丸善丸の内で笹倉鉄平展、欧州18カ国描く

【銀座新聞ニュース=2017年7月17日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は7月19日から25日まで4階ギャラリーで笹倉鉄平さんによる新作展を開く。

丸善・丸の内本店で7月19日から25日まで開かれる笹倉鉄平さんの新作展に出品される「モンマルトル」((C)TEPPEI SASAKURA/ART TERRACE)。

「光の情景画家」といわれる笹倉鉄平(ささくら・てっぺい)さんは「人と自然への優しい思いを絵筆にのせて描」いており、今回は3月11日に新画集「ヨーロッパやすらぎの時間」(求龍堂、税別5000円)を刊行したのを記念して、新作を中心におよそ60点を展示販売する。

「ヨーロッパやすらぎの時間」は笹倉鉄平さんが18カ国を歩いて出会った「花の香り漂う時間、水面に映る夜の灯り、通りを行きかう人々の息遣い」といったさまざまな街のこころ温まる風景をわかち合う作品集で、「ヨーロッパ旅の画集」(2010年)の第2弾となっている。

「ヨーロッパ旅の画集」は、ヨーロッパの国ごとに作品を分類したが、「ヨーロッパやすらぎの時間」は「時間の流れ」に沿った形で、画集未収録だった作品を中心に、朝の絵からはじまり夜の絵へとページごとに1日が進んでいく形式を採用し、それぞれ春、夏、秋、冬の4つの章で構成されている。

笹倉鉄平さんは「1枚の絵の中に、朝と夜や夏と冬を同居させて描くことは、当然困難ですし、何より不自然になってしまいます。つまり、時間の”経過”を1枚の絵で表現することは、私の絵ではなかなか出来ません。しかし、複数の絵を並べてご覧頂くことが出来る”画集”では、読書をするように見て頂けますし、そこに時間の流れを感じて頂けると思う」としている。

ウイキペディアによると、笹倉鉄平さんは1954年兵庫県生まれ、1977年に武蔵野美術大学商業デザイン科を卒業、広告制作会社のイラストレーターとなり、1980年に退職し、フリーとして活動をはじめる。主に森永製菓のパッケージイラストをおよそ10年間担当し、1987年から毎日新聞カラー別刷版に月1回連載し、1990年に東京・青山で初の個展を開き、1991年にシルクスクリーンによる作品を発表、1992年にオランダで開催された花の万博「フロリアード 1992」の記念版画を制作、2000年に「株式会社アートテラス」を設立した。

2001年にイタリア・フィレンツェに架かる1345年に完成された古い橋「ポンテ・ヴェッキオ(Ponte Vecchio)」を描いた作品「祝福」がイタリア・フィレンツェにある「日本文化経済交流協会」の公認作品となり、2004年と2005年にイタリアで個展、2007年に油彩、水彩、スケッチなどを展示する個人美術館「ちいさな絵画館」(兵庫県西宮市能登町11-17、0798-75-240)を設立、 2008年にパリと京都で「日仏交流150周年」などを記念して個展を開いている。

23日14時から笹倉鉄平さんによるサイン会を開く。笹倉鉄平さんの画集、DVD、作品のいずれかを購入すると、サインをもらえる。

開場時間は9時から21時(最終日は17時)まで。入場は無料。