日本橋三越で台東区合唱団と朝倉麻里亜、河野大樹ら「第九」

【銀座新聞ニュース=2018年12月27日】国内最大手の百貨店グループ、三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿5-16-10)傘下の三越伊勢丹(新宿区新宿3-14-1)が運営する日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は12月29日に本館1階中央ホールで台東区民合唱団による「第34回三越の第九」を開く。

日本橋三越で12月29日に開かれる台東区民合唱団による「第34回三越の第九」。画像は過去の会場風景。

台東区民合唱団約200人が東京芸術大学指揮科准教授の酒井敦(さかい・あつし)さんの指揮と、ピアノ奏者で、東京芸術大学講師の山口佳代(やまぐち・かよ)さん、東京芸術大学音楽学部作曲科の山中麻鈴(やまなか・まりん)さんの演奏に合わせて、ベートベンの「交響曲第九番」の第4楽章を歌唱する。

歌い手は毎年変えており、2018年は、2015年に東京芸術大学声楽科卒業、3年次に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞、同大学大学院音楽研究科修士課程独唱専攻を修了した、ソプラノの吉沢淳(よしざわ・まこと)さん、東京都生まれ、東京音楽大学ピアノ専攻卒業、東京芸術大学音楽学部声楽科卒業、卒業時に同声会賞受賞、同大学大学院在籍のアルトの朝倉麻里亜(あさくら・まりあ)さん。

慶応大学経済学部卒業のテノールの河野大樹(こうの・ひろき)さん、香川県生まれ、東京芸術大学音楽学部声楽科卒業、卒業時にアカンサス音楽賞、同声会賞を受賞、同大学別科声楽専修を修了したバスの田中夕也(たなか・ゆうや)さんが出演する。

台東区民合唱団の指揮者は2013年まで松浦(まつうら)ゆかりさんが務めていたが、2014年9月から「交響曲第九番」の合唱指揮者に、東京芸術大学指揮科助教、東京芸術大学シンフォニーオーケストラアドミニストレーターの酒井敦さんが就任した。松浦ゆかりさんは台東区民合唱団のスーパー・アドバイザーを務めている。

「交響曲第九番」はドイツの音楽家、ベートーベン(Ludwig van Beethoven、1770-1827)の9番目にして最後の交響曲で(第10番は未完成)、1824年に初稿が完成した。交響曲とはソナタの形式で書かれた器楽のための楽曲で、第1楽章がソナタ、第2楽章がスケルツォ、第3楽章が緩徐楽章、第4楽章に4人の独唱と混声合唱を導入した。

第4楽章は独唱および合唱を伴って演奏され、歌詞にはドイツの詩人、シラー(Johann C. F.von Schiller、1759-1805)の詩「歓喜に寄す」が3分の1程度を抜粋して使われている。

台東区民合唱団は1981年5月に「台東第九を歌う会」として発足し、同年12月23日に第1回台東第九公演「下町で第九」を浅草公会堂で歌い、以来、毎年12月の恒例公演として続けられている。1985年12月から「三越の第九」がスタートし、毎年、日本橋三越本店で約200人が参加して、「第九」の第4楽章を歌唱する。

開演時間は12時30分と14時30分。入場無料で観覧は自由。着席券は当日9時30分より、本館地下1階「地下中央口」で80席×2回分(入替制)を先着順で配布する。

注:「吉沢淳」の「沢」は正しくは旧漢字です。名詞は原則として現代漢字(常用漢字)を使用しています。