サニーヘルス、抑制したい食品添加物、素材から調理が安心

【銀座新聞ニュース=2016年11月18日】サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、0120-662-444)はこのほど、レポート「本当に大丈夫?知っておくべきお菓子に使われるさまざまな添加物」を発表した。

お菓子に使用されることの多い赤キャベツ色素、アナトー色素、コチニール色素などは天然の着色料だが、色素を抽出する際に化学薬品が用いられることがある。日本では指定添加物が454品目とアメリカ(133品目)の3倍以上も使用を認められている。

お菓子に使用されることの多い赤キャベツ色素、アナトー色素、コチニール色素などは天然の着色料だが、色素を抽出する際に化学薬品が用いられることがある。日本では指定添加物が454品目とアメリカ(133品目)の3倍以上も使用を認められている。

普段、なにげなく食べている市販のお菓子だが、さまざまな添加物が使用されていることはよく知られているが、実際にパッケージの表示を見てもよく分からない場合がほとんどだろう。

使われているのは危険性のない量とされているとはいえ、大人でも毎日たくさん食べ続けたり、体の小さな子どもに与え続けたりすると、不安を覚えるもので、今回はお菓子に使用されている添加物の種類や、どのような特徴があるのかを報告する。

「乳化剤」は水と油のように、通常では分離してしまう性質のもの同士の性質を変え、混ざりやすくするために使われている。さまざまな種類があり、お菓子には「グリセリン脂肪酸エステル」と「ショ糖脂肪酸エステル」、さらに「ソルビタン脂肪酸エステル」などが用いられることが多い。

これらは比較的安全性が高いとされているが、注意が必要なのは「大豆レシチン」と「大豆サポニン」、それと「リン酸塩」という乳化剤だ。

大豆レシチン、大豆サポニンの原材料の大豆は、輸入の「遺伝子組み換え大豆」が使用されていることがほとんどで、普段、豆腐や納豆を選ぶ際に「遺伝子組み換えでない」の表示を確認してから購入している人も、ここは盲点かもしれない。

また、大豆アレルギーの人は要注意だし、リン酸塩は、子どもが好きなプロセスチーズや、ハム、ソーセージなど加工肉に多用されており、乳化剤としての役目以外にもPH調整剤としても用いられている。いずれも過剰摂取すると、カルシウムの吸収が阻害され、骨がもろくなる恐れがある。

このため、特に成長期の子どもはこうした乳化剤が使われている食品は避けたほうが無難で、チーズを買うのであれば少し値が張っても、非加熱、無添加のナチュラルチーズのほうが安全性・栄養価ともに高いという。これらの乳化剤はいずれを使用していても、「乳化剤」と一括表示することができるので、どれが使われているかまでは分からないこともある。対策としては、「リン酸塩」と明記されているものは購入しない、加工食品はなるべく控えるようにするしかない。

乳化剤が使われている食品としては、チョコレート、ポッキーなどチョコレート菓子、ケーキなど洋菓子、パン、アイスクリーム、ガム、飴、ソフトキャンディ、ホイップクリーム、缶コーヒー、コーヒークリーム、マヨネーズ、ドレッシング、プロセスチーズ、マーガリン、ケーキ、ジャム、豆腐、ハム、ソーセージなどだ。

「保存料」は殺菌効果がないが、食品のカビや腐敗などの原因となる微生物の増殖を抑え、保存性を高める添加物で、乳化剤のように一括表示はできず、「保存料(ソルビン酸K)」のように、物質名が表示されている。

その中でも「安息香酸(あんそくこうさん)」と「安息香酸ナトリウム(安息香酸Na)」は水によく溶け、各種の微生物に対して増殖を抑制する効果があえるが、環境ホルモンの親戚ともいわれ、発がん性が認められた添加物という。

使われている食品としては、炭酸飲料、栄養ドリンク、しょう油(業務用、大容量など)、シロップ、マーガリン、菓子製造用の果実ペースト、果汁、キャビアなど。

「ソルビン酸」と「ソルビン酸カリウム(ソルビン酸K)」も保存料として水によく溶け、カビ、酵母、細菌と幅広い効果がある。「ソルビン酸単体」であれば危険性は高くないとされているが、発色剤の亜硝酸塩(亜硝酸Na)と組み合わせると毒性が高まる。ハムやソーセージなどの加工肉にはソルビン酸、亜硝酸塩の両方が使われているので注意したい。

使われている食品はジャム、あん、菓子パン、魚肉ねり製品、ハム、ソーセージ、イカの燻製、漬物、つくだ煮、煮豆、果実酒、ジュース、菓子製造用の果実ペースト、果汁など。

「プロピオン酸」と「プロピオン酸カルシウム(プロピオン酸Ca)」、それと「プロピオン酸ナトリウム(プロピオン酸Na)」は保存料としてはカビや芽胞菌(耐熱性の細胞を作る細菌)の発育を阻止する働きがある。特有のにおいがあるため、香料としても使われる。単体での毒性はほとんどないと考えられているが、他の物質を同時に摂取した場合の作用は不明とされている。

使われている食品としてはケーキなど洋菓子、焼き菓子、チーズ、パンなどがある。

「人工甘味料」は砂糖より安価で低カロリー、しかも砂糖より保存性を高めることができるため、広く用いられている。中毒性や肥満、糖尿病などのリスクなどが危惧されている一方で、通常の量では毒性の問題は起こらないとも考えられている。しかし、なるべく自然の甘みを使ったお菓子を選ぶようにしたいとしている。

原材料表示でよく見かける甘草(カンゾウ)、ステビア、キシリトール、ソルビトール(ソルビット)などは天然の甘味料で、一括表示はできず、物質名が表示されている。

「アスパルテーム」は砂糖の約200倍の甘味があり、くせがない風味という。使われている食品はガム、飴、ソフトキャンディ、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ジャム、コーヒー飲料、炭酸飲料、スポーツドリンク、カロリーオフ飲料、缶チューハイ、漬物など。

人工甘味料「アセスルファムK(アセスルファムカリウム)」は砂糖の約200倍の甘味があり、口内ですぐに甘味を感じられるため、アスパルテーム、スクラロースなどと組み合わせて使うことで相乗効果がもたらされる。

使われている食品はガム、飴、ソフトキャンディ、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ジャム、コーヒー飲料、炭酸飲料、スポーツドリンク、カロリーオフ飲料、缶チューハイ、漬物など。

「スクラロース」はアスパルテーム、アセスルファムカリウムに比べ、新しい人工甘味料で、砂糖の600倍の甘味がある。使われている食品はガム、飴、ソフトキャンディ、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ジャム、コーヒー飲料、炭酸飲料、スポーツドリンク、カロリーオフ飲料、缶チューハイ、漬物など。

「サッカリン、サッカリンナトリウム」は砂糖の500倍という、非常に強い甘味が特徴で、かつてはよく使用されていたが、発がん性があるとされ一度使用禁止になったことがある。その後の研究により、安全性に問題はないという実験結果が得られ、再度使用が可能になっている。使われている食品はガム、漬物、粉末ジュース清涼飲料、寿司、瓶詰、缶詰など。

「着色料」でもお菓子に使用されることの多い赤キャベツ色素、アナトー色素、コチニール色素などは天然の着色料だが、色素を抽出する際に化学薬品が用いられることがあり、「天然」だからといって安心はできないし、合成着色料であればなおさら注意したい。

着色料「食用タール色素」は「赤色2号」や「黄色4号」などと表示される合成着色料で、食品の色を鮮やかにする添加物で、アレルギーや発がん性が疑われており、種類により諸外国では禁止されているものも多数ある。日本においても使用基準が定められ、カステラ、スポンジケーキ、きなこ、味噌などには使用が禁止されている。食べた後に舌に色が付着していたら、タール色素だと考えられる。

使われている食品としては飴、ガム、駄菓子、グミ、チョコレート菓子、かき氷シロップ、清涼飲料水、漬物、魚介ねり製品、加工肉など。

「カラメル色素」は食品の着色料の中で、もっとも使用量が多いもので、砂糖、ブドウ糖など糖類を原料にしており、加熱することで褐色になりカラメル化する。一応、天然の着色料とされているが、カラメル色素にはカラメル1、2、3、4と4種類があり、亜硫酸化合物やアンモニウム化合物で処理されている。商品の原材料表示にはどの種類かは記載されず、ただ「カラメル色素」と一括表記される。

1は糖類を加熱して作る、昔ながらの無添加カラメル。
2は糖類に亜硫酸化合物を加えて作る。
3は糖類にアンモニウム化合物を加えて作る。
4は糖類に亜硫酸化合物とアンモニウム化合物を加えて作る。

この中でもっとも安全性が高いのは1だが、コストが高くなるためほとんど使用されていない。2は日本での使用は禁止されているため、現在使用されているのは3と4が大半という。

3、4のようにアンモニア化合物により生成されたものはわずかに毒性を持ち、国連のFAO(食糧農業機関)、WHO(世界保健機関)により1日の許容摂取量が設定されている。カラメル色素が使われているコーラの消費量が多いアメリカでは、発がん性が心配されており、1から4のクラスの記載を求める声が上がっている。

使われている食品はスナック菓子、パン、コーラ、プリン、ソース、缶コーヒー、三温糖、一部のしょう油、カレーのルー、黒ビールなど。

「香料」では、合成香料として現在許可されているものは、2500種にも上り、種類を記載する必要はなく「香料」と一括表示することができるので、何が使われているのかは不明となっている。安全なものから危険性が疑われているものまで、安全性にはバラツキがあるとされている。

使われている食品はスナック菓子、チョコレート菓子、クッキー、飴、ガム、ソフトキャンディ、ジュース、ペットボトルのお茶など。
?
それでは、なるべく添加物を摂らないようにするにはどうすればいいのか。市販のあらゆる食品に使用されている添加物は、通常ではありえないほどの量を摂取しない限り人体には無害とされているとはいえ、できるだけ避けたいものだが、現代の食生活から完全に除去することは非常に難しいので、少しの心がけで摂取量を減らしたい。

1はなるべく手作りをする。コンビニ弁当や出来合いの惣菜、レトルト食品など、加工食品の味や品質を保つために添加物が使用される。調理の必要のないこうした食品よりも、素材そのものや、できる限り加工度の低い食材を購入し、自分で調理をするようにする。

おやつも市販のものではなくなるべく手作りのものや、果物、焼き芋、干し芋、干し柿、ドライフルーツ、ナッツなど加工度が低く、余計なものが入っていないものがお勧めとしている。市販のお菓子よりもビタミン、ミネラル、食物繊維など栄養が豊富で太りにくいという点でも優れている。
2は炭酸飲料、ジュースよりもお茶や水を飲む。炭酸飲料、ジュース類は添加物の脅威だけでなく、体に悪影響を与える「異性化糖」により老化を加速させる。どうしてもジュースがやめられなければ、果汁100%のストレートタイプがお勧めとしている。

3は袋入りの菓子パンは避ける。スーパーやコンビニに並ぶ袋入りの菓子パン、総菜パンは、添加物の宝庫で、食べたい場合は、せめてベーカリーのものを購入するようにする。ベーカリーの場合は原材料が不明な場合も多いが、何日も日持ちのする袋入りの商品よりはよい。

全体としては、天然のものでも必ずしも安全とは限らず、食材そのものを購入し、できるだけ手作りをすることで添加物の摂取量を減らすようにする。

ウイキペディアによると、食品添加物(food additives)は、食品製造の際に添加する物質のことで、広義には食品包装に使われる樹脂などを間接食品添加物として扱う場合がある。主な用途としては1)食品の製造や加工のために必要な製造用剤で、豆腐を固める凝固剤、小麦粉から麺を作る時のかんすい、ビールなどのろ過の際に使用する活性炭など、2)食品の風味や外観、色合いをよくするための甘味料、着色料、香料など、3)食品の保存性をよくする保存料、酸化防止剤など、4)食品の栄養成分を強化する栄養強化剤などがある。

また、化学合成によるものとそうでないものに分類される。1)天然の動植物から化学合成ではない加工によって作るもの、2)化学合成で作られるもので、天然に存在する化学合成物ビタミンなど、天然に存在しない化学合成物コールタールから作られるタール色素などがある。

1956年にWHO(世界保健機関)が「JECFA (Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives、食品添加物の合同専門委員会) 」を設立し、JECFAが「ADI (Acceptable Daily Intake、1日摂取許容量)」を算出している。動物を用いて慢性毒性、急性毒性、発がん性、催奇形性などのリスク評価が出され、健康へ影響を与えない量であるADIが算出される。

1962年に「コーデックス委員会 (FAO/WHO合同食品規格委員会、CAC:Joint FAO/WHO Codex Alimentarius Commission)」が設立され、食品の国際的な規格を策定している。

日本では1947年に食品衛生法が制定され、2011年12月27日現在、指定されている添加物は454品目(アメリカ133品目、ドイツ64品目、フランス32品目、英国21品目)、既存添加物名簿に収載されているもの365品目、天然香料が600品目が許可されている。また、エタノールやブドウ果汁などが「一般に食品として飲食に供されている物であって添加物として使用されるもの」として一般飲食物添加物100品目が定められている。

安全性は、ADIと実際に摂取している量を比較するリスク評価により判断される。マーケットバスケット方式を用いた食品添加物1日摂取量調査結果によれば、安全性上問題ないレベルであることが確認されている。

食品添加物について、日本の基準と外国の基準はいまだ統一はなされていないため、輸入食品から日本では許可されていない添加物が検出されることがある。日本では食品添加物は指定制度を取っているため、指定されていない添加物は「無認可」となる。輸入の柑橘類の果物に使われるポストハーベスト農薬は食品添加物に分類されている。