ヤマハ銀座で堀江真理子が松平頼則ら昭和を演奏、西村朗も

【銀座新聞ニュース=2011年9月20日】ヤマハ銀座店(中央区銀座7-9-14、03-3572-3171)は9月23日15時から6階コンサートサロンで堀江真理子さんによる「レクチャーシリーズ コンサート-日本のクラシック音楽の歩み」を開催する。

今回はピアノ奏者の堀江真理子(ほりえ・まりこ)さんが開く「日本のクラシック音楽の歩み」の第3回目で、「昭和初期の作曲界、オリジナリティの模索と苦闘」と題して、7人の日本の作曲家を取り上げる。スペシャルゲストとして作曲家で「いずみシンフォニエッタ大阪」の音楽監督を務める西村朗(にしむら・あきら)さんが出演する。

作曲家は箕作秋吉(みつくり・しゅうきち、1895-1971)、菅原明朗(すがはら・めいろう、1897-1988)、清瀬保二(きよせ・やすじ、1900-1981)、橋本国彦(はしもと・くにひこ、1904-1949)、松平頼則(まつだいら・よりつね、1907-2001)、早坂文雄(はやさか・ふみお、1914-1955)、伊福部昭(いふくべ・あきら、1914-2006)の7人で、堀江真理子さんがそれぞれの作曲家の曲を演奏する。

これら7人は1930年に清瀬保二、箕作秋吉、菅原明朗、橋本国彦、松平頼則らが「新興作曲家連盟」(1945年に「日本現代音楽協会」)を結成、1946年に清瀬保二、早坂文雄、伊福部昭、松平頼則らが「新作曲派協会」を結成するなど、昭和初期から戦後の日本のクラシック音楽界をリードしたことで知られる。

堀江真理子さんは東京都生まれ、1969年に中学生のときに、チェコのプラハ国際音楽コンクール室内楽二重奏部門第1位、東京芸術大学在学中にフランス政府給費留学生としてフランスにわたり、パリ国立高等音楽院ピアノ科、室内学科を卒業、同音楽院の第3課程(大学院)を修了、1978年にジュネーブ国際音楽コンクールで第3位を受賞している。

フランスをはじめヨーロッパ、アジアの各地でリサイタルや音楽祭に出演、1982年に東京でデビューコンサート、1993年から1995年にかけて「フォーレ、ピアノ曲・室内楽曲全曲演奏会」(8回シリーズ)などを開催、2004から2005年にも「フォーレの肖像」(3回シリーズ)を開催、2007年に明治生まれの作曲家9人のピアノ作品のリサイタルを開催している。日本大学芸術学部講師などを務めている。

西村朗さんは1953年大阪府大阪市生まれ、東京芸術大学を卒業、同大学大学院を修了、1974年に日本音楽コンクール作曲部門第1位、1977年にベルギーのブリュッセルで開かれたエリザベート国際音楽コンクール作曲部門で大賞、イタリア・ミラノのルイジ・ダルッラピッコラ作曲賞を受賞、1988年から2011年まで尾高賞を5回受賞した。

1990年に中島健蔵(なかじま・けんぞう、1903-1979)音楽賞、1994年に日本現代芸術振興賞、2001年にエクソンモービル音楽賞、2004年に第36回サントリー音楽賞、2005年に第47回毎日芸術賞などを受賞している。2000年に「いずみシンフォニエッタ大阪」の音楽監督に就任、2003年よりNHK-FM「現代の音楽」の解説を6年間、2009年より教育テレビ「N響アワー」の司会者を務め、2010年に草津国際音楽祭の音楽監督に就任。東京音楽大学教授を務めている。

料金は一般3000円、会員が2500円、学生2000円。予約、問い合わせはヤマハ銀座店ピアノ売場(03-3572-3132)まで。