和光が「3.11」14時46分に震災犠牲者に哀悼の鐘

【銀座新聞ニュース=2021年3月5日】大手時計、精密機械メーカーのセイコーホールディングス(中央区銀座1-26-1)傘下の百貨店、和光(中央区銀座4-5-11、03-3562-2111)は3月11日に時計塔「未来への希望の鐘」を鳴らす。

和光がショーウインドウに展示する大きな時計の特別なディスプレイ(イメージ図)。

また、6日から11日まで和光本館のショーウインドウで大きな時計の特別なディスプレイを展示する。11日14時46分を迎えると、1分間の黙とうの目安となる11回と2回の時打ちの鐘を鳴らす。その後、新たに制作した時計塔「未来への希望の鐘」が鳴り、時計の針が動き出す。

セイコーホールディングスは2011年3月11日の東日本大震災により、犠牲になった人たちへの哀悼の意を込めて、2012年から和光の時計塔に半旗を掲げ、鐘の音を鳴らしている。

今回は、3月2日に内閣総理大臣の菅義偉(すが・よしひで)さんより国民に向けて「国民の皆様へ(黙とうのお願い)」が発信されていることから、10回目となる2021年はショーウインドウの大きな時計が、東日本大震災が発生した14時46分より1分間、黙とうの目安となるよう時打ちの鐘を鳴らす。鐘の回数は2011年3月11日にちなみ11回、 1分後の14時47分に2打を鳴らす。

ウイキペディアによると、東日本大震災は2011年3月11日14時46分18秒に発生した宮城県牡鹿半島の東南東沖130キロメートルを震源とする東北地方太平洋沖地震と、これに伴う福島第一原子力発電所事故による災害をいう。地震の規模はモーメントマグニチュード (Mw) 9.1で、発生時点において日本周辺における観測史上最大の地震である。

この地震により、場所によっては波高10メートル以上、最大遡上高40.1メートルにも上る巨大な津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害が発生した。2019年12月10日時点で、震災による死者・行方不明者は1万8428人、建築物の全壊・半壊は合わせて40万4893戸が公式に確認されている。

また、震災発生直後のピーク時においては避難者は約47万人、停電世帯は800万戸以上、断水世帯は180万戸以上などが報告されている。復興庁によると、2019年7月30日時点の避難者などの数は5万271人としている。日本政府は、震災による直接的な被害額を16兆円から25兆円と試算し、岩手・宮城・福島の3県の県内総生産の合計に匹敵し、世界銀行の推計では、自然災害による経済損失額としては史上1位としている。