東宝3月映画、8倍の101億円に、鬼滅の刃とシンエヴァが好調

【銀座新聞ニュース=2021年4月13日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)はこのほど、3月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比842.0%増の101億2238万円で、6カ月続けてプラスだったと発表した。

2020年10月16日から一般公開し、3月28日までの累計では興行収入が390億円を突破した「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」((C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable)。

3月は例年、7月などと並んで年間で観客動員数がそれなりに見込める時期で、2014年が59億円、2015年が73億円、2016年が70億円、2017年が60億円、2018年が68億円、2019年62億円と60億円から70億円で推移してきた。

しかし、2020年3月は新型コロナウイルスの感染者数の拡大に伴い、政府と東京都から外出の自粛制限などが出されたことや、映画館での感染拡大が懸念され、新作の公開を次々と先送りしたことで、81%減の12億円台と大幅な減収となった。このため、2021年はその反動増でおよそ8.5倍になった。また、2020年12月以来3カ月ぶりに100億円を突破した。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の3月の入場料収入は同83.6%増の48億4214万円だった。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

3月8日に公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は3月28日までの累計で動員396万人、興収60億7000万円を突破している。

新たに3月に公開された映画は8日に公開された「シン・エヴァンゲリオン劇場版」、12日に公開された「ブレイブ‐群青戦記」、19日に公開された「奥様は、取り扱い注意」、26日に公開された「モンスターハンター」の4本だった。

また、「シン・エヴァンゲリオン劇場版」は28日までの累計で動員396万人、興収60億7000万円を突破し、最終興収53億円を記録した前作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」を超え、シリーズ最高記録となった。

「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は2020年10月16日に公開され3月28日までの累計で動員2830万人、興収390億円を突破している。歴代興収ランキングでは興収304億円を記録した「千と千尋の神隠し」(2020年の再上映を含めて316.8億円)を抜き、歴代1位となっている。

興行通信社の映画興行ランキングによると、3月6日、7日の週は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が21週目で2位、「名探偵コナン 緋色の不在証明」が4週目で4位、「劇場版ポケットモンスター ココ」が11週目に7位(前週は9位)と上昇し、「映画えんとつ町のプペル」が11週目で9位と、トップ10入りは前週と同じく4本だった。

3月13日、14日の週は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が初週で1位、「ブレイブ‐群青戦記」が初週で2位、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が22週目で4位、「名探偵コナン 緋色の不在証明」が5週目で5位、「映画えんとつ町のプペル」が12週目で10位と、トップ10入りは前週より1本増えて5本だった。

3月20日、21日の週は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が2週目も1位、「奥様は、取り扱い注意」が初週で2位、「ブレイブ‐群青戦記」が2週目で5位、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が23週目で7位、「名探偵コナン 緋色の不在証明」が6週目で8位と、トップ10入りは前週と同じく5本だった。

3月27日、28日の週は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が3週目も1位、「モンスターハンター」が初週で2位、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が24週目で3位に再浮上し、「奥様は、取り扱い注意」が2週目で5位、「ブレイブ‐群青戦記」が3週目で10位と、トップ10入りは前週と同じく5本だった。

3月に映画館で上映された配給作品は「シン・エヴァンゲリオン劇場版」、「ブレイブ‐群青戦記」、「奥様は、取り扱い注意」、「映画モンスターハンター」、「名探偵コナン 緋色の不在証明」、「映画 えんとつ町のプペル」、「劇場版ポケットモンスター ココ」、「約束のネバーランド」、「新解釈・三國志」、「STAND BY ME(スタンド・バイ・ミー)ドラえもん2」、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」など。