丸善丸の内で関修一原画展、最新の「レベッカ」等

【銀座新聞ニュース=2021年1月12日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は1月13日から19日まで4階ギャラリーで「関修一原画展-思い出のキャラクターたち」を開く。

丸善・丸の内本店で1月13日から19日まで開かれる「関修一原画展-思い出のキャラクターたち」に出品される「レベッカ」((C)ベガエンタテイメント2020)。

キャラクターデザイナーの関修一さんが毎年、丸善で開く個展で、1970年代から1990年代後半にかけて、フジテレビ「世界名作劇場」の「小さなバイキング ビッケ」(1972年)をはじめ、「トム・ソーヤーの冒険」(1980年)や「ペリーヌ物語」(1978年)、2020年作品「レベッカ」などの原画最新作の版画を展示販売する。

ウイキペディアによると、「世界名作劇場」は一般には1969年の「ムーミン」以後の作品を指すが、「日本アニメーション」の公式では1975年1月の「フランダースの犬」以後としている。すべての作品はフジテレビ系で毎週日曜日19時30分より放送されている。ただし、「世界名作劇場」という名前がついたのは1979年放送の「赤毛のアン」以降であり、それまでは「カルピスこども劇場」や「カルピスファミリー劇場」という名前がついていた。

「赤毛のアン」以降は提供がカルピス1社だけでなくなったためシリーズ名を何度か変更している。オリジナル作品の「七つの海のティコ」を除けば、ほとんどの作品において、原作者がすでに故人であることが多く、放送期間中に原作者が存命だった作品は「南の虹のルーシー」(1982年)、「アルプス物語 わたしのアンネット」(1983年)、「大草原の小さな天使 ブッシュベイビー」(1992年)、「こんにちは アン-ビフォア・グリーン・ゲーブルズ(Before Green Gables)」(2009年)の4作のみ。

「小さなバイキングビッケ」は1972年にドイツのZDFと日本のズイヨー映像の共同で制作されたテレビアニメで、当初はZDFが人形劇アニメを企画したが、後に国際共同制作として瑞鷹にテレビアニメを依頼し、1972年から1974年にかけて1話23分の全78話と、85分の長編アニメが制作された。原作はスウェーデンの児童文学作家、ルーネル・ヨンソン (Runer Jonsson、1916-2006)の「小さなバイキング」だ。

ドイツでは1974年1月31日から8月8日までZDFでは26話が放送され、残りの52話は1975年3月5日から放送された。オーストリアでは1974年2月17日からORFにて放送され、日本では1974年4月3日から1975年9月24日にかけてフジテレビ系で放送された。2009年にはテレビアニメを元にした実写映画が制作されている。

主人公の名前はZDFのドイツ版や英語版などでは「ヴィッキー」となるが、日本版では原作和訳版を元にした「ビッケ」が用いられる。

「トム・ソーヤーの冒険」はフジテレビ系で1980年1月6日から12月28日で全49話が放送されたテレビアニメで、原作はアメリカの作家、マーク・トウェイン(Mark Twain、1835-1910)の同名小説(The Adventures of Tom Sawyer)だ。

「ペリーヌ物語」は1978年1月1日から12月31日までフジテレビ系列で全53話が放送され、「世界名作劇場」の第4作に当たり、1978年に文化庁こども向けテレビ用優秀映画作品賞を受賞している。原作はフランスの小説家、エクトール・アンリ・マロ(Hector Henri Malot、1830-1907)の「アン・ファミーユ(En famille、家族と共に)」(邦題「家なき娘」だ。

「レベッカ」は2020年3月に公開されたアニメで、キャラクターデザイナーが関修一さん、監督が寺本幸代さんが手がけた。

関修一さんは1946年東京都大田区生まれ、デザイン学校在学中に「TCJ」(現エイケン)に入社、美術担当として背景などを描いていたが、1968年に「サスケ」の動画を担当、1969年に「カムイ外伝」でキャラクターデザインを手がけた。

「世界名作劇場」をはじめ、日本アニメの作品で多くのキャラクターデザインを担当し、1970年にエイケンを退社、「ブラックジャック」や「ドラえもん」などのテレビアニメの原画なども手がけ、現在、フリーとして活動している。

開場時間は9時から21時(最終日は16時)。13日8時45分から丸善・丸の内本店1階入口前で原画購入整理券を抽選で配布する。