米エリジウム、宇宙葬を日本で予約開始、20万円、来夏打ち上げへ

(過去の記事については店舗名や企業名などを検索すると見られます)
【銀座新聞ニュース=2013年10月4日】アメリカの宇宙葬会社のエリジウムスペース(Elysium Space)は10月1日から日本で宇宙葬の受注を開始した。

エリジウムスペースは10月1日から日本で宇宙葬の予約を受付をはじめた。画像は宇宙葬のイメージ画像。

エリジウムスペースは10月1日から日本で宇宙葬の予約を受付をはじめた。画像は宇宙葬のイメージ画像。

故人の遺灰の一部をカプセルに納めて、宇宙へ打上げ、カプセルを搭載した人工衛星が地球の周回軌道に乗り、数カ月の間、90分に1周の周期で地球を周回するというものだ。故人の家族や友人は、その周回の様子を、スマートフォンやタブレット向けの無料アプリによって、衛星の飛行している状況を確認することができる。

しかも、数カ月の周回の後に遺灰を載せた人工衛星が大気圏に再突入し、流れ星となって燃え尽きるため、「スペースデブリ(宇宙ごみ、space debris)」になることも避けられるとしている。

ウイキペディアによると、宇宙葬は故人の遺骨などをカプセルなどに納めてロケットなどに乗せて、宇宙空間(地球を周回する軌道上)に打ち上げる散骨の1形態で、空中発射型ロケットのペガサスロケットによって1997年4月21日に行われたのが最初とされている。

このロケットにはアメリカの映画プロデューアーのジーン・ロッデンベリー(Gene Roddenberry、1921-1991)ら24人分の遺骨が格納され、カナリア諸島の上空11キロから発射され、公転周期96分の楕円軌道に乗り、2002年5月20日にオーストラリア北部に落下した。

打ち上げるロケットは容積や質量の制約があり、シリンダー状の容器に数グラムの遺骨を装填し、数十ないしは数百人分の遺骨を打ち上げる方法がとられる。2004年に行われた例では150人分の「散骨」が行われた。「宇宙葬」は実際にはロケット能力の制約などによって、遺骨は地球の重力圏を離脱できず、地球周回軌道に乗せられることが多く、「スペースデブリの増加につながる」との批判も出ている。

シューメーカー・レヴィ第9彗星の共同発見者であるユージン・シューメーカー(Eugene Merle Shoemaker、1928-1997)は1997年に交通事故で急逝し、2005年に遺骨が探査機ルナ・プロスペクターにより月に送られた。これは月面に対して遺骨が送られた初の例である。

また、冥王星の発見者クライド・トンボー(Clyde William Tombaugh、1906-1997)は1997年の死後、遺骨の一部が2006年に打ち上げられた冥王星探査機ニュー・ホライズンズに搭載された。

エリジウムスペースが最初に打上げるのは2014年夏の予定で、ウェブサイト(http://www.elysiumspace.com/)で申し込みを受け付けている。費用は1990ドル(約19万9000円)。

エリジウムスペース社は2013年に誰でも宇宙へアクセスできるサービスを提供するため、サンフランシスコで設立され、世界でもっとも低価格な宇宙葬サービスを提供する。社長(CEO)のトマ・シベ(Thomas Civeit)さんは元アメリカ航空宇宙局(NASA)の技術者として、ハッブル宇宙望遠鏡の開発などに携わったという。

「エリジウム」とは、ギリシア・ローマ神話で、神々に愛された者や英雄のみが死後に住める、地の西端にあるとする楽園をいう。

問い合わせはゼネラル・マネージャーの金本成生(かねもと・なるお)さん(naruo@elysiumspace.com、090-1593-0587)まで。