銀座シネパトスで樋口尚文ナイト、PFF入選作など自主制作品も上映

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【銀座新聞ニュース=2013年3月12日】銀座シネパトス(中央区銀座4-8-7先、三原橋地下街、03-3561-4660)は3月16日21時から「樋口尚文監督 自主映画全作品オールナイト『インターミッションへの道』」を開催する。

銀座シネパトス樋口尚文

銀座シネパトスで3月16日に開かれる「樋口尚文監督 自主映画全作品オールナイト『インターミッションへの道』」に出演する樋口尚文さん。

銀座シネパトスで最後のロードショー「インターミッション」を監督した樋口尚文(ひぐち・なおふみ)さんが私立芝学園高校と早稲田大学時代に制作した8ミリ自主映画3作と「インターミッション」の4本を朝まで上映する。また、樋口尚文さん自ら作品を解説する。

今回、上映する自主制作映画は「ゲリラになろうとした男」(1979年、45分)、「ファントム」(1982年、125分)、「愛・賭け・遊び」(1985年、55分)の3本だ。
「ゲリラになろうとした男」は高校時代に監督した自主映画で、遅れてきた学園粉砕パロディ映画だ。ぴあフィルムフェスティバルの前身「ぴあ自主制作映画展」で佳作に選ばれ、ぴあシネマブティックで上映され、日本映像フェスティバル特別賞を受賞している。後にロックバンド「ザ・レッズ」のPVに引用されている。

「ファントム」は早大政経学部時代に監督した長編映画で、ぴあフィルムフェスティバル’1983に入選している。「愛・賭け・遊び」は、早大時代に映画評論家として初の単行本を上梓し、当時「朝日ジャーナル」(朝日新聞社)で「新人類の旗手たち」として注目された時期に監督した作品で、貞吉(さだよし)なおこさんを主人公に起用し、室井滋(むろい・しげる)さんがゲスト出演している。神奈川県芸術祭映像コンクール大賞を受賞した。

樋口尚文さんは1962年佐賀県唐津市生まれ、早稲田大学政治経済学部を卒業、在学中に8ミリ映画を制作し、1983年にぴあフィルムフェスティバルに入選した。一方で映画論の執筆もはじめ、ダゲレオ映像評論賞に入賞し、1985年に書き下ろし映画評論集を出版した。1987年に電通に入社、CMプランナーとして多くのテレビCMを企画し、2010年現在、第2クリエーティブ局部長、クリエーティブ・ディレクターを務めている。

電通に勤務するかたわら、映画評論家としても活動し、キネマ旬報ベスト・テン、毎日映画コンクール、日本映画プロフェッショナル大賞、日本民間放送連盟賞などの審査委員も務めている。2013年2月から3月末にかけて銀座シネパトスの最後の上映作品となる映画「インターミッション」で初めて劇場用監督を務めた。

時間は21時から5時で、チケットは指定席券をチケットぴあで販売中で、料金は3300円。当日自由席券も発売し、料金は3000円。朝から整理券を配布する。