汐留でTCC展、篠原誠らグランプリ、最高新人は渡辺千佳

【銀座新聞ニュース=2016年8月6日】東京コピーライターズクラブ(TOC、事務局・渋谷区神宮前5-7-15、03-5774-5400)は8月4日から9月24日までアド・ミュージアム東京(ADMT、港区東新1-8-2、カレッタ汐留)で「TCC広告賞展2016」を開いている。

東京コピーライターズクラブ(TOC)が9月24日までアド・ミュージアム東京で開かれている「TCC広告賞展2016」のフライヤー。

東京コピーライターズクラブ(TOC)が9月24日までアド・ミュージアム東京で開かれている「TCC広告賞展2016」のフライヤー。

TCC広告賞は1962年にスタートしたコピーライター、CMプランナーが優秀なコピーを選ぶ賞で、毎年2月から4月にかけて前年の3月1日から翌年の2月末までに実際に使用された広告の中から公募し、4月に審査結果を発表する。従来は11月に受賞作品展を開いていたが、2014年から6月に開き、2016年に8月開催にしている。

2016年のTCC賞は一般部門が6408点(2015年6411点)にのぼり、うち、グラフィック4001点、テレビCMなど映像1846点、ラジオCM402点、ウェブ広告159点で、新人部門が431人で、うち、印刷媒体206人、テレビCM58人、ラジオCM19人、テレビ・ラジオ混合14人、混合124人、ウェブ10人の応募があった。

同じく会場風景。

同じく会場風景。

その中から、総勢107人の審査委員たちがグランプリ1点、TCC賞14点、審査委員長賞3点、最高新人賞1人、新人賞23人を選んだ。ここで新人賞を受賞すると、TCCに入会する権利が得られる。「TCC広告賞展2016」はこれら受賞作を中心に展示する。会場のアートディレクションは博報堂の小杉幸一(こすぎ・こういち)さんが担当している。2015年度は期間中、1万7000人超が来場した。

4月に発表された2016年度のグランプリはKDDIの「au」のテレビCM「みんながみんな英雄。/「春のトビラ・みんながみんな英雄」を手がけた電通の篠原誠(しのはら・まこと)さん、野崎賢一(のざき・けんいち)さん、佐藤舞葉(さとう・まいは)さんが受賞した。

TCC賞はサントリーホールディングスの「ボス(BOSS)」のテレビCM「この惑星の新幹線は、妙にテンションがあがる。/宇宙人ジョーンズ『北海道新幹線』」のコピーを手がけたワンスカイの福里真一(ふくさと・しんいち)さんをはじめ、日清食品ホールディングスの「日清のどん兵衛」のテレビCMの「生まれ変わってまた会おう・・・」、「どん兵衛さーん!!」、「生まれ変わったよ」どんばれ/日清 どん兵衛「生まれかわったどん兵衛」を手がけた電通の沢本嘉光(さわもと・よしみつ)さん、株式会社照井晶博の照井晶博(てるい・あきひろ)さん。

東海テレビ放送の自社キャンペーンのテレビCM「戦争を、考えつづける。/『取材前』」を手がけた電通中部支社の都築徹(つづき・とおる)さん、住友生命保険の企業のテレビCM「お父さんは?」、「あっ忘れた」/「ディア・マイ・ファミリー(dear my family)2015」を担当したタグボート(TUGBOAT)の麻生哲朗(あそう・てつろう)さん。

宝島社の新聞広告「死ぬときぐらい好きにさせてよ」を担当した電通の太田祐美子(おおた・ゆみこ)さん、フマキラーのデング熱対策のポスター「許しがたいことに、赤ちゃんは体温が高いため刺されやすい。命のそばに、フマキラー。」を手がけた電通の大貫冬樹(おおぬき・ふゆき)さん、ストライプインターナショナル (旧クロスカンパニー)のテレビCMの「中島(なかじま)みゆき「ノバディ・イズ・ライト(Nobody Is Right)」より)争う人は 正しさを説く 正しさゆえの 争いを説く/『合唱』」 を手がけたシンガタの権八成裕(ごんぱ・なるひろ)さん、大和ハウス工業のテレビCM「元気がなかったのは、私のことだったんだよね?/ここで、一緒に『嘘』」を手がけたタグボート(TUGBOAT)の多田琢(ただ・たく)さん。

住友生命保険の「1アップ(UP)」のテレビCM「ピンときましたね。こいつ、1UPしたな。/「仕事で1UP 先輩の証言」を手がけたタグボートの麻生哲朗さん、日産自動車の企業のテレビCM「“やっちゃえ”NISSAN/『自動ブレーキ標準化矢沢』」を担当した博報堂の木村透(きむら・とおる)さん、TBWA/HAKUHODOの熊谷正晴(くまがい・まさひろ)さん。

宮崎県小林市の移住促進のウエブムービー「じゃっどん 気が ちぃちょったじゃろかい おいがここずい西諸弁で喋っちょったとに/『ンダモシタン小林』」を担当した電通九州の村田俊平(むらた・しゅんぺい)さん、電通の越智一仁(おち・かずよし)さん、長崎自動車の長崎バスのポスター「帰省のひとはすぐにわかる。なんでもない景色を、見る目がやさしい。発車します。」を担当した電通九州の渡辺千佳(わたなべ・ちか)さん。

キユーピーのキユーピーマヨネーズの雑誌広告「野菜の色を食べる。」を手がけたライトパブリシティの秋山晶(あきやま・しょう)さん、大塚食品のテレビCM「青春がないのも、青春だ。/『曲がり角』」を担当したキャッチ(catch)の福部明浩(ふくべ・あきひろ)さん。

審査委員長賞が日本コカ・コーラの「ジョージア」のテレビCMの「きれーい!」、「これつくった人すごいねー」、「…俺です」/「電気設備技師」を担当した電通の河野孝典 (こうの・たかのり)さん、アキタの「きよらグルメ仕立て」のテレビCMを手がけた福部明浩さん、健康コーポレーシの「ライザップ(RIZAP)」のテレビCMを担当した電通九州の中村直史 (なかむら・なおふみ)さん。

最高新人賞は長崎自動車の長崎バスのポスターを手がけた電通九州の渡辺千佳さんが選ばれた。新人賞はヤマト運輸の宅急便コンパクトのウエブムービーを担当した電通の上田太規 (うえだ・たいき)さんらが選ばれた。

東京コピーライターズクラブ(TCC)は「コピー十日会」という1958年に結成されたコピーライターの集団を前身として1962年に生まれた団体で、同時に「TCC賞」をスタートした。現在、約900人の会員がいる。

9月23日と24日にアド・ミュージアム東京地下2階AVホールでトークイベントを開く。出演者は後日、詳細をHPで告知する。

特別展示として、時間限定でコピーライター本人を展示する。「コピーライター行動展示」と題して、生のコピーライターの仕事風景を展示する。2016年度の受賞者をはじめ、TCC会員が日替わりで、時間限定でブースに登場する。

開場時間は11時から18時30分(土・日曜日、祝日は16時30分)まで。入場は無料。日・月曜日が休館日(但し、月曜日が祝日の場合は翌日)。