ポーラ銀座でA・チャン「HELLO GINZA!」展、万華鏡や壁一面の映像も

【銀座新聞ニュース=2017年4月28日】ポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル3階、03-3563-5501)は4月28日から6月4日までAlan Chanさんによる「HELLO GINZA!」を開く。

ポーラミュージアムアネックスで6月4日まで開かれるアラン・チャン(Alan Chan)さんの「ハロー・銀座(HELLO GINZA)!」の会場風景。映像は3つのプロジェクターを使って、過去に撮影した静止画像を組み合わせている。

香港出身のデザイナー、ブランドコンサルタントのアラン・チャン(Alan Chan、陳幼堅)さんが「ハロー・銀座(HELLO GINZA)!」と題して、1975年に初めて銀座を訪れた時に撮影された作品から、2017年に撮影された新作まで、約45点の写真と映像作品を展示する。

写真のイラストレーションを使用し、独自のアプローチを展開し、複数の写真を組み合わせて作る万華鏡ビジョンや、街全体をカラーパレットとして感じさせる演出など、これまでに感じることが少なかった銀座の魅力が溢れる展示となっている。さらに、プロジェクターを使用したダイナミックな壁一面の映像作品も披露する。

アラン・チャンさんは「いろいろな意味で、銀座は東京の中でも豊かさ・喧騒・近代化を兼ね備える典型的な街だといえます。西洋化された魅力がありながら日本の伝統を失うことなく、ファッション・テクノロジー・ぜいたく品など最新トレンドの『ディスプレーウィンドウ』としても知られている、ユニークな街」という。

アラン・チャンさんは1987年に西武有楽町店にて、香港の繁栄都市を日本に紹介するフェスティバル「ハロー・ホンコン(Hello Hong Kong)!」のビジュアルキャンペーンのデザインを依頼され、「そのとき初めて、日本のクライアントに対するプロフェッショナリズムを体験し、日本に対する魅力を感じるきっかけ」になった。「今回の展覧会をこの銀座という街への感謝の贈り物、そして自分の道を舗装し、無制限のサポートを提供してくれた人々に対し贈りたい」としている。

アラン・チャンさんは1950年香港生まれ、国際広告代理店に約10年勤務した後、独学でデザインを学び、コミュニケーション・アート、ニューヨークADC、D&AD、東京TDC、香港デザイナーズ協会、HK4A’Sなど香港内外で600以上の賞を受賞している。1980年に妻のサンドラ(Sandra)さんと共に「アラン・チャン・デザイン事務所」を設立、1989年に香港アーティスト・ギルドより、「デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞、1990年に「アラン・チャン・クリエーションズ」を設立し、Tシャツ、ペーパー、ティン(ブリキ)製品、腕時計、中国茶などのプロダクツを発売している。

1991年に東京・銀座のクリエイションギャラリーG8にて香港のデザイナーとして初めて個展を開き、その後、ブランドやCI、パッケージ、インテリア、ジュエリー、テーブルウェアまで多様なクリエイティブ・プロジェクトに参加し、1996年に自らの会社がニューヨークのグラフィス誌に「世界のデザイン会社ベスト10」のひとつに選ばれた。ポスターとデザイン時計は、1997年より建築とデザインのパーマネント・コレクションとしてサンフランシスコ近代美術館に収蔵されている。

1999年9月に東京・丸の内に「マルノウチ・カフェ(Marunouchi Cafe)」をプロデュースし、2000年12月に川西阪急百貨店の1階に「茶佳人 Cha-kai-yan-Tea Site」というモダンチャイニーズカフェをプロデュース、2001年に三井住友銀行の新CIをデザインした。香港特別行政区政府から名誉勲章(M.H.)を授与されている。

これまでにルイ・ヴィトン、サルヴァトーレ・フェラガモ、フェンディ、ヒューゴ・ボス、ラコステ、フォーエバーマーク、アレッシィ、セイコー、日光など、さまざまなアート、デザイン、チャリティープロジェクトなどの国際ブランドを手がけている。

2002年と2006年に上海ビエンナーレ、2010年と2012年に香港現代美術賞に選ばれている。2007年に上海美術館で個展を開いた。

開場時間は11時から20時。入場は無料。