丸善丸の内で徳力本店「黄金」展、大判、小判、仏具等200点

【銀座新聞ニュース=2021年6月13日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は6月16日から22日まで4階ギャラリーで「丸善黄金逸品展」を開く。

丸善・丸の内本店で6月16日から22日まで開かれる「丸善黄金逸品展」で出品される純金製硯箱(重量3330グラム、価格は税込8588万8000円)。

貴金属などを製造販売するを徳力本店(千代田区鍛冶町2-9-12、03-3252-0171)が企画した金工芸品展で、約200点を展示販売する。

今回、出品されるのは、純金製フクロウS(重量20グラム、税込72万6000円)、純金製ぐい呑み(130グラム、293万7000円)、純金製亀甲打短刀 梨地仕上げ(380グラム、918万5000円)。

純金製大判(50グラムで85万8000円)、純金製小判(5グラムで9万1300円、10グラムで17万6000円、20グラムで34万1000円、30グラムで51万7000円)。

純金製大判・小判「梅に鶯、令和2021」(小判30グラムで45万1000円、大判100グラムで140万8000円)、純金製招き猫千両箱「猫に小判セット」(千両箱が5グラム、小判2枚、各10グラムで50万円)など。

そのほか、18金製おりん(仏壇に置かれ、棒で叩くと音が出るお椀のような形のもの、200グラム・直径75ミリで315万7000円、240グラム・直径81ミリで371万8000円、350グラム・直径90ミリで530万2000円)、純金製線香入れ(150グラム、327万8000円)、純金製阿弥陀如来立像(200グラム、503万8000円)、純金製大日如来座像(100グラム、222万2000円)、純金製瑞雲昇龍(28グラム、121万円)などもある。

徳力本店は両替商の徳力屋藤七が1727(享保12)年に徳川幕府の命を受けて、金銀の改鋳業を始め、1900(明治33)年に、質屋・両替商を廃し、享保以来の伝統を生かして貴金属地金の売買、精製・加工、装飾品や工芸品などの製造を開始した。これは現在の徳力本店のの原型になっている。

大正時代に入ると、徳力本店では当時の額で1日2万ドル(1912(大正元)年の為替相場は1ドル=2.019円、100円=49.539ドル)の米国金貨を純金地金に精製する高い能力を有していた。1923(大正12)年には、関東大震災によって社屋・工場を焼失し、1934(昭和9)年に「株式会社徳力本店」が設立され、日本初の金電解精錬を工業化した。

1945年以降、神田の本社、第1・第2工場を順次増改築、1957年12月に完成した3階建て延200坪(660平方メートル)の建物から神田駅のプラットホームが見下ろせた。1954年に、日本放送協会(NHK)から日本中央競馬会へ贈る「NHK金杯(優勝杯)」を制作、1955年に大相撲で優勝した力士に贈る「金杯」、日本中央競馬会の「天皇賞優勝楯」、日本ダービーの「18金製優勝杯」などを制作した。

1970年に大阪で開かれた日本万国博の記念として大阪城に埋められたタイムカプセル(5000年後に掘り出す)にも徳力本店の高純度貴金属が封入されている。現在、資本金は1億円、従業員は約280人、2020年12月期決算は純利益が前期比131.7%増の16億3039万円だった。

営業時間は9時から21時(最終日は15時)。