丸善丸の内でかわしまはるこ「あまがえるのぼうけん」原画展

【銀座新聞ニュース=2021年4月28日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は4月27日から5月20日まで3階児童書売場壁面ギャラリーで、かわしまはるこさんによる「あまがえるのぼうけん」原画展を開いている。

丸善・丸の内本店で5月20日まで展示されている、かわしまはるこさんの「あまがえるののぼうけん」原画展に出品されている絵本の表紙。

生物画家のかわしまはるこさんが4月27日に絵を手がけた絵本「あまがえるのぼうけん」(文章は舘野鴻=たての・ひろし=さん、世界文化社、1430円)を刊行するのを記念して、原画を展示している。

「あまがえるのぼうけん」は2019年5月に刊行した「あまがえるのかくれんぼ」に続く「3びきのあまがえる」シリーズの第2弾になる。

「3びきのあまがえる」シリーズはアマゾンによると、丸善丸広百貨店飯能店の店員の福島亮子さんがソフトカバーの1冊を「非売品」として展示したところ、ある日、8歳の少年が非売品の本をレジに持ってきて「この本が欲しい! ! 」と言い出した。

母親がほかの本をといっても少年は受け付けず、その子のTシャツにも靴にもかえるの絵があった。その本屋には約21万冊もあるのに、少年にはその1冊しか目に入らなかった。このため、福島亮子さんがかわしまはるこさんから自分用にともらった1冊をその少年にあげた。ところが、その後も、何人ものお客が「あまがえるのかくれんぼ」を手にして、少年と同じことを言いだした。このため、ハードカバーにして、という気持ちが、書店員の署名運動につながり、ハードカバーで刊行された。

内容はあまがえるのラッタ、チモ、アルノーの3匹は、森の中へ探検に行くことにした。まだ見たことがない世界にはしゃぐ3匹だが、さまざまな生き物たちに遭遇し、逃げて、隠れてばかりの3匹にとって、“冒険”とは?葛藤しながらも、無邪気に逞しく“いまを生きる”3匹の成長と、明日への希望を描いた物語としている。

かわしまはるこさんは1967年埼玉県生まれ、2006年より舘野鴻さんに師事し、昆虫や植物などの観察法や生物画を本格的に学び、絵本に「せみのこえ」(「ちいさなかがくのとも」2017年7月号)や「あまがえるのかくれんぼ」(2109年)などがある。

開場時間は9時から20時(最終日は19時)。