M84で芦田みゆきが自作の詩と写真展、鈴木光雄らとトークも

【銀座新聞ニュース=2022年5月8日】Art Gallery M84(中央区銀座4-11-3、ウインド銀座ビル、03-3248-8454)は5月9日から21日まで芦田みゆきさんによる写真展「桃を買いに行く」を開く。

アートギャラリーエムハッシー(Art Gallery M84)で5月9日から21日まで開かれる芦田みゆきさんの写真展「桃を買いに行く」に出品される作品「I go to buy Peaches(アイ・ゴウ・トゥ・ピーチ)」((C)Miyuki Ashida/M84)。

写真家で詩人の芦田みゆきさんが2009年に「ユリイカ」6月号に詩「桃を買いに行く」を発表し、この詩を写真で表現したいと考え、2015年夏から撮影をはじめ、2022年2月に撮影を終えた最新作を発表する。

詩の中に登場する「桃を抱える女」と「僕の見る光景」を同じ時空に並べ、「僕と私と女と桃、死に傾いた生と、死を内包する生、写真と言葉、全ては出合い(ママ)、また通り過ぎていく」(芦田みゆきさん)ことで、詩を写真で表現した死生観を感じさせ、この物語を完結させる展示となる。リコーのコンパクトデジタルカメラ「GR」による撮影が中心となる約40点(「桃を買いに行く」19点、「Night Swan」10点、「prayer」3点、他8点など)を展示する。

また、芦田みゆきさんの写真冊子「桃を買いに行く」や「Night Swan(ナイト・スワン)」(2017年刊、2200円)、「Tokyo Wall ginzaline(トウキョウ・ウォール・ギンザライン)2」を販売する。

芦田みゆきさんは東京都生まれ、日本大学芸術学部美術学科油絵専攻を卒業、2008年から「リコー Caplio(カプリオ)R8」で新宿の地下道を撮り始め、2010年に「Room No.617」で「PHOTOGRAPHERS SUMMIT『RICOH AWARD 2010』(フォトグラファーズ・サミット・リコーアワード2010)」で優秀賞、「リコー GR DIGITAL Ⅲ」を手にし、2011年に三愛ドリームセンター「RING CUBE(リングキューブ)」の両袖看板コンペで最優秀賞、2014年に写真展「ALTERNATIVE(オルタナティブ)!」でレビュー賞を受賞した。

2015年に鈴木光雄写真講座「SATURDAY NIGHT NUDE(サタデーナイトヌード)」で本格的にヌード撮影をはじめ、2015年にロシア・モスクワの「MOSCOW INTERNATIONAL FOTO AWARDS(MIFA、モスクワ・インターナショナル・フォト・アワード)2015」で佳作、2016年に「PX3 Photography Competition(フォトグラフィ・コンペティション・フォト・アワード)2016(Paris)」のヌード部門でシルバーと佳作、2016年にM84主催の写真展「アートの競演 2016文月」でフレームマン賞、2017年に「Dojima River Awards(ドージマ・リバー・アワード)2017で「Nude」が入選している。

2018年1月にFacebook(フェイスブック)で私的グループ「GR☆Club」を開設、運営をはじめ、2020年にカロタイプ・フォト・ワークス講師を経て、「写真と言葉」のワークショップを開き、現在、「GR☆Club」を運営しながら、ワークショップの講師や詩人、写真家として活動している。

14日16時から写真家でイタリア・マンフロット社の「Gitzo(ジッツォ)アンバサダー」の鈴木光雄さんと芦田みゆきさんによる「ヌード」をテーマにしたギャラリートークを開く。

15日16時から詩人の川口晴美さん、写真家の横木安良夫(あらお)さんと芦田みゆきさんによる「写真と言葉」をテーマにしたトークイベントを開く。

鈴木光雄さんは1988年に東京写真専門学校(現東京ビジュアルアーツ)を卒業、写真事務所勤務などを経て、1995年にフリーとなり、独立、東京を拠点として撮影活動をし、2006年より活動の拠点をマレーシアに移し、マレーシアやシンガポールの広告やポートレート、ビューティー、ファッション、 エディトリアル分野の撮影を行ない、2010年に日本に帰国し、東京を拠点として活動し、2016年に港区赤坂にレンタル撮影スタジオ「Pictures Studio(ピクチャースタジオ)赤坂」を開設している。2017年にイタリアの写真機器メーカーのマンフロット社と契約し、同じ英国のVitec(バイテック)グループの「Gitzo(ジッツォ)アンバサダー」に認定されている。

川口晴美さんは1962年福井県小浜市生まれ、早稲田大学第一文学部文芸専攻を卒業、大学在学中に鈴木志郎康さんの講義を受けて詩を書き始め、1985年に第1詩集「水姫」を出版、卒業後、商社の為替ディーリング室に7年3カ月勤め、その後、フリーとなり、現代美術と詩のコラボレーション展を開催している。詩はイタリア語や韓国語に翻訳され、東京造形大学非常勤講師。2010年に「半島の地図」で第10回山本健吉文学賞、2016年に「Tiger is here.(タイガー・イズ・ヒア)」で第46回高見順賞を受賞している。

横木安良夫さんは1949年千葉県市川市生まれ、日本大学芸術学部写真学科を卒業、篠山紀信さんのアシスタントを経て、1975年にフリーとなり、広告、ファッション、ドキュメンタリー、タレント写真集などで活動している。撮影はさまざまな撮影テクニックを駆使し、「TwilightTwist(トワイライトツイスト」)」という懐中電灯でライティングするシリーズで知られる。2009年10月からテレビ朝日「世界の街道をゆく」(キヤノン提供)のムービーとスチールを担当している。2015年9月から「CRP CROSSROAD PROJECT(クロスロード・プロジェクト)」というAmazon(アマゾン)の電子書籍「Kindle(キンドル)」からデジタル写真集レーベルをプロデュースしている。

開場時間は10時30分から18時30分(最終日は17時)。入場料は500円。会期中は無休。展示作品はすべて販売する。