東宝6月映画、15%減、5カ月連続、新作1本のみ

【銀座新聞ニュース=2017年7月12日】大手映画会社の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は7月11日、6月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年比15.5%減の32億3529万円で、5カ月続けて前年同月を下回ったと発表した。

「昼顔」((C)2017 フジテレビジョン 東宝 FNS27社)。フジテレビ系ドラマ「昼顔 平日午後3時の恋人たち」の劇場版で、6月の東宝配給の新作は。これ1本だった。

6月は例年、5月の後とあって、2月、11月と並んで観客動員数が少ない月で、2013年、2014年と20億円台が続き、2015年から30億円台にとどまっている。2017年も2月の22億円に次いで、興行収入が少なかった。また、2月から前年割れが続いており、依然としてアニメ「君の名は。」の反動減が続いている上に、新作が「昼顔」の1本にとどまった影響も出たとみられる。

また、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(660スクリーン)の6月の入場料収入(売店収入は除く)は同8.7%減の40億1899万円だった。2013年6月発表からトーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

6月の上映作品数は5月の10作品より3点減って7作品だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、6月3、4日の週が「ちょっと今から仕事やめてくる」が2週目4位、「名探偵コナン から紅の恋歌」が8週目で6位、「帝一の国」が6週目で8位、10位以内が5月最終の27日、28日の週と同じく3作品だった。

10日、11日の週が「昼顔」が初週2位、「ちょっと今から仕事やめてくる」が3週目で6位、「名探偵コナン から紅の恋歌」が9週目で8位と、10位以内が前週と同じく3作品だった。

17日、18日の週が「昼顔」が2週目で3位、「ちょっと今から仕事やめてくる」が4週目で8位、「名探偵コナン から紅の恋歌」が10週目で10位と、10位以内が前週と同じく3作品だった。

24日、25日の週が「昼顔」が3週目で3位と10位以内が1作品にとどまった。

6月の配給作品は「昼顔」、「追憶」、「映画クレヨンしんちゃん 襲来 !!宇宙人シリ」、「ちょっと今から仕事やめてくる」、「帝一の国」、「3月のライオン 後編」、「名探偵コナン から紅の恋歌」の7作品だった。