丸善丸の内で松田奈那子「ゆきのようせい」原画展

【銀座新聞ニュース=2022年1月13日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は1月13日から2月3日まで3階児童書売り場壁面ギャラリーで松田奈那子さんによる「ゆきのようせい」原画展を開いている。

丸善・丸の内本店で2月3日まで開かれている松田奈那子さんの「ゆきのようせい」原画展に展示される絵本の表紙。

絵本作家の松田奈那子さんが2021年10月28日に「ゆきのようせい」(岩崎書店、税込1540円)を刊行したのを記念して、原画展を開いている。

「ゆきのようせい」は秋のおわり、雪虫は森から街まで、あらゆる生き物たちに冬の訪れを知らせにくる。ある一匹の雪虫も、リスやクマのおやこたちのところへ伝えに行くが、もうすでに知っていたようす。せっかくきたのに、と落ち込む雪虫だが、街につくと子どもたちが見つけてくれ、そのとき、ある奇跡が。

雪虫は北海道・東北地方で主に見られる虫で、アブラムシの仲間、白くて、ゆっくりふわりと雪が舞うように飛ぶため、「雪虫」と呼ばれる。神秘的な雪虫を、季節の移り変わりと共に優しく描いている。

松田奈那子さんは1985年北海道生まれ、2009年に札幌大谷大学短期大学部専攻科美術専攻を卒業、2011年に多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程(修士)絵画専攻を修了した。2004年から2009年まで道展に毎回出展(2004年に新人賞、2006年に協会賞、2008年に会友賞)、2007年に第16回青木繁記念大賞展に出品、北海道新聞文化面にカットを連載した。

2009年から2013年(2012年除く)まで三菱商事アート・ゲート・プログラムに入選、2009年に第73回新制作展で新作家賞(2010年、2012年入選)、2011年に第49回モエ(MOE)イラスト・絵本大賞で入賞、2012年に第1回白泉社モエ(MOE)絵本グランプリでグランプリを受賞、2013年に「ちょうちょ」(文は江國香織さん、白泉社)で絵本デビュー、2015年に「ちょうちょ」がブラティスラヴァ国際絵本原画展に出展している。また、2015年から2017年の2年間、北アフリカのモロッコで暮らしている。2020年公開のアニメ「ジョゼと虎と魚たち」で劇中画を手掛けている。

開場時間は9時から21時(最終日は19時)。