ソニービルに水族館、沖縄のタマカイ等500匹、新作の短編映画も

【銀座新聞ニュース=2016年7月12日】大手家電メーカー、ソニーグループのソニー企業(中央区銀座4-2-11、ヒューリック銀座数寄屋橋ビル、03-5159-2211)は7月15日から8月28日までソニービル(中央区銀座5-3-1、03-3573-2371)で「Sony Building 50th AnniversaryーSony Aquarium」を開く。

7月15日から8月28日までソニービルで開かれる「ソニービル50周年記念-ソニーアクアリウム(Sony Building 50th AnniversaryーSony Aquarium)」のフライヤー。

7月15日から8月28日までソニービルで開かれる「ソニービル50周年記念-ソニーアクアリウム(Sony Building 50th AnniversaryーSony Aquarium)」のフライヤー。

ソニービル1階のソニースクエアに設置された大型水槽「ソニーアクアリウム(Sony Aquarium)」の中で生きた魚類が泳ぐイベントで、2016年で49回目となる。また、今回は銀座ソニービルが1966年に開業して以来50周年になるのを記念して開く。

「沖縄美ら海水族館(おきなわちゅらうみすいぞくかん)」とソニービルが共同で実施するのは2008年から10回目で、2016年はエデュケーション(Education、教育)とエンターテインメント(Entertainment、娯楽)を融合した合成語「エデュテインメント」をコンセプトに、沖縄美ら海の生態系を再現した水槽展示、ソニーの技術で描かれた映像などを通して、沖縄の自然や生き物について楽しみながら学べる体験型のイベントを実施する。

今回、1階のソニースクエアに設置されるのは幅5メートル、総水量14トンの水槽で、ハタの仲間「タマカイ」をはじめ、ニセゴイシウツボなど23種類約500匹の魚が入れ替わり泳ぎ回る。

「プライベート・アクアリウム」によると、ニセゴイシウツボは西部太平洋域に分布するウツボの仲間で、日本では和歌山県より南に分布し、体は細長い筒状で平たく、白色や淡灰色などの地に、円形や楕円形の小さな黒色の斑が散在している。この斑が、碁石のように見えることから和名が付けられている。胸びれはなく、歯は鋭い犬歯状になっている。全長は2メートル近くになるものもいる。

過去に設置された「ソニーアクアリウム」の中で泳ぐ魚類。

過去に設置された「ソニーアクアリウム」の中で泳ぐ魚類。

1階エントランスホールには、水槽にいる生き物を観察しながら、ロボット・プログラミング学習キットの「クーブ(KOOV)」(ソニー・グローバルエデュケーションが開発中のロボット・プログラミング学習キット)を体験できる。ブロックプログラミング展示や試遊コーナーで、海の生き物をブロックで自由に表現できる。

8階コミュニケーションゾーン「オーパス」では、沖縄美ら海を舞台に繰り広げられる、小学3年の男の子「ジン」の夏の不思議な体験を、4Kとハイレゾリューション音源の約10分間のショートムービーにした「泣きべそジンと勇気の海」を上映する。「ジン」の声優を務めるのは1994年岐阜県飛騨高山生まれのトミタ栞(しおり)さん。

1階「ソニーショールーム」では、「美らフォトワールド」と「美らオトワールド」とし、水中写真家の鍵井靖章(かぎい・やすあき)さんが撮影した「美ら海の世界」の写真などを展示する。

「沖縄美ら海水族館」(沖縄県国頭郡本部町字石川424)は、沖縄の海洋博公園内にある水族館で、大水槽を泳ぐジンベエザメやイルカショーなど、沖縄の有名な観光地となっている。2005年にアメリカのジョージア水族館が開館されるまでは世界最大規模だったが、現在は世界で2番目の水族館という。特に館内の1階から2階を貫く「黒潮の海」水槽は、幅35メートル、奥行き27メートル、深さ10メートル、水量7500トンで世界でも有数の大きさを誇っている。

「4K」は横4000×縦2000前後の解像度と、国際電気通信連合(ITU)が定めた規格で、フルハイビジョンの4倍の画素数の映像に対する総称で、テレビ放送やテレビ受像機(超高精細テレビジョン、超高精細テレビジョン放送)の場合は「4KUHDTV」で3840ピクセル×2160ピクセル、映画、カメラであれば、4096ピクセル×2160ピクセルとなっている。

テレビ受像機は2011年12月に東芝が世界で最初に商品化し、アメリカではセイキ(SEIKI)が発売している。日本では、2014年6月から4Kテレビ放送が開始されており、韓国ではケーブルテレビによる4Kテレビ放送(試験放送)が2013年7月から開始されている。こんごBS放送で4K試験放送が2016年に開始される予定だ。

ハイレゾリューション音源は音楽用CD(CD-DA)を超える音質の音楽データの総称で、略して「ハイレゾオーディオ」、「ハイレゾ音源」と呼ばれる。サンプリング周波数と量子化ビット数のうちどちらかがCD-DAスペック(44.1キロヘルツ、16ビット)を超えていれば「ハイレゾ」と見なされる。

一般にCDは44.1キロヘルツ、16ビット、DATは48キロヘルツ、16ビットで、これらを超える情報量(サンプリング周波数、あるいはビット数のいずれかで)を持つ音源をさす。

デジタル音声信号の音の質は、サンプリング周波数と量子化ビット数で構成されており、サンプリング周波数とは、1秒間にアナログ信号を何回デジタル信号に変換するかの回数を表し、数値が高いほど、よりきめ細かく、より大量の変換を行なえる。

サンプリング周波数が96キロヘルツの場合、CDのサンプリング周波数44.1キロヘルツの2倍以上、192キロヘルツであれば4倍以上のきめ細かさになる。量子化ビット数とは、アナログ信号をデジタル信号に変換する際に、音の強弱を何段階に表現するかの数値で、この数値が高いほど、より元信号に忠実に、より大きな音の変化まで変換することが可能となる。

CDの量子化ビット数は16ビットなので、2の16乗(6万5536階調)の音の強弱に変換できる、ブルーレイの24ビットであれば2の24乗(1678万階調)の変換まで可能となり、CDの約256倍の音の強弱に変換することができる。これらCDをしのぐ量のデジタル信号に変換された音楽を、ブルーレイ・プレーヤーなどを使って、より限りなく原音に近い音声を再現したものを「ハイレゾリューション・オーディオ」という。

8月7日13時30分と15時から2階ソニーショールームで、鍵井靖章さんによるトークショーを開き、沖縄の海中世界の魅力や今回出会った生き物たちのエピソード、サンゴの産卵や深海の稚魚などについて話す。

7月22日から31日まで2階ショールーム「JTA/JALキッズスタジオ」で「美らフォトワールドなりきり撮影会」を開く。キャビンアテンダント、パイロット、整備士になりきって、デジタル一眼カメラ「アルファ(α)」で撮影する。親子が対象で、大人だけの参加はできない。

期間中、11時30分と17時30分を給餌タイムとし、魚へのエサやりを鑑賞できる。

また、土・日曜日10時15分から11時まで8階で「沖縄美ら海水族館出張授業」を開く。土・日曜日に沖縄美ら海水族館の飼育員が、生き物の特徴や生態について解説し、骨格標本や生体などを実際に見て、触って学ぶことができる。

今回は「魚」がテーマで、「海の生き物はどうやってふえるの?」や「驚き!魚の身の守り方」、「ビックリ!魚の’変身’のヒミツ」などの内容で開く。日程などはHPを参照にし、事前に申し込む。5歳以上から小学生以下の子どもと親の組み合わせで、各回25組(1組4人)まで参加できる。

営業時間は11時から19時。屋外に設置する大水槽は23時まで見られる。入場は無料。