サニーヘルス、脂肪肝には酒や糖質控え、魚介類等蛋白質摂取と運動を

【銀座新聞ニュース=2021年3月27日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「お酒を飲まなくても脂肪肝に!脂肪肝を解消するには」を発表した。

肝臓は人の臓器の中でもっとも大きく、成人男性では約1キロから1.5キロほどの重さで、代謝、解毒、胆汁の生成・分泌という3つの働きがある。

お酒を飲む人にとって健康診断で気になるのが、「γ(ガンマ)-GTP」など肝機能に関する数値ではないだろうか。この数値が高いと「脂肪肝」が疑われるが、その原因はお酒の飲み過ぎだけではない。飲み過ぎ以上に警戒しなければならないのが食べ過ぎという。そして、急激なダイエットやリバウンドによっても脂肪肝になることがわかっている。

解毒や代謝など多様な働きをする肝臓の機能は、常に最適化しておくことで体のコンディションもよくなる。では、肝機能を高めるための具体的な方法には、どのようなものがあるのだろうか。

●肝臓はどんな臓器?

肝臓は人の臓器の中でもっとも大きく、成人男性では約1キロから1.5キロほどの重さで、右上腹部に存在する。この肝臓には主に、代謝、解毒、胆汁の生成・分泌という3つの働きがある。

1)代謝
人の体は、食品に含まれる栄養素を胃や腸で分解・吸収し、肝臓で利用しやすい物質にして貯蔵する。糖質からはグリコーゲン、脂肪酸からは中性脂肪やコレステロール、アミノ酸からタンパク質を合成する。

飲んだ酒を分解し無毒化する役割を担うのは肝臓だが、酒量が増えると、その分肝臓の負担は大きくなるので、酒はほどほどにしたい。

そして、必要に応じてそれらを分解し、エネルギーなどを作り出す。しかし、食べ過ぎや飲み過ぎなどにより必要以上にエネルギーを摂取すると、肝臓に脂肪が蓄積し、肝臓機能の低下の原因になる。

2)解毒
アルコールや薬など摂取した物質や、代謝の際に生じた有害な物質を、肝臓で無毒化させ、尿や胆汁中に排泄するという解毒作用がある。肝臓の解毒作用が追いつかない量のアルコールや薬を摂取すると、肝臓への負担が大きくなってしまう。

3)胆汁の生成・分泌
「胆汁」は、肝臓の中で常に分泌されている物質であり、1日に1リットルほどの胆汁を合成している。胆汁は主に脂肪の乳化とタンパク質を分解しやすくする働きがあり、この働きによって脂肪は腸から吸収されやすくなる。

また、コレステロールを体外に排出する際にも必要な物質だ。肝臓の機能が低下し、胆汁の流れが悪くなると、血液中に「ビリルビン」という色素が増え、白目や皮膚が黄色くなる黄疸(おうだん)と呼ばれる症状が見られるようになる。

●基準値内でも脂肪肝は始まっている

脂肪肝の原因のひとつは糖質の摂り過ぎで、脂肪肝が始まり、肝臓が弱っている場合は糖質の摂取量をセーブすることも効果がある。

「沈黙の臓器」と呼ばれている肝臓は、機能が低下しても、自覚症状がほとんどないといわれている。脂肪肝になっても自分で気づくことは難しく、定期的に健康診断などで血液検査を受け、肝機能の数値をチェックする必要がある。

チェックするべき項目は、γ-GTP、AST(GOT)、ALT(GPT)の3種類だ。いずれも肝臓内にある酵素で、肝細胞が壊れると血中に増えるため血液検査によって肝臓の状態が分かる。それらの基準値は以下の通り(IUはInternational Unit=国際単位/リットル)。

〇γ-GTP
基準値は女性30IU/リットル以下、男性80IU/リットル以下
〇AST(GOT)
基準値は7ー38IU/リットル
〇ALT(GPT)
基準値は4ー44IU/リットル

警戒したいのが、この基準値内に数値が治まっていたとしても脂肪肝が始まっているケースが多いということ。ALTの数は女性なら20IU/リットル以上、男性は30IU/リットル以上の場合、軽度の脂肪肝になっていると考えられている。健康診断の結果で「要検査」と記載されていなくても要注意といえる。

●脂肪肝を解消するには

緑茶に含まれる茶カテキンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があり、内臓脂肪のケアにも効果がある。

脂肪肝を解消し数値を適正値に収めるためには、酒量を減らしつつ食生活の改善が必須だ。その具体的な方法を説明しよう。

〇お酒はほどほどに
飲んだお酒を分解し、無毒化する役割を担うのは肝臓だ。酒量が増えれば、その分肝臓の負担は大きくなる。体質や体格にもよりますが、お酒の適量は純アルコール換算で1日20グラムで、ビールならロング缶(500ミリリットル)1缶、ワインならグラス2杯(240ミリリットル)、日本酒は1合(180ミリリットル)程度となる。

アルコールには利尿作用があり、体内が脱水状態になると肝臓のはたらきは低下する。同量の水を用意し、お酒と水を交互に飲むようにしたい。また、二日酔い防止にもなる。

〇お酒のおつまみは食べるべし
胃に何も入っていない状態でお酒を飲むと、アルコールの吸収率が上がり、肝臓の負担が高くなる。アルコールの吸収を穏やかにし、肝臓をしっかり働かせてくれる栄養素を含むものを食べるようにしよう。

タンパク質が豊富なものがよく、お勧めは枝豆、焼き鳥、魚介類、卵料理など。控えるべきは、糖質の高いものだ。糖質はタンパク質に比べ吸収が早く、肝臓は糖質とアルコールの両方を同時に代謝しなければならず、負担がかかってしまう。

〇糖質を控える

脂肪肝の原因のひとつは糖質の摂り過ぎがある。すでに脂肪肝が始まり、肝臓が弱っている場合、糖質の摂取量をセーブすることが効果的だ。お菓子やジュースなど砂糖入りの食品は減らし、主食はあくまでも適量を食べるようにする。ご飯なら1食あたり150グラムが適量だ。

注意したいのが、極端な糖質制限で、急激に糖質が入ってこなくなると、体は飢餓状態だと判断し、肝臓に脂肪を貯蔵してしまう。

〇タンパク質は適量を食べる
タンパク質は摂り過ぎも、不足も、いずれも脂肪肝に繋がる。糖質同様に適量を食べるように心がけたい。タンパク源となる魚、肉、大豆製品、卵などは1食あたり自分の手のひら1枚分(指は含まない)だ。タンパク質は肝臓そのものや体内酵素の材料となる。

〇緑茶を飲む
肝臓は活性酸素の影響を特に受けやすい臓器といわれている。活性酸素を抑えるためには、抗酸化作用のある物質を日常的に摂取したい。

緑茶に含まれる茶カテキンはポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があるほか、内臓脂肪のケアにも効果がある。高濃度の茶カテキンが含まれる飲料は、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品にも利用されている。

普通の緑茶を飲むことでも茶カテキンを摂取することができるが、より多くの量を摂取するには茶葉をまるごと粉にした粉末緑茶がお勧めだ。

〇野菜・果物ジュースに注意
野菜や果物を食べることと、野菜ジュースや果物ジュースを飲むことは似て非なるもの。本物の野菜や果物を食べることは健康的だが、ジュースになると話は別だ。

野菜ジュースや果物ジュースには食物繊維が含まれていない上に、「果糖」が多く含まれていることが多く、果糖の摂取過多は脂肪肝に繋がる。果糖は糖質だが、血糖値には影響せず、その代わり肝臓で脂肪になる。同じ理由で、「果糖ブドウ糖液糖」を含む飲料や食品にも注意してほしい。

〇有酸素運動で脂肪を燃焼させる
肝臓の脂肪を落とすには有酸素運動が有効だ。有酸素運動とは、ウォーキング、ランニング、サイクリングなど、少し息が上がる程度(脈拍125から155が目安)で、酸素を消費し、充分な呼吸を確保しながら行う継続的な運動をいう。

脂肪を燃焼させるには、連続して10分程度で効果があると最近では考えられている。これが有酸素運動の効果を得られる最低ラインの時間となる。有酸素運動の頻度については、例えば週に1回だけまとめて行うよりも、月・水・金など1日10分以上を週3日に分けて行う方が効果的といわれている。

脂肪肝は多量の飲酒だけでなく、食べ過ぎや糖質制限ダイエット、タンパク質の過剰摂取など偏った食べ方も原因になる。ダイエットの基本通り、適度な運動と適量の食事が大切だ。