業60年を振り返る展覧会を開く。今回は2019年11月に執り行われた大嘗祭(だいじょうさい)関連儀式の一つ「大饗(だいきょう)の儀」の調度である「悠紀地方風俗歌屏風」六曲一双屏風をはじめ、福井県永平寺や京都府智積院の襖絵、神奈川県鶴岡八幡宮に奉納された絵巻など、田渕俊夫さんの代表作、18点を展示する。

ウイキペディアによると、「大嘗祭」は日本の天皇が皇位継承に際して行う宮中祭祀であり、皇室行事とされている。新天皇が即位(現代では国事行為となる即位の礼の各儀式が終了)した後に新穀を神々に供え、自身もそれを食する。その意義は、大嘗宮において、国家、国民のために、その安寧、五穀豊穣を皇祖天照大神及び天神地祇に感謝し、また祈念することである。

一般に、毎年11月23日(勤労感謝の日)に行われる宮中祭祀の新嘗祭(にいなめさい)と同じく、収穫感謝の秋祭りと解されている。実際、祭儀の次第にも共通点があり、大嘗祭が行われる年には新嘗祭は斎行されない。また、大宝律令以前においては「大嘗祭」と「新嘗祭」は同一祭儀の別名であった。

即位礼に関わる儀式が国の行事とされたのに対し、大嘗祭に関わる儀式は皇室の行事とされているが、「皇室の公的な行事」で、大嘗祭の予算は通常の内廷費以外の臨時のものが組まれる。

日本美術院がウェブサイトに掲載している2019年11月17日付東京新聞によると、大嘗祭を終えた今上天皇、皇后両陛下が、酒食を参列者とともにする「大饗の儀」が11月16日に皇居・宮殿の豊明殿で行われた。首相ら三権の長、儀式米を納めた大田主(おおたぬし)ら約280人が招かれ、大嘗祭に供えたものと同じ白酒(しろき)と黒酒(くろき)、和食の膳がふるまわれた。

天皇陛下は「大嘗宮の儀を終え、皆さまをお招きし、大饗を催すことを誠にうれしく思います」とあいさつした。会場前方の両脇には悠紀(ゆき)地方(栃木県)、主基(すき)地方(京都府)の四季をテーマに制作した風俗歌屏風(ふぞくうたびょうぶ)が置かれた。

悠紀地方の屏風は、田渕俊夫さんが描いた風景画に、歌人で愛知淑徳大名誉教授の篠弘さんが詠んだ和歌4首の色紙を貼ってある。主基地方は、画家で金沢美術工芸大名誉教授の土屋礼一さんと、歌人で京都大名誉教授の永田和宏さんが担当した。

田渕俊夫さんは1941年東京都生まれ、1965年に東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業、1967年に同大学大学院を修了、修了制作「水」が大学買い上げに、1968年に再興第53回日本美術院展覧会(院展)で「ヨルバの神々」が日本美術院賞(大観賞)、1970年に愛知県立芸術大学美術学部絵画専攻日本画助手、1974年に同大学美術学部絵画専攻日本画講師。

1982年に第1回日本美術院で奨学金(前田青邨賞)を受賞、1984年に同大学美術学部絵画専攻日本画助教授、1985年に東京芸術大学美術学部保存修復技術助教授となる、日本美術院同人に推挙、1988年に再興第73回院展で「緑風」が文部大臣賞、1994年に再興第79回院展出品「大地Ⅰ・Ⅱ」が内閣総理大臣賞を受賞した。

1995年に同大学大学院美術研究科教授、1996年に日本美術院評議員、2005年に同大学副学長、2006年に日本美術院理事、2009年に同大学を定年退職、同大学名誉教授、愛知県立芸術大学客員教授、2011年に日本美術院代表理事、2016年に日本美術院理事長に就任している。

開場時間は10時から19時(最終日は18時)まで。入場料は一般1000円、大学・高校生800円、中学生以下無料。

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