サニーヘルス、蛋白質不足で太る、美肌にはビタミンCやB6摂取を

【銀座新聞ニュース=2021年7月3日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区八重洲2-1-6、八重洲kビル、03-6701-3000)はこのほど、レポート「肌の衰えはタンパク質不足のせい?現代人はタンパク質が不足ぎみ」を発表した。

現在の日本人の1日平均タンパク質摂取量は、1950年代と同水準にまで低下しており、筋力の衰え、肌のハリ不足の原因にも。

筋力の衰え、肌のハリ不足は年齢のせいだろうか。実は、それは加齢のせいだけではなく、タンパク質(蛋白質)不足が原因になっている可能性がある。体を健やかに保つのにも、美しさを作るのにも、タンパク質が重要な役割を果たしており、年齢を重ねているほど意識してしっかり摂取するべきなのがタンパク質だ。きちんと食べているつもりの人も、今までの摂取方法や量が間違っていたかもいれない。

●現代人はタンパク質が不足している

筋トレなどワークアウトブームによって、タンパク質をしっかり摂ることについて意識は高まってきている。しかし、実際には、多くの現代人はタンパク質が不足ぎみだというデータがある。厚労省の調査によると、現在の日本人の1日平均タンパク質摂取量は、戦後まもない1950年代と同水準になっている。もっとも摂取量が多かったのは1995年で、2017年には約85%にまで落ちている。平均値なので、実際の摂取量は人により異なるが、不足している人が増えていることは間違いない。

タンパク質の摂取量が減っているのは、ダイエットやメタボリックシンドローム予防などの意識の高まりにより、食べる量を減らしているケースが多いと考えられている。

●体の構成にはタンパク質が必須

タンパク質は筋肉や内臓、血液、肌など体を作る元となる基本成分のひとつで、人間の体の約2割弱はタンパク質で構成され、6割強は水分となっている。

タンパク質が不足すると、筋肉量が減少する。筋肉量が減少すると、生命維持のため自動的に体で消費されるカロリー(基礎代謝量)が落ちて、太りやすい体になってしまう。

体の機能を正常に保つのに欠かせない体内酵素を構成しているのもまたタンパク質で、多くのホルモン、神経伝達物質の原材料にもなる。また、病気を予防したり、心の健康にも関わるなど、その働きは多種多様だ。

体内のタンパク質は数万種から10万種にも及ぶが、それを構成しているアミノ酸はたったの20種しかない。20種類のアミノ酸は、体内で作ることのできる「非必須アミノ酸」が11種、体内で作れず、食品から摂取しなければならない「必須アミノ酸」が9種ある。これらのアミノ酸すべてに重要な役割があるため、不足しないように補う必要がある。

●タンパク質が不足すると起こること

1)太りやすくなる
タンパク質不足の初期に起こる現象として、筋肉量が減少することが挙げられる。筋肉量が減少すると、特に運動しなくても生命維持のため自動的に体で消費されるカロリー(基礎代謝量)が落ちてしまう。

さらに、やせにくくなるだけではなく、同じ食事量なら基礎代謝量が落ちた分だけ体内でカロリーが余るようになり、その分は脂肪として蓄積される。太るのを避けるためには、その余剰カロリーは運動などで消費しなければならない。つまり、基礎代謝量が落ちると、太りやすい体になってしまうことになる。

2)美肌の材料になっているのもタンパク質
皮膚は外側の表皮と、深部の真皮という層に分かれている。表皮のもっとも外側の角層を作る角層細胞は、内部に「ケラチン」という繊維状のタンパク質を大量に抱え、外的刺激から肌を守っている。

タンパク質の摂取量は1日あたり体重1キログラム×1グラムが基本で、体重50キロの人なら、1日50グラムは接取したい。朝は卵や納豆など、昼、夜で魚、肉、豆腐などを食べるようにすると、無理なく取り入れられる。

また、真皮には肌のハリを保つコラーゲンや、それをつなぎとめ、肌の弾力を保つエラスチンなどが存在しているが、これらもタンパク質でできている。。

さらに、同じく真皮にあり水分を保つ役割として重要な、ヒアルロン酸を作る酵素もタンパク質だ。つまり、シワやたるみ、乾燥を防ぎ、ハリ、弾力、ツヤ感のある肌を作るには、真皮のタンパク質のクオリティーを高めることが重要となる。

食事から摂るタンパク質が不足すると、美肌を作る元となっている上記の物質を生成できる量が減り、クオリティーが下がってしまうことになる。つまり、タンパク質なくして美肌を作ることはできないわけだ。

3)タンパク質は心にも作用する
人間の脳内では1000億ともいわれる神経細胞を情報が行き来し、感情や思考を生み出していると考えられている。この時、必要になるのが、情報伝達物質で、喜びを感じさせる「ドーパミン」や、心を穏やかに保ってくれる「セロトニン」など、さまざまな情報伝達物質があるが、主な原料はタンパク質だ。

メンタルヘルスのトラブルは、ストレスなど複数の要因が重なって発症するが、神経伝達物質の不足が原因のひとつとされている。つまり、原料であるタンパク質は欠かせないということになる。

●タンパク質はどのぐらい摂取すればいいのか

タンパク質の摂取量は、1日あたり体重1キログラム×1グラムが基本。体重50キロの人であれば、1日50グラムということになる。この量を1日の食事の中で分散して摂るようにする。タンパク質を多く含んでいる食品は肉、魚、大豆、大豆製品、卵だ。

タンパク質と一緒にビタミン類をとると効率良く吸収される。

タンパク質50グラムというと、ビーフステーキなら120グラム、鮭の塩焼き1切れ、卵1個、牛乳1杯(200cc)、納豆1パックのすべてを合わせた程度の量になる。1日にいろいろな種類のタンパク源を食べよるようにしたい。朝は卵や納豆など、昼、夜で魚、肉、豆腐を摂るように心がけると無理なく取り入れられる。

一種類のタンパク源から必要量のすべてを摂るのではなく、組み合わせて食べると体内で合成できない「必須アミノ酸」を補い合えると同時に、その他の栄養素もバランス良く摂ることができる。

また、ダイエット中だからといって、肉を避ける必要はない。ただし、脂身の多い肉よりも少ないもの、あるいは脂を落とす調理法を選んでほしい。

●タンパク質と一緒に摂りたい栄養素

1)銅
銅は、タンパク質が鉄と結合してヘモグロビンという赤い色素になり、赤血球を作るのを助けてくれる栄養素だ。鉄が十分に存在していても、銅がなければ赤血球はうまく作れないともいわれている。意識的に摂り、貧血の予防をしたい。「銅を含む食材」としては、レバー、魚介類、するめ、ナッツ類、大豆などだ。

2)ビタミンC
美肌効果や風邪の予防、免疫力アップに効果を発揮するのがビタミンC。細胞の強化をしてくれるタンパク質と一緒に摂ることで、免疫力がさらに増強するといわれている。「ビタミンCを含む食材」としては、赤ピーマン、ブロッコリー、キャベツ、芋類、キウイフルーツ、いちごなどだ。

3)ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質を代謝してアミノ酸へと変える手助けをしてくれる栄養素だ。そして、分解されたアミノ酸を、体内で必要な部分に合った形へと変える手助けもしてくれる。「ビタミンB6を含む食材」としては、かつお、まぐろ、バナナ、レバーなどだ。

ダイエットでやせるためにも、筋肉をつけるためにも、美肌のためにも、これらに共通する必要な栄養素はタンパク質だ。むやみな食事制限ではキレイになれない。それどころか、とにかくやせればいいという考えは、健康をも損ねてしまう。ただ、グラム数まで毎食気にして食べるのは難しいので、大まかな目安としては、1食に手のひら1枚分のタンパク源で、この量を目安に食べるように心がけたい。

「簡単!栄養andカロリー計算」によると、食材100グラム中に含まれる銅の量(単位はミリグラム、1日の推奨摂取量は成人男性0.9、成人女性0.7)は牛肉レバーが5.30、うなぎ(きも)が1.08、豚肉レバーが0.99、生カキが0.89、イクラが0.76、納豆が0.61、イカ焼きが0.49、甘えびが0.44、生たこが0.43、しじみが0.42、牛肉はつ(心臓)が0.42、ココアが3.80、ゴマが1.68など。

森永製菓によると、食材100グラム中に含まれるビタミンC量(単位は同、1日の推奨摂取量は成人男女とも100)は赤ピーマンが170、黄ピーマンが150、ブロッコリーが120、キウイフルーツ(黄)が140、菜の花が110、キウイフルーツ(緑)が69、いちごが62、ネーブルが60、レモン果汁が50、キャベツが41、ジャガイモが35、サツマイモが29など。

食材100グラム中に含まれるビタミンB6量(単位は同、1日の推奨摂取量は成人男性1.4、成人女性1.1から1.2)はかつお刺身(5、6切れ)0.85、まぐろ(赤身、同)0.76、サケ1切れ0.64、豚ヒレ肉(1人前)0.54、鶏ささみ(1人前)0.48、鶏レバー(1人前)0.39、バナナ(1本)0.38、赤ピーマン(赤パプリカ、2分の1個)0.30、さつまいも(2分の1個)0.26、玄米ご飯(茶碗1杯)0.25など。