丸善日本橋で小暮真望「百名山」版画展、故郷の風景

【銀座新聞ニュース=2021年2月26日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・日本橋店(中央区日本橋2-3-10、03-6214-2001)は3月3日から9日まで3階ギャラリーで小暮真望さんによる版画展「自然美への賛歌・日本百名山」を開く。

丸善・日本橋店で3月3日から9日まで開かれる小暮真望さんによる版画展「自然美への賛歌・日本百名山」に出品される「花宴千本桜」。

画業40周年を超えたシルクスクリーンの版画家、小暮真望(しんぼう)さんが「自然美への賛歌・日本百名山」と題して、1994年から取り組んでいる瀬戸内海、尾瀬、上高地など各地の作品を題材とした版画作品を展示販売する。

「葉ずれの音が聞こえそうな繊細な筆致と躍動感あふれる大胆な構図、艶やかに彩る空気感の表現は、多くの人々に感動を与え、国内だけでなく欧州を中心とした海外でも高い評価を得ている」(丸善)という。

小暮真望さんは小説家で登山家だった深田久弥(1903-1971)が1964年に発表し、第16回読売文学賞(評論・伝記賞)を受賞した「日本百名山」を参考にし、自ら足を運んで選んだ山々を1994年から「日本百名山」とし、ライフワークとして制作に取り組んでいる。

また、小暮真望さんは丹頂鶴の連作、世界の名峰、北海道の大地や瀬戸内の海など、その表現の対象は多岐にわたり、自然美への飽くなき探求を続けてきた。小暮真望さんのシルクスクリーン版画の世界には、だれもが心に抱く「ふるさとの風景」があるとしている。

小暮真望さんは1948年群馬県館林市生まれ、明治大学工学部を卒業、1972年に同大学大学院工学部修士課程を修了、本田技術研究所に入社、CVCCエンジン(低公害エンジン)の研究開発に従事、初代「シティ」のエンジンの責任者、軽自動車の総合責任者として数々の車を開発、1980年にシルクスクリーン版画技法により、自然の美をテーマに版画活動に入り、1982年に本田技術研究所を退社、「セリグラフ美術研究所」(埼玉県東松山市下野本1515-1、0493-24-8791)を設立した。

1984年に第25回日本版画会展で新人賞(1985年に東京都知事賞、1986年に会友賞、1994年に萬華賞、1995年に馬渕賞、1999年に第40回記念会員賞、2000年に日本版画会賞、2001年に文科大臣奨励賞)を受賞し、

1989年にニュージーランド国際日本版画展でTIE賞第3位、1990年にオーストラリア国際日本版画展でTIE賞第1位、1991年にイタリア国際日本版画展でTIE賞第1位、1992年にノルウェー国際日本版画展でTIE賞第1位、1993年に版画作品集第1集、1994年に第35回日本版画会展で万華賞、「日本百名山」の制作をはじめた。

1998年にオーストラリアアートネットゴールドコースト展でゴールドコースト市長賞、版画作品集第2集、1999年から「日本百名山」オリジナルカレンダーを毎年制作し、2002年にオーストリア新世紀宮廷芸術祭で国会議事堂総長賞、チェコプラハ宮廷芸術祭国立美術館で東洋現代美術賞、2003年に版画作品集第3集を刊行した。現在、日本版画会会員、明治大学理工学部外部講師。

6日10時30分から17時30分まで小暮真望さんが来場する。

開場時間は9時30分から20時30分(最終日は17時)まで。