ヴァニラが「幽霊画廊」、愛実、古賀新一ら、吉田悠軌トークも

【銀座新聞ニュース=2016年8月15日】ヴァニラ画廊(中央区銀座8-10-7、東成ビル、03-5568-1233)は8月15日から27日まで「幽霊画廊3ー冥界のジャスパー」を開く。

ヴァニラ画廊で8月15日から27日まで開かれる「幽霊画廊3ー冥界のジャスパー」のフライヤー。

ヴァニラ画廊で8月15日から27日まで開かれる「幽霊画廊3ー冥界のジャスパー」のフライヤー。

ヴァニラ画廊は2011年11月に最初の「幽霊画廊」を開き、小妻容子(おずま・ようこ=、小妻要=おずま・かなめ=、1939-2011)ら16人の作家の作品を展示した。2回目の2015年の8月は「地獄の窯も開くこの季節、ヴァニラ画廊は恨み辛み満ちあふれ、成仏できずに彷徨(さまよ)い続ける魂たちが一堂に集う幽霊画廊」として開いた。

2016年の3回目は「この世から肉体が朽ちてしまったとき、人の魂はどこに行くのでしょうか。それは答えの出ない問です。それゆえに古来より現世に残った魂、悲しみ、恨み、嫉妬、羨望等の言葉にならない思いを、さまざまな形で幽霊という形に託し、イメージしてきました。(略)他界が近くなるこのお盆の時期、さらに新たな作家陣も加わり、さらに広角から幽霊のイメージの深層に迫る3回目の幽霊画廊」を開くとしている。

今回、作品を出品するのは、墨画を描く東学(あづま・がく)さんら現代作家の24人と、幕末から明治前期にかけて活動した浮世絵師、月岡芳年(つきおか・よしとし、1839-1892)の作品を特別展示する。

出品者は、1963年京都府生まれ、アメリカ・カリフォルニア州サンタクララハイスクールに留学、創造社デザイン専門学校イラストレーション科、広告プロダクション「AC」を経て、墨画を描く東学さん、2004年から人形教室「ドールスペースピグマリオン」で学び、吉田良(よしだ・りょう)さんに師事し、2006年にグループ展に参加、2008年に亜由美(あゆみ)さん、みかんさんと「創作人形3人展」に出品、その後、さまざまなグループ展に出品している人形作家の愛実(まなみ)さん。

北海道生まれ、1987年に「少女フレンド」(講談社)増刊の「楳図かずお特集号」に「おるすばん」が掲載され、その後、「不気田くん」や「不思議のたたりちゃん」などを発表しており、自身の霊体験を元に執筆している現在、大阪芸術大学キャラクター造形学科客員教授の犬木加奈子(いぬき・かなこ)さん、オカルト、ホラー、スプラッターを愛するイラストレーター、ペインターで、さし絵やゲームイラスト、CDジャケット、フライヤー、Tシャツデザインなどを手がけ、企画展やグループ展に出展しているゲンキ(GENk)さん。

1936年福岡県大牟田市生まれ、中学卒業後、菓子製造会社などで働きながら独学でマンガを学び、21歳の時に上京し、ひばり書房の貸本向け単行本「黒猫」や「怪談」などの短編集でデビューし、1964年に「週刊マーガレット」で「白へび館」を連載し、以後、怪奇マンガに徹して描き続け、1975年に「週刊チャンピオン」(秋田書店)に黒魔術を駆使する魔女・黒井ミサを主人公とした「エコエコアザラク」を連載し、現在まで何度も雑誌に発表され、映像化され続けている古賀新一(こが・しんいち)さん、

2000年4月よりドールスペース・ピグマリオンにて吉田良さんに師事し、2003年から個展を開き、デザインフェスタやグループ展に参加している球体関節人形作家の西條冴子(さいじょう・さえこ)さん、2010年に「たたらをふむ女神カナヤゴ」(新日本出版社)の表紙と絵、2011年に「海にはワニがいる」(早川書房)の表紙カバー、「おどって!ウズメ」(新日本出版社)の表紙とさし挿絵などを手掛けているイラストレーター、マンガ家の里見有(さとみ・ゆう)さん。

1946年静岡県島田市生まれ、中学卒業後、造船所の溶接工として働き、21歳の時、横浜「彫よし」により背に天女と龍の刺青を彫り、1971年に「彫よし」の弟子になり、1979年に「三代目彫よし」を襲名し、1985年にローマの「タトゥーコンベンション」に参加し、世界の刺青愛好家と交流している三代目彫よし(さんだいめ・ほりよし)さん、

1972年岐阜県生まれ、2006年に個展を開き、2010年に第29回損保ジャパン美術財団選抜奨励展に出品、2012年に第15回岡本太郎(おかもと・たろう)現代芸術賞(川崎市岡本太郎美術館)を受賞し、ヨーロッパの古典技法を用いた絵画作品を中心に自然と人間の関わりをテーマに制作している画家、高木智広(たかぎ・もとひろ)さん、

イラストレーターの高橋美貴(たかはし・みき)さん、1956年長野県生まれ、高校時代から集英社や小学館に投稿をはじめ、駒沢大学時代に同人誌「楽書館」に参加、1977年に大学4年の時に「マンガ少年」8月号に掲載された「江帆波博士の診療室」でデビュー、その後は同誌に作品を発表し、1983年から「夢幻紳士」冒険活劇編を連載し、1995年から「学校の怪談」ブームを背景に「週刊少年チャンピオン」に「学校怪談」を2000年まで連載した高橋葉介(たかはし・ようすけ)さん。

1977年福井県鯖江市生まれ、2000年に大阪芸術大学芸術学部美術学科を卒業、2001年に福井市のグループ展に参加、2003年に「ゲイサイ(GEISAI)-3」のイラスト部門に参加、2004年に大阪で個展、2007年に第4回ものづくりビッグギャラリーイン(in)東京ビッグサイト「第3回ポストカードコンテスト(POSTCARD CONTEST)」で優秀賞、2008年、2009年、2011年、2012年、2014年にヴァニラ画廊で個展を開き、現在、京都嵯峨芸術大学客員教授のたまさん。

1984年に「別冊マーガレット」で少女マンガ家デビュー、1993年に早稲田大学法学部を卒業、1998年にフジテレビ系「ファクトリー(FACTORY)」をきっかけに1枚画の仕事に専念し、「ニッポン、ロック、色」をテーマに現代浮世絵を描くツバキアンナさん、1956年三重県明和町生まれ、2007年にヴァニラ画廊で個展、その後、主に三重県で個展を開いている所伸一(ところ・しんいち)さん。

1982年和歌山県生まれ、2004年にFM802の若手アーティスト発掘プロジェクト「ディグミーアウト(digmeout)」に応募し、オーディションを通過し、2006年に大阪で個展を開き、サンフランシスコなど海外でも活動し、2007年からニコニコ動画に「ライチ(laich)777」という名で、2次創作作品やその過程を動画として投稿し、氷室京介(ひむろ・きょうすけ)さんのアルバムCD「ウォリアーズ(WARRIORS)」のジャケットやロリポップチェーンソーのメインキャラクター、武器のデザインなどを手がけている猫将軍(ねこしょうぐん)さん。

大阪芸術大学通信教育部美術学科、横浜デジタルアーツ専門学校を卒業、2010年に「第13回文化庁メディア芸術祭短編映像作品」を上映、「イメージフォーラム・フェスティバル 2010」に参加、「第15回学生CGコンテスト受賞作品展」に出品、2011年に「世界のアニメーションシアター WAT 2011」に参加している花蟲(はなむし)さん、1988年生まれ、2008年ころから独学で人形制作をはじめ、2011年にヴァニラマニアで個展、横浜浪漫館企画展に参加(2012年も)、2013年にヴァニラ画廊で個展を開いている泥方陽菜(ひじかた・はるな)さん。

2010年夏にアメリカにわたり、2014年にヨーロッパ、ドイツにも活動範囲を拡げ、2015年に5年ぶりに日本に帰国し、個展を開き、2011年ころから「死」と「女性」をモチーフに制作しているペンと水彩で描く画家の桃桃子(ぴーち・ももこ)さん、1973年愛知県生まれ、1998年から個展を開いており、2002年に刈谷展(刈谷市美術館)で入選、三郎賞を受賞(2005年も入選)、2009年に第39回アメリカ美術賞展で入選し、2011年からヴァニラ画廊のグループ展に参加している福山フキオ(ふくやま・ふきお)さん。

2002年より制作活動をはじめ、広告、CD、クレジットカードデザインなどをてがけ、海外アートフェアにも参加し、2011年に個展を開き、2012年に作品集を刊行し、その記念展を紀伊国屋画廊で開いているフィービー(feebee)さん、1972年広島県生まれ、和光大学を卒業、さし絵画家の村田修(むらた・おさむ)さん、1998年よりアトリエリデルで人形の制作をはじめ、2001年からグループ展などに出品し、2005年からは春画も学び、個展などを開催し、2006年に人形作品集を刊行した森馨(もり・かおる)さん。

1976年宮崎県生まれ、筑波大学芸術専門学群美術専攻洋画コースを卒業、同大学大学院芸術研究科洋画専攻を修了、劇団「夢現舎」の美術全般を担当している山下昇平(やました・しょうへい)さん、1977年千葉県生まれ、2003年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業、日仏現代作家美術展SDB賞、創画展で入選、2006年に切手デザインコンクールで入選している山科理絵(やましな・りえ)さん、特殊メイク、特殊造形などを手掛ける相蘇敬介(あいそ・けいすけ)さんが率いる「リンクファクトリー(LINKFACTORY) 」。

20日17時30分から19時30分まで怪談サークル「とうもろこしの会」会長で、オカルト研究家の吉田悠軌さんが「幽霊画廊怪談夜咄」を語る。参加料金はワンドリンク付で2000円、事前の予約は不要。

吉田悠軌さんは1980年生まれ、オカルトスポットマガジン「怪処」の編集長を務めている。

開場時間は12時から19時(金曜日20時、土・日曜日・祝日17時)で、入場料500円。無休。