ポーラ銀座で板東優「彫刻は空気」展

【銀座新聞ニュース=2017年9月8日】大手化粧品メーカーのポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル3階、03-3563-5501)は9月8日から10月1日まで板東優さんによる「ポートレイトから始まる線の果て」を開く。

ポーラミュージアムアネックスで9月8日から10月1日まで開かれる板東優さんの「ポートレイトから始まる線の果て」に展示されている作品。

彫刻家で北海道帯広を拠点に制作する板東優(ばんどう・まさる)さんは「ポートレイト、ヌード、そして樹のドローイングを描くことで、体内に線を集積してゆく、それが塊となり、彫刻になるというのが私の基本的な制作姿勢」と語り、今回はデッサンを中心に、旧作から新作まで展示する。

板東優さんは「20代の頃、彫刻で空気を表現したい、彫刻は空気だと答えを出した」という。「空気を表現するにあたり、手始めに線を描く。生きた線を描くために、ポートレイト、ヌード、生きた樹、自然をドローイングする、線の蓄積を試みる。その結果、一本の凝縮された線で描ければ、私には、生きた塊となり、彫刻に等しくなる」との思いで制作に取り組んできた。

板東優さんは1952年北海道帯広市生まれ、1972年から1974年まで東京造形大学彫刻科に在学、1974年から1976年までイタリア・ローマアカデミア・エミリオ・グレコ教室に在学し、ニューヨークと北海道を往復して制作し、1977年に第3回インターナショナル・ダンテ・ビエンナーレ展に出品した。

1980年に第1回高村光太郎(たかむら・こうたろう)大賞展で入賞、2003年にアメリカ・コネティカット州サルスバリーのノーブル・ホライズンズ野外彫刻展で入賞している。2008年から東京造形大学客員教授。現在、北海道帯広市にアトリエを構え、制作している。

開場時間は11時から20時。入場は無料。会期中無休。