サニーヘルス、気がかりなサートフードダイエット、カロリーが不十分

【銀座新聞ニュース=2021年9月18日】健康食品、美容商品、化粧品などの販売会社、サニーヘルス(中央区晴海1-8-11、晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーY、03-6701-3000)はこのほど、レポート「海外セレブに人気!サートフードダイエットとはどんなもの?」を発表した。

サートフードダイエットはオリーブオイルをはじめ、赤玉ねぎ、セロリなど多くの野菜が含まれる。

英国で火がつき、数々の海外セレブがダイエットに成功したことで話題の「サートフードダイエット(Sirtfood diet)」は、筋肉を落とすことなく、しかも空腹感に苦しむことなくダイエットができる方法として大ブームになっている。

サートフードを食べるだけというダイエット法だが、果たしてサートフードとは何なのか、どう食べればダイエットに有効なのか、メソッドや効果のほどを紹介する。

●サートフードダイエットとはどんなもの?

サートフードダイエットで積極的に食べることが推奨されている「サートフード」とは、やせる遺伝子、長寿遺伝子とも称されることがある「サーチュイン遺伝子(Sirtuin)」を活性化させる働きがある食品のことだ。

サートフードダイエットの考案者である英国の栄養学の研究者、エイダン・ゴギンス(Aidan Goggins)さんとグレン・マッテン(Glen Matten)さんによると、サーチュイン遺伝子が活性化することで脂肪燃焼が促進され、さらに細胞の若返り作用もあるため、やせやすい体になることができるという。

では、サーチュイン遺伝子の働きをオンにしてくれるというサートフードには、どのような食品があるのか。2人らによる特におすすめの食品は、以下のものが挙げられている。

サートフードダイエットはグリーンスムージーを使う。

1.エキストラバージンオリーブオイル、2.ケッパー(ケイパー)、3.赤玉ねぎ、4.パセリ、5.ケール、6.りんご、7.イチゴ、8.くるみ、9.デーツ、10.赤チコリ(キク科の野菜)、11.ラベージ(ハーブ)、12.ルッコラ、13.セロリ、14.蕎麦(そば)、15.ターメリック、16.大豆、17.緑茶、18.ココア(ダークチョコ)、19.コーヒー、20.赤ワインの20種類。

●サートフードダイエットの実践方法

サートフードダイエット考案者のゴギンスさんとマッテンさんが推奨する方法では、ダイエットを3つの期間に分けて行い、トータルで3週間と、ごく短期間で減量する。

まず最初の7日間では、摂取カロリーを大きく制限する。
1.1日目から3日目まではサートフードを使ったグリーンスムージーを1日に3回、そしてサートフードをメインにした食事を1回摂る。1日のトータル摂取カロリーは1000キロカロリー以内に収めるようにするという、かなりハードなものだ。

2.4日目から7日目は、サートフードを使ったグリーンスムージーを1日2回、食事を2回で、1日の摂取カロリーは1500キロカロリー以内にする。

3.8日目から21日目は、7日目までのカロリー制限で落とした体重を維持することを目的とし、サートフードをメインにした食事を1日3回、それに加えグリーンジュースを1回摂取する。カロリー制限はない。もし、お腹が空いても、間食にサートフードを食べることができる。

サートフードは抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれていることが共通している。

この3つのプロセスにより、1週間で約3.2キロの減量が期待できるという。この量の食事とグリーンジュースだけでお腹が満たされるとは思えないが、サートフードダイエットを実践した人たちによると、食事の量は案外多く、空腹に苦しむことはないとのこと。

●サートフードダイエットの問題点

サートフードに挙げられている食品は、確かに栄養価の高いものばかりだが、共通しているのは、抗酸化作用の強いポリフェノールが含まれていること。赤ワインポリフェノールや緑茶カテキン、大豆イソフラボンなど、どれも聞いたことがあるのではないだろうか。

しかし、1日1000キロカロリーから1500キロカロリーの制限では十分な栄養素を摂取することできず、体が適切に機能しなくなる可能性もある。体重が落ちたとしても、肌や唇はうるおいが失われカサカサにになり、代謝や筋力、体力の低下も招く。とりわけ代謝と筋肉量の低下はやせにくい体になるということを意味するので、ダイエット終了後にも悪影響を及ぼしそうだ。

●サーチュイン遺伝子自体が研究段階

サートフードによって活性化されるといわれる「サーチュイン遺伝子」は、まだ研究段階だ。そして、サーチュイン遺伝子についての研究内容は、主に老化の抑制と寿命を延ばすことに関するもの。人を対象とした臨床試験も進められてはいるものの、現在のところは動物実験のデータがメインとなっている。海外の研究では、サーチュイン遺伝子に老化抑制や長寿の効果はないとする説もあり、そのためサートフードダイエットについて疑問視している専門家もいる。

また、摂取カロリーの制限を行えばサートフードでなくても体重は減少する。ダイエット面での効果のほどは何とも言えないが、ポリフェノールが豊富なサートフードを食事に取り入れること自体は体にとって悪いことではない。日頃から意識的に取り入れることで、ヘルシーな食生活が送れることは間違いない。

栄養バランスを無視したカロリー制限は、たとえ体重が落ちても健康が損なわれてしまう。「すぐに簡単にやせられそう」なダイエット法に安易に飛びつくことは勧められない。栄養素をまんべんなく摂ることが、ダイエットにも美容にも健康にも王道の方法といえる。