ポーラ銀座で流麻二果展、女性画家達の生き方を見直す

【銀座新聞ニュース=2022年4月22日】化粧品業界国内4位のポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル、03-3563-5501)は4月22日から5月29日まで流麻二果さんによる「その光に色を見る Spectrum of Vivid Moments」を開く。

ポーラミュージアムアネックスで4月22日から5月29日まで開かれる流麻二果さんの「その光に色を見る Spectrum of Vivid Moments(スペクトラム・オブ・ビビッド・モメンツ)」に出品される「曖昧の眼/More Than Meets the Eye(モア・ザン・ミーツ・ジ・アイ)」(2022年、油彩画、Photo KATO ken)。

「色彩の作家」と呼ばれる流麻二果(ながれ・まにか)さんが4年ぶりとなる個展を開く。流麻二果さんは絵具を幾層にも重ねて色彩豊かな絵画を制作しており、「鮮やかでありながら淡い色彩を持ち、透明感と陰影が重なり合う特有の質感を生み出している」(ポーラ)。2018年のポーラ美術館アトリウムギャラリーで開いた個展では、ポーラ美術館所蔵の印象派絵画を解釈・再構成した作品を制作し、伝統的な絵画における色彩を追体験しながら、新たな解釈と再構成として色を何層にも塗り重ねた絵画のシリーズ「色の跡」に取り組んできた。

今回は、2020年に練馬区立美術館「再構築 Re Construction(リ・コンストラクション)」展で発表した「女性作家の色の跡」シリーズの新作を出品する。ポーラによると、流麻二果さんは過去に画家をめざした女性作家が、家庭を優先するために制作を諦めたり、制作を続けても女性であるということから活躍の機会が少なかったりという状況は、現代の女性にも通じるものがある、と考えたという。

「もし、彼女たちが現代や未来に生きていたら、作家としてどのような活動をしたのだろうかと想像し、日本における女性の生き方、作家としての生き方を歴史と共に見直し、それを未来に繋げていきたいという想い」(ポーラ)から制作した作品、「女性作家の色シリーズ」ほか新作を含めて約13点を展示する。

流麻二果さんは1975年大阪府生まれ、1997年に女子美術大学芸術学部絵画科洋画専攻を卒業、2001年に「トーキョーワンダーウォール」審査員長賞、2002年に文化庁新進芸術家在外研修員としてアメリカ・ニューヨークに滞在、アメリカ人画家のフランク・ステラ(Frank Stella、1936年生まれ)さんのスタジオでインターン、2004年に公益財団法人「ポーラ美術振興財団」の在外研修員としてニューヨークとトルコに滞在、2013年に学習院女子大学客員研究員、2018年にCSデザイン賞の優秀賞(2020年に中川ケミカル賞)を受賞している。

開場時間は11時から19時で、入場は無料。