有楽町マルイで障がい児が段ボールに落書き、芸大生がアートに

【銀座新聞ニュース=2021年12月14日】国内百貨店業界9位の丸井(中野区中野4-3-2、03-3384-0101)グループの有楽町マルイ(千代田区有楽町2-7-1、03-3212-0101)は2022年2月28日まで8階イベントスペースで「一緒につくる。展」を開いている。

有楽町マルイで2022年2月28日まで開かれている「一緒につくる。展」で、先天性の障がい児たちが段ボールに落書きしているところ。後で芸大生がアート作品にした。

先天性の障がい児を支援している、2021年5月に設立したばかりのエラフルー(神奈川県横浜市)が主催する企画展で、先天的に障がいのある子どもたちがさまざまな道具を使って段ボールに自由に落書きし、そのカラフルに描かれた段ボールを、東京芸術大学の学生たちが段ボールアート作品にして展示販売している。8階で展示し、7階の「みんなのオーダー バイ ビサルノ」で原画を購入できる。

エラフルーは2001年生まれ、慶応義塾大学環境情報学部の山本亮輔さんが2021年に設立した会社で、10歳年下の弟が染色体7番の疾患で特別支援学校に通学する重度の障害児で、山本亮輔さんは弟の育児に9年間携わってきたことから、大学生になって、「生まれつき障がいなどのハンディキャップを患ったことによる”やりたくてもできない”を0にする、をミッション」にする会社を起業化した。

ウイキペディアによると、第7番染色体異常(モノソミー7、monosomy7)は血液疾患、特に骨髄異形成症候群や各種白血病でみられることが多い染色体異常で、人の染色体(遺伝子DNAがまとまったもの)は23対46本あるが、何らかの原因で7番目の染色体2本のうち1本が完全になくなってしまうものや1本の一部分が欠落し短くなる異常がおきること。7番遺伝子の異常はさまざまな異常をもたらす。

難病情報センターによると、「ウィリアムズ症候群(指定難病179)」は7番染色体の微細な欠失(顕微鏡では発見できないほどのサイズ)が原因で、この欠失範囲には約20個の遺伝子が含まれるが、その中でエラスチン遺伝子の欠損(正確には本来2つある遺伝子が1つになる)は大動脈弁上狭窄などの心血管疾患に、LIMK1遺伝子の欠損は視空間認知障害に関係するといわれている。

成長と発達の遅れ、視空間認知障害、心血管疾患(特に大動脈弁上狭窄)、高カルシウム血症、顔貌の特徴などをもつ症候群としている。1万人から2万人に1人と推定されている。

開場時間は11時から20時30分。