東宝2月映画、2割増の31億円に、鬼滅の刃等が牽引、コナンも

【銀座新聞ニュース=2021年3月10日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)は3月9日、2月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比19.2%増の31億1671万円で、5カ月続けてプラスだったと発表した。

2月11日から一般公開されている「名探偵コナン 緋色の不在証明」((C)青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS 1996)。

2月は例年、11月と並んで年間で観客動員数がもっとも少ない閑散期で、2014年が46億円、2015年が24億円、2016年が28億円、2017年が22億円、2018年が24億円と2015年から4年連続で20億円台にとどまっていた。

しかし、2019年は「七つの会議」など2月公開作品がいずれも映画興行ランキングで1位になるなど好調だったこともあり、2014年以来、5年ぶりに46億円と40億円台に回復したが、2020年は上映作品が少ないこともあって、再び26億円と半減した。このため、2021年2月は30億円台にとどまったものの、前年比では2割近い伸びとなった。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館(695スクリーン)の2月の入場料収入は同34.8%減の68億6407万円だった。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

新たに2月に公開された映画は、2月11日から公開された「名探偵コナン 緋色の不在証明」1本のみだった。

また、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は2020年10月16日に公開され、2月28日までの累計で動員2768万人、興収381億円を突破している。歴代興収ランキングでも興収304億円を記録した「千と千尋の神隠し」(2020年の再上映を含めて316.8億円)を抜き、歴代1位となっている。

興行通信社の映画興行ランキングによると、2月6日、7日の週は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が17週目で2位、「映画えんとつ町のプペル」が7週目で4位、「劇場版ポケットモンスター ココ」が7週目で7位、「約束のネバーランド」が8週目で9位と、トップ10入りは前週より1本減って4本だった。

2月13日、14日の週は「名探偵コナン 緋色の不在証明」が初週で2位、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が18週目で3位、「映画えんとつ町のプペル」が8週目で8位、「劇場版ポケットモンスター ココ」が8週目で9位と、トップ10入りは前週と同じく4本だった。

2月20日、21日の週は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が19週目で3位、「名探偵コナン 緋色の不在証明」が2週目で4位、「映画えんとつ町のプペル」が9週目で9位と、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

2月27日、28日の週は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が20週目で2位に再上昇、「名探偵コナン 緋色の不在証明」が3週目で3位に上がり、「映画えんとつ町のプペル」が10週目で7位に上がり、「劇場版ポケットモンスター ココ」が10週目に9位(前週は11位と圏外)と再度トップ10入りし、トップ10入りは前週より1本増えて4本だった。

2月に映画館で上映された配給作品は「名探偵コナン 緋色の不在証明」、「映画 えんとつ町のプペル」、「劇場版ポケットモンスター ココ」、「約束のネバーランド」、「新解釈・三國志」、「STAND BY ME(スタンド・バイ・ミー)ドラえもん2」、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」など。