ポーラ銀座で増田セバスチャン「モネの世界」展

【銀座新聞ニュース=2017年7月21日】大手化粧品メーカーのポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル3階、03-3563-5501)は7月21日から9月3日まで増田セバスチャンさんによる「Point-Rhythm World-モネの小宇宙」を開く。

ポーラミュージアムアネックスで9月3日まで開かれている増田セバスチャンさんの「ポイント・リズム・ワールド(Point-Rhythm World)-モネの小宇宙」の会場風景。

アートディレクターの増田セバスチャン(ますだ・せばすちゃん)さんが提案する、フランスの画家クロード・モネ(Claude Monet、1840-1926)の「睡蓮(すいれん)の池」(1899年)をモチーフに、独自の点描で会場全体を再構築し、約2トンの色とりどりの材料を使って作品を連想させるようにインスタレーションを展開している。

タイトルの「ポイント・リズム・ワールド(Point-Rhythm World)」は点描画法という意味の「ポインティリズム(pointillism)」とリズムをかけた造語としている。

さらに、会場内ではバーチャル・リアリティ(Virtual Reality、仮想現実)によるアートと透明液晶を組み合わせて、まるで水槽の中を魚が動くかのような展示も楽しめる。

会場全体をモネの「睡蓮の池」を連想させるように工夫されているが、奥にはVRによって水槽の中を魚が動いているように見える。ただ、部屋を暗くしているので通常のカメラでは撮影できないし、ストロボを使うと、光によって魚が見えなくなる。

また、ポーラ銀座ビル1階ウィンドウでも増田セバスチャンさんによるディスプレイを展示している。

増田セバスチャンさんは1970年千葉県松戸市生まれ、高校を卒業、大阪に行くも、1990年に東京に戻り、演劇、現代美術などに関わり、1990年に劇団「黄色舞伎団2(OM-2)」の舞台にパフォーマー、スタッフとして参加、1991年に飴屋法水(あめや・のりみず)さんの現代美術ユニット「テクノクラート」などに参加した。

同年に自ら主催するパフォーマンスユニット「ママ(mama)」を結成し、「カワイイと狂気」が同居する舞台を公演、1995年に東京・原宿にショップ「6%ドキドキ(DOKIDOKI)」を開店し、2005年に新しい舞台の形として「6%ドキドキヴィジュアルショー」をスタートさせ、演出、脚本、音楽監修、振り付けなどのすべてを手掛けた。

2009年と2010年にワールドツアー「ハラジュク・カワイイ・エクスペリアンス(Harajuku”Kawaii”Experience)」を開き、2010年に原宿、ロンドン、パリ、ロサンゼルス、サンフランシスコで現地の女性とワークショップをしながら行なうファッションショーと「原宿」、「カワイイ」文化のトークショーを実施した。

2011年よりアートディレクターとしてきゃりーぱみゅぱみゅさんの「ポンポンポン(PONPONPON)」のミュージックビデオの美術を担当し、2014年にニューヨークで初の個展を開き、マイアミの美術館でも巡回展を開き、2014年に初の映画監督作品「くるみ割り人形」を公開、2015年4月から9月までハローキティをモチーフにしたアートプロジェクトを開いた。

2015年からアートディレクターとして原宿の「カワイイ・モンスター・カフェ(KAWAII MONSTER CAFE)」をプロデュース、ボディショップ日本上陸25周年記念スペシャルパッケージデザイン、サンリオピューロランドオープン25周年記念パレード「ミラクルギフトパレード(Miracle Gift Parade)」のアートディレクションなどを手がけた。

2016年に京都造形芸術大学情報デザイン学科客員教授に就任し、2017年度に文化庁文化交流使を務めている。

開場時間は11時から20時。入場は無料。会期中無休。