宮本商行で黒木国昭展、花器やグラスなど

【銀座新聞ニュース=2017年7月7日】銀製品を販売する株式会社宮本商行(中央区銀座1-9-7、陽栄銀座第2ビル、03-3538-3511)は7月10日から8月31日まで1階の店舗ギャラリーで黒木国昭さんによる「黒木国昭の世界展」を開く。

宮本商行で7月10日から8月31日まで開かれる「黒木国昭の世界展」に出品されるう「光琳 爽」の特大花器(4万7000円から)。

ガラス工芸作家で「株式会社グラスアート黒木」(宮崎県東諸県郡綾町南俣1800-19、0985-77-2311)の代表取締役を務める黒木国昭(くろき・くにあき)さんの制作した「光琳(こうりん)爽」の特大花器(4万7000円から)やロックグラス(1万円から)、「綾切子(あやきりこ)」のオールドファッショングラス(7万5000円)、猪口(3万5000円)などを展示販売する。

黒木国昭さんは1945年宮崎県須木村(現小林市)生まれ、1963年に宮崎県立小林高校を卒業、「山谷硝子」に入社、1974年から創作活動をはじめ、1977年に国家ガラス製品技能一級を取得、1984年に独立し、1989年に「グラスアート宮崎綾工房」を設立、1991年に国の卓越技能者「現代の名工」を受賞、1993年に93日仏芸術文化賞を受賞(1994年も)、1995年にフランス・パリ芸術祭大賞、1996年にローマ国際美術博覧会でローマ大賞を受賞した。

制作中の黒木国昭さん。

1997年にヨーロッパ3カ国巡回展でアカデミー大賞、1998年に「アテネエキスポ98」で最高賞ギリシャ政府大賞、1999年にアジア芸術博覧会「アジア芸術栄華勲章」、2001年にアメリカ・ラスベガス国際交流美術展で「ワン(ONE)」大賞、2002年にロサンゼルス「ジャパンエキスポ2002」で世界芸術文化功労賞、2004年に須木村名誉村民、宮崎県文化賞、2005年に文部科学大臣賞、2006年に黄綬褒章、2013年に日本台湾国際芸術文化交流展を開き、2016年にUAE・ドバイで日本ガラス芸術文化交流展を開いている。

宮本商行は1880(明治13)年1月1日に宮本勝(みやもと・まさる)が創業し、外国人向けのタバコ入れや象嵌の額の販売をはじめ、銀製品を扱い、1899(明治32)年に京橋区弥左衛門町(現銀座4丁目)に店舗を設け、金本位制の施行に伴い、金銀に対する関心が高まり、贈り物としての銀製品の需要が上昇したという。

顧客は外国人商館や外国公館に広がり、皇室、宮家、宮内庁、外務省、諸官庁からも受注し、1919(大正8)年に「合資会社宮本商行」を設立、1923(大正12)年9月の関東大震災により、店舗も商品も焼けるも、同年12月に営業を再開した。1941(昭和16)年に物資の統制を受けて事業継続が困難となり、朝日新聞グループの一員となり、1957年12月16日に株式会社化した。1962年に並木通りに銀座本店をオープンした。

1965年に国立博物館で開かれたツタンカーメン展に、スカラベ(甲虫類のコガネムシ科にタマオシコガネ属の属名で、フンを食料とするクソ虫であり、動物のフンを球状にして持ち運ぶ習性で知られている)シリーズを制作して展示、1982年のゴルフの日本オープン選手権の優勝杯を制作し、2012年に旧本社の入居していたビルが再開発により建て替えられることになり、現在地に移転し、新店舗にギャラリーコーナーを併設し、2015年に創業135年を迎えている。

開場時間は10時30分から18時30分、日曜日、祝日は休み。入場は無料。期間中、作品を3万円(税別)以上購入すると、宮本商行オリジナル「革製グラスコースター」(2枚組)をプレゼントする。