加島美術で若冲、南洲ら江戸から現代「美祭」、松田正平も

【銀座新聞ニュース=2016年10月20日】加島美術(中央区京橋3-3-2、03-3276-0700)は10月22日から11月3日まで「美祭」を開く。

加島美術で10月22日から11月3日まで開かれる「美祭」に展示される江戸時代の南画家、林十江(はやし・じっこう、1778–1813)の「虎独風直図」。

加島美術で10月22日から11月3日まで開かれる「美祭」に展示される江戸時代の南画家、林十江(はやし・じっこう、1778–1813)の「虎独風直図」。

「美祭」は江戸期から現代までの日本画、油彩画、墨跡などの書画を中心とした総数約400点を展示販売するイベントで、毎年春と秋の2回開いており、今回で10年目、第20回を迎える。

1階ギャラリーと2014年9月に完成し、茶室を併設している2階ギャラリーでも展示し、ガラス越しではなく、直かに作品を鑑賞できるのが特徴としている。また、10年記念として「アート・スペースキムラ・アスク」(中央区京橋3-6-5、木邑ビル)で生誕103年を迎えた油彩画の洋画家「松田正平(まつだ・しょうへい、1913-2004)展」を開き、20点を展示販売する。

今回、展示するのは伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう、1716-1800)、曽我蕭白(そが・はくしゅう、1730-1781)、円山応挙(まるやま・おうきょ、1733-1795)、岩佐又兵衛(いわさ・またべえ、1578-1650)、横山大観(よこやま・たいかん、1868-1958)。

前田青邨(まえだ・せいそん、1885-1977)、上村松園(うえむら・しょうえん、1875-1949)、仙厓義梵(せんがい・ぎぼん、1750-1837)、本阿弥光悦(ほんあみ・こうえつ、1558-1637)、西郷南洲(西郷隆盛=さいごう・たかもり、なんしゅう、1828-1877)、夏目漱石(なつめ・そうせき、1867-1916)らの作品を展示販売する。

アート・スペースキムラ・アスクで販売される松田正平の作品。

アート・スペースキムラ・アスクで販売される松田正平の作品。

第20回記念として、一部の作品については10万円、20万円、100万円、200万円の特別価格で販売する。

また、一角に「チャリティー入札コーナー」を設置し、円山応挙の「旭鶴図」、勝海舟(かつ・かいしゅう、1823-1899)の「一言・・・」、鏑木清方(かぶらき・きよかた、1878-1972)の「杜若」などを出品する。

29日18時から月刊女性誌「和楽」(小学館)の編集長・高木史郎(たかぎ・しろう)さんと加島美術代表取締役の加島林衛(かじま・しげよし)さんが「日本美術をいかに楽しむか-見る楽しみ・買う楽しみ」と題して対談形式で語り合う。

高木史郎さんは1970年生まれ、大学卒業後、2年間、ヨーロッパ、北アフリカを旅行し、テレビ制作会社を経て、小学館に入社し、「ドゥマニー(Domani)」の編集を7年間担当し、その後「和楽」の編集部に移り、副編集長を経て、現在編集長、ウエブマガジン「イントゥ・ジャパン(INTO JAPAN)」の編集長も兼務する。

加島林衛さんは1974年東京都生まれ、大学を卒業後、京都の古美術商「鉄斎堂」で10年間修業し、その後、父親が経営する加島美術に入社し、美祭の立ち上げや美祭カタログの企画・出版など新規事業を積極的に行う。2009年に代表取締役に就任し、新規顧客の開拓などに力を入れている。

開場時間は10時から18時。入場は無料。トークイベントは事前にHPなどで申し込む。定員が30人で、多数の場合は抽選。22日締め切り。