マルハニチロ調べ、回転寿司持帰り3割増、人気はサーモン、平均1556円

【銀座新聞ニュース=2021年4月13日】国内の食品業界第5位のマルハニチロホールディングス(江東区豊洲3-2-20、豊洲フロントビル)傘下のマルハニチロ(江東区豊洲3-2-20、豊洲フロントビル、03-6833-0826)はこのほど、「回転寿司に関する消費者実態調査2021」を発表した。

はなまる(北海道札幌市西区西野2条2ー4-3)は5月中旬まで「回転寿司 根室花まる銀座店」(中央区銀座5-2-1、東急プラザ銀座、03-6264-5735)や「立食い寿司 根室花まる銀座店」(中央区銀座5-2-1、同、03-6274-6771)などで「本まぐろ希少部位食べ比べ」を実施している。「厚切り本まぐろ炙りほっぺ」が462円、「厚切り本まぐろ角とろ」が638円、「本まぐろかまとろ」が748円など。

調査はマルハニチロホールディングスがネットエイジア(中央区晴海1-8-10、晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーX、03-3531-1411)の協力によって、3月5日から12日まで、全国の15歳から59歳の男女で、月に1回以上回転寿司店を利用する人に対しネットで実施し、有効回答数を3000人(男女1500人ずつ)にしている。今回が11回目になる。ただし、2012年から2018年までは関東(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県、茨城県、群馬県)と関西(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県)を対象にしていた。2019年から全国を対象にしている。

それによると、事前調査(2万1509人)の段階では、「回転寿司店」で寿司を食べる人が71.1%(2020年77.4%、2019年76.5%、2018年76.3%、2017年74.4%、2016年81.8%、2015年81.9%、2014年84.1%)と2017年から5年連続で80%を割り、回転寿司店を月1回以上利用する割合(テイクアウトを含めない、1万5299人対象)も35.8%(36.0%、36.0%、37.0%、35.2%、39.1%、38.8%、41.3%)と2015年から7年連続で40%を割っている。

回転寿司店利用者の男女別では男性が39.1%(38.1%、36.6%、38.2%、37.4%、44.1%、42.1%、44.8%)、女性が33.4%(34.3%、35.5%、36.1%、33.0%、35.4%、36.3%、37.8%)と男性が再び増加傾向にあるのに対して、女性は減少傾向にある。

本調査(3000人)の結果では、回転寿司店を選ぶ際の重視している点については、1位の「値段が安い」が40.2%(46.0%、45.7%、51.7%、44.4%、35.9%)で3年連続で1位、「ネタが新鮮」が31.6%(37.4%、41.2%、48.0%、43.3%、41.7%、37.0%)、3位が「家から近い」が26.7%(過去の順位は不明)、4位「ネタの種類が豊富」が25.4%(31.9%、33.9%、39.2%、37.9%、35.6%、29.9%)と「タッチパネルで注文できる」が25.4%(31.6%、31.3%、33.0%、37.1%)で並んでいる。

はなまるが実施している「本まぐろ希少部位食べ比べ」の部位。

100円均一などの「格安均一価格店」と、皿によって値段が異なる店のどちらを多く利用しているについては、「格安均一価格店(「格安均一価格店が多い」と「どちらかといえば格安均一価格店が多い」の合計)」が67.5%(68.2%、68.4%、70.5%、70.7%、74.4%、75.6%、77.6%)と3年連続で7割を割り、2014年の調査以降、毎年下降している。

事前の予約については、予約派が54.7%(2020年48.0%、2019年44.2%、2018年まではない)、予約なし派が45.3%(51.9%、55.8%)と初めて予約派が過半数を占めた。

昨年からの新型コロナウイルスの感染拡大下の中で、回転寿司店の利用変化について聞いたところ、「増えた」が9.7%、「変わらない」が48.9%、「減った」が41.4%で、コロナ禍を受け、「店内での食事の利用を控えるようになったという人は少なくない」と分析している。

また、「回転寿司店のテイクアウト(持帰り)利用」について、「増えた」が29.8%、「変わらない」が40.0%、「減った」が5.3%となった。では「回転寿司店のデリバリー(宅配)利用」については、「増えた」が13.5%、「変わらない」が28.4%、「減った」が3.6%となり、感染リスクを下げるために「テイクアウトやデリバリーを積極的に利用するようになった人もいる」と分析している。

回転寿司店の利用の仕方に関して「ひとり回転寿司」について聞いたところ、「増えた」が8.0%、「変わらない」が29.9%、「減った」が13.6%。「家族で利用する」については「増えた」が8.8%、「変わらない」が48.6%、「減った」が36.4%となり、「変化がないという人が多い」としている。他方で、「友人との利用」については「増えた」が5.4%、「変わらない」が30.3%、「減った」が34.4%と友人との利用機会の減少を実感している人が少なくないことがわかったとしている。

回転寿司店のテイクアウトでどのようなものを購入するかについて、利用者(2251人)に聞いたところ、「お好み(食べたいネタを選んで)」が61.8%がもっとも高く、自分が食べたいものを組み合わせて詰めてもらっている人が多いことがわかった。以降、「握りセット」が36.6%、「海鮮丼(マグロ丼やサーモン丼など含む)」が15.5%、「手巻きセット」が11.7%、「ちらし寿司」が8.4%と続いている。

回転寿司店で食べる皿数(寿司以外は除く)は5皿から9皿が41.8%(2020年43.5%、2019年45.4%、2018年43.6%)、10皿から14皿が39.0%(38.7%、38.8%、39.9%)で、平均は9.5皿(9.5皿、9.3皿、9.5皿、9.5皿、9.1皿、9.9皿)だった。男性が平均で11.0皿(11.1皿、11.0皿、11.1皿、10.9皿、10.6皿、11.1皿)、女性が平均8.1皿(7.9皿、7.7皿、7.9皿、8.0皿、7.6皿、8.6皿)とほぼ過去と同じ傾向だった。

回転寿司店の支払額については1人あたりで「1000円から2000円未満」が58.3%(2020年60.8%、2019年61.5%、2018年2.1%、2017年61.1%)で、平均は1556円(1514円、1492円、1542円、1519円、1515円)と2年続けて1500円を超えた。男女別に平均をみると、男性は1742円(1711円、1671円、1723円、1697円、1689円)、女性は1371円(1317円、1314円、1361円、1342円、1341円)だった。

よく食べているネタとして「サーモン」が45.4%(47.3%、44.1%、46.1%、46.3%、51.8%、44.0%、40.6%)で、2012年から10年連続して1位だった。2位は「マグロ(赤身)」で34.6%(33.5%、28.8%、34.2%、34.2%、39.5%、22.9%、23.1%)、3位が「ハマチ、ブリ」で29.7%(28.3%、25.1%、30.6%、30.2%、34.6%、23.3%、22.9%)と前年の4位から1つ上がった。

4位が「マグロ(中トロ)」で28.4%(29.8%、25.3%、30.2%、30.1%、33.3%、20.7%、18.7%)と前年の3位から下がった。5位が「エビ」で28.3%(27.9%、24.0%、25.7%、2017年6位以下で不明)だった。

回転寿司店で最初に食べるネタは1位が「サーモン」の18.5%(20.9%、21.7%、18.9%、20.8%、23.1%、23.6%、20.5%)、2位が「マグロ(赤身)」の11.7%(11.7%、12.1%、11.5%、11.4%、11.8%、11.3%、11.5%)、3位が「ハマチ・ブリ」の6.7%(6.0%、5.8%、6.8%、5.6%)と前年の4位からひとつ上がり、4位が「マグロ(中トロ)」の6.6%(7.5%、6.1%、7.5%、7.0%、2016年は4位以下で数値なし)で前年の3位から下がり、5位が「エビ」の4.7%(2020年4.8%、2019年の5位は「えんがわ」で4.5%)と「よく食べているネタ」と同じだった。

最後(シメ)に食べるネタは「サーモン」が9.7%(11.8%、10.5%、10.5%、10.8%、11.8%、13.0%、12.0%)が1位で、2位が「エビ」の4.7%(2020年以前は6位以下)、3位が「マグロ(赤身)」の4.5%(4.6%、2019年は4.3%で4位)、4位が「玉子」の4.3%(4.2%、2019年は4.7%で2位)、5位が「マグロ(中トロ)」と「鉄火巻き」の4.7%(マグロ中トロは2020年4.5%で4位、2019年は3.8%で6位、「鉄火巻き」が2020年4.7%で2位、2019年が3.8%で6位)だった。

食べたいのにガマンするネタについては1位が「マグロ(大トロ)」の24.6%(22.0%、22.6%、27.3%、27.3%、22.0%、39.0%、44.4%)だが、2016年から6年続けて「マグロ(大トロ)」をガマンする比率が30%を割っている。2位が「マグロ(中トロ)」の11.4%(9.2%、9.1%、10.7%、11.1%、10.3%、18.4%、18.2%)と2年連続の3位から2位に上がった。3位が「ウニ」の10.0%(9.6%、9.7%、9.5%、10.0%、9.6%、17.3%、16.5%)で、2019年から2年連続で2位だったが、3位に下がった。

4位が「アワビ」の7.9%(5.7%、6.1%、8.3%、8.6%、7.2%、14.4%、17.8%)と前年と同じ、5位が「ウナギ」の5.2%(2020年は6位以下、2019年が4.5%で5位、2020年は「イクラ」が4.9%で5位)で再び5位に上がった。

回転寿司店で高級ネタで手が出ない値段については1皿「500円から600円未満」が29.7%(28.2%、27.7%、26.6%、31.9%)、「300円から400円未満」が25.2%(24.5%、24.9%、23.5%、不明)、平均価格で605円(538円、534円、524円、816円)と初めて600円を超えた。

回転寿司店に「あったらうれしいと思う“3貫盛り”」の組み合わせを聞いたところ、昨年に引き続き1位が「マグロ(赤身)・マグロ(中トロ)・マグロ(大トロ)」の232人、2位が「マグロ(ヅケ)・マグロ(中トロ)・マグロ(大トロ)」の65人、3位が「マグロ(赤身)・マグロ(ヅケ)・マグロ(中トロ)」の36人で、マグロの3貫盛りに集中した。

「これがおいしい回転寿司店は間違いない」と思うものを聞いたところ、「シャリ」が20.9%で、もっとも高くなった。次いで「赤身のネタ」が19.5%、「光りもののネタ」が16.3%、「茶碗蒸し」が15.8%、「味噌汁」が13.3%と続いた。

「デートで回転寿司に行ったことがあるか」については、「ある」が45.0%(49.8%、50.1%、55.4%、54.0%)だった。「ないが、行きたいと思う」は24.7%だった。男女別にみると、「ある」と回答した人の割合は、女性では49.3%、男性が40.7%だった。

回転寿司店をデートで利用する際に、相手に良くない印象を抱かせてしまう「パートナーにこれだけはやって欲しくない」と思うものを聞いたところ、1位は「間違えて取ってしまったお皿を戻す」と「香の強い香水をつけて入店する」が36.2%で1位(「お皿を戻す」は2020年が39.0%で4位、「強い香水」は40.0%、48.2%、42.4%、39.6%、58.6%で2年連続で1位)で、「強い香水」が3年連続で1位だった。

3位が「ネタだけ食べてご飯(シャリ)を残す」の35.2%(39.3%、45.3%、44.3%、40.0%、53.2%)で2018年の1位の後、3年連続で3位となった。4位「入店前の待ち時間に機嫌が悪くなる」の34.3%(38.8%、45.2%、2018年は6位以下)で前年の5位から上がった。