国際フォーラムで活魚列車、ディーゼル特急、林鉄上映、小野田滋解説

【銀座新聞ニュース=2021年9月17日】東京都が51%、JR東日本、三菱地所、サントリーホールディングス、電通、東京電力ホールディングス、NTT東日本、東京ガスの7社が49%を出資する東京国際フォーラム(千代田区丸の内3-5-1、03-5221-9000)は10月11日にホールB5で「月曜シネサロン&トーク-続・鉄道の時代ー人々をつなぐ鉄道」を開く。

東京国際フォーラムが10月11日に開く「月曜シネサロン&トーク-続・鉄道の時代ー人々をつなぐ鉄道」で上映される「ディーゼル特急」。

2017年から独立行政法人「国立美術館」が運営する国立の映画機関、国立映画アーカイブ(旧東京国立近代美術館フィルムセンター、中央区京橋3-7-6、050-5541-8600)と協力して、およそ2カ月ごとの月曜日に東京国際フォーラムで開く映画サロンで、2019年度に「鉄道」に関する記録映画を取り上げてきた。

今回は「続・鉄道の時代」とし、「人々の生活を支える鉄道」をテーマに、10月11日(暮らしを守る/輸送の力)、11月29日(戦前の鉄道力)、2022年1月31日(地域をつなぐ)、3月14日(鉄道王国 北海道)の4回にわたって開く。監修、解説は鉄道総合技術研究所の小野田滋さんが務める。

第1回目の10月11日は「東宝文化映画シリーズ 活魚列車」(1940年、十字屋文化映画部、13分、「ディーゼル特急」(1960年、岩波映画、21分)、「木曽王滝森林鉄道ーひのきの里を去る林鉄」(1976年、長野営林局、47分)の3本を上映する。

文化庁の日本映画情報システムによると、「活魚列車」は撮影が丸子幸一郎、構成が滋野辰彦、監修が太田仁吉としている。

産業映画によると、「ディーゼル特急」はスポンサー(企画)が日本国有鉄道、製作会社が岩波映画製作所、製作スタッフは製作が吉野馨治(けいじ)、脚本・演出・編集が征矢茂、撮影が佐藤忠、音楽が三木稔となっている。「国鉄ディーゼル化の歴史をたどり、蒸気機関、電気機関車よりディーゼル機関車が如何にすぐれているかを描いた」と説明している。こうして日本初のディーゼル特急「はつかり」が1958年10月1日に上野駅と青森駅間で運転を開始し、2002年11月30日限りで廃止となった。

「木曽王滝森林鉄道ーひのきの里を去る林鉄」は企画、製作が長野営林局で、長野営林局によると、スタッフは脚本・演出・撮影が福島道夫、撮影助手・録音・照明が伊藤久明、プロデューサーが柳沢実、編集が宮木辰夫、ナレーターが鈴木瑞穂、音楽が山川繁としている。

ウイキペディアによると、木曽森林鉄道は林野庁長野営林局管内の長野県の木曽谷の国有林の運材のため運行していた森林鉄道の通称で、木曽谷には最盛期に10営林署が存在し、各署が1、2線の森林鉄道を保有していた。中でも上松運輸営林署管内の小川森林鉄道と王滝森林鉄道は規模も大きかった。

最盛期には、路線の総延長は400キロにものぼったが、道路が整備されてトラックが木材の輸送を担うようになってから姿を消していった。王滝森林鉄道は1923(大正12)年に竣工し(長野営林局では1917(大正6)年に工事を開始した、と記録しているが、竣工時期は書かれていない)、1975年3月31日に廃止された。

小野田滋さんは1957年愛知県生まれ、1979年に日本大学文理学部応用地学科(現地球システム科学科)を卒業、国鉄に入社、東京第二工事局、鉄道技術研究所(当時)などを経て、1987年のJR発足後、鉄道総合技術研究所に勤務、その後、JR西日本(出向)、海外技術協力協会(出向)を経て、現在、鉄道総合技術研究所勤務、工学博士(東京大学、土木学会フェロー。

時間は15時からで、入場料は500円。定員は250人で先着順。希望者は氏名、人数を書いて応募フォーム(www.cinesalon.jp)もしくは往復はがきで、東京国際フォーラム事業推進部「シネサロン担当」あてまで申し込む。締め切りは、応募フォームもはがきも10月6日(必着)。当日券は販売しない。

また、10月16日から11月14日まで無料のオンライン配信も実施する。希望者は公式サイトの応募フォームより申し込むと、メールアドレスに視聴用URLが送られてくる。