フード協、外食6月20%増も19年比減、飲酒業は19年比4割減と苦戦

【銀座新聞ニュース=2022年7月26日】一般社団法人「日本フードサービス協会」(港区浜松町1-29-6、浜松町セントラルビル、03-5403-1060)は7月25日に6月の「外食産業市場動向調査」(全店ベース)を発表した。

ゼネラル・オイスターは7月31日まで「エミットフィッシュバー GINZASIX」(050-5486-6416)など23店で「POWER OYSTERフェア」を開いている。イクラやローストビーフなどを生カキにのせた「オイスターカクテル」を特別価格で提供している。魚と葱塩ソース、サワークリームとイクラをのせたオイスターカクテル「4ピース盛り合わせ」は税込1430円、「4ピース盛り合わせ」にローストビーフとわさびを追加した「6ピース盛り合わせ」(2145円)。ほかに「素焼き4ピース」(1408円)、「ワイン蒸し4ピース」(1606円)、「焼きカキ5種盛り合わせ」(2079円)もある。昼、夜とも注文できる。

それによると、6月は、2021年とは違い、大都市圏でも「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の適用がなく、外食産業は、5月と同様に売り上げが大幅に伸び、全体では前年同月比19.9%増となった。夜遅い時間帯の集客は依然として弱いものの、昼の時間帯や家族客、土日休日を中心に客足が好調だった。

また、店舗は徐々に営業時間をコロナ前に戻すなど、コロナと共存して社会経済活動を維持しようという動きが見られ、コロナ前の2019年6月比で6.9%減にまで戻った。ただ、パブ・居酒屋業態では2019年比41.7%減と依然苦戦が続いている。

業態別では、ファーストフード(FF)業態は、デリバリーの定着化に加えて、行動制限がなくなり、外食客も増えたことで、全体では同8.0%増(2019年比5.5%増)だった。

「洋風」は、デリバリーや注文のデジタル化などの「利便性」と各種キャンペーンの好調があいまって、8.1%増(2019年比21.4%増)と、引き続き業態を牽引した。「和風」は、駅前立地の回復が一部遅れているものの、デリバリーの堅調や朝食のテイクアウト訴求が奏功し同9.5%増(2019年比1.8%増)。「麺類」は、6月下旬の猛暑の中で冷たいメニューが好調で同15.6%増(2019年比15.8%減)となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「持ち帰り米飯」にテイクアウト需要の一服感があるものの、「回転寿司」の休日の集客が後押しし、0.8%増(2019年比4.8%減)となった。

ファミリーレストラン(FR)業態は、全体では31.3%増と、昨年の営業制限の反動から大きく伸びたが、引き続き夜間の集客が弱く、2019年対比では16.2%減と戻りは鈍い。

「洋風」は28.1%増(2019年比22.5%減)、「和風」は34.6%増(2019年比17.5%減)となるも、2019年比では未だ8割前後にとどまった。クーポン配布などのキャンペーンの再開・強化に取り組むところもあり、徐々にコロナ前の環境に戻りつつあるが、夜の集客、宴会需要などは戻っていない。「中華」は、6月下旬の猛暑で冷し中華や飲料が好調で19.1%増(2019年比3.6%増)。「焼き肉」は、郊外立地店が引き続き好調で、54.6%増(2019年比4.4%減)となった。

パブ・居酒屋業態(飲酒業態)は、6月も5月と同様、大都市圏などで酒類提供店に休業要請が続いた2021年と比べると235.9%増と驚くほどの伸びとなったが、2019年対比ではいまだに41.7%減にとどまっている。早い梅雨明けと下旬の猛暑で、ビール類の売れ行きが好調であったものの、実際には“法人需要”と“夜間の客足”がなかなか戻らず、依然苦戦が続いている。夜間営業のために人員確保に努めるも思ったほど集客できず、成果は少ないという。「パブ・ビアホール」は276.5%増(2019年比36.5%減)、「居酒屋」が221.6%増(2019年比43.6%減)だった。

ディナーレストラン業態は前年の反動増に加え、アルコール飲料を提供できたことなどにより、5月に続き、71.5%増と大幅に上昇したが、2019年比では19.1%減にとどまった。家族客、土日休日を中心に集客は好調だったが、法人宴会はまだ回復が見られないとしている。

喫茶業態は、昨年の時短営業や休業の反動で、22.9%増。どの立地でも回復基調はあるものの、下旬の猛暑でブレーキがかかった感もあり、2019年対比では16.8%減となった。

日本フードサービス協会の統計は会員(事業社数)が230社(2022年5月237社、4月228社、3月221社、2月223社、227社、2021年12月225社、11月224社、225社、9月226社、8月229社、7月219社、6月211社、5月212社、4月229社、3月225社、2月213社、1月222社、2020年12月214社、11月215社、10月221社、9月219社、8月225社、7月214社、6月203社、5月208社、4月191社、3月203社、2月205社、1月188社)。

店舗数が3万7099店(2022年5月3万6985店、4月3万6735店、3月3万6422店、2月3万5916店、1月3万6624店、2021年12月3万6573店、11月3万6743店、10月3万6679店、9月3万6354店、8月3万7603店、7月3万7763店、6月3万6772店、5月3万6600店、4月3万7788店、3月3万7389店、2月3万6757店、1月3万7475店、2020年12月3万7648店、11月3万7684店、10月3万7939店、9月3万8669店、8月3万8106店、7月3万7810店、6月3万8139店、5月3万8059店、4月3万7982店、3月3万9165店、2月3万9662店、1月3万5001店)が対象。

内訳はファーストフードの事業社数が58社(2022年5月61社、4月57社、3月55社、2月57社、1月54社、2021年12月56社、11月61社、10月56社、9月57社、8月62社、7月58社、6月56社、5月55社、4月57社、3月58社、2月55社、1月56社、2020年12月54社、11月56社、10月61社、9月57社、8月57社、7月59社、6月52社、5月54社、4月50社、3月53社、2月55社、1月49社、2019年12月52社、11月50社、10月52社、9月51社、8月52社、7月52社、6月55社、5月57社、4月56社、3月57社、2月57社、1月56社)。

店舗数が2万1337店(2022年5月2万1456店、4月2万1292店、3月2万1233店、2月2万1097店、1月2万1127店、2021年12月2万1264店、11月2万1434店、10月2万1302店、9月2万1422店、8月2万1556店、7月2万1309店、6月2万1545店、5月2万1093店、4月2万1608店、3月2万1620店、2月2万1356店、1月2万1693店、2020年12月2万1774店、11月2万1807店、10月2万2003店、9月2万2093店、8月2万2070店、7月2万1635店、6月2万1806店、5月2万1703店、4月2万1821店、3月2万1552店、2月2万2261店、1月1万8957店)。

ファミリーレストランの事業社数が66社(2022年5月69社、4月66社、3月63社、2月63社、1月64社、2021年12月65社、11月62社、10月62社、9月62社、8月65社、7月60社、6月60社、5月61社、4月65社、3月61社、2月60社、1月63社、2020年12月61社、11月56社、10月57社、9月60社、8月59社、7月56社、6月55社、5月56社、4月54社、3月55社、2月55社、1月50社)。

店舗数が1万0625店(2022年5月1万0379店、4月1万0458店、3月1万0335店、2月9822店、1月1万0142万店、2021年12月1万0146店、11月1万0166店、10月1万0154店、9月9989店、8月1万0305店、7月1万0019店、6月1万0145店、5月1万0204店、4月1万0592店、3月1万0151店、2月9980店、1月1万0096店、2020年12月1万0437店、11月1万0280店、10月1万0153店、9月1万0692店、8月1万0161店、7月1万0456店、6月1万0638店、5月1万0753店、4月1万376店、3月1万395店、2月1万534店、1月9556店)。

パブ・居酒屋の事業社数が35社(2022年5月36社、4月36社、3月35社、2月36社、1月37社、2021年12月35社、11月35社、10月38社、9月37社、8月37社、7月32社、6月31社、5月32社、4月37社、3月38社、2月36社、1月38社、2020年12月35社、11月38社、10月38社、9月38社、8月39社、7月34社、6月34社、5月35社、4月32社、3月36社、2月35社、1月34社)。

店舗数が2017店(2022年5月2048店、4月1847店、3月1694店、2月1835店、1月2061店、2021年12月1871店、11月1883店、10月2110店、9月1961店、8月2503店、7月2349店、6月2108店、5月2302店、4月2472店、3月2341店、2月2335店、1月2484店、2020年12月2163店、11月2420店、10月2419店、9月2539店、8月2404店、7月2334店、6月2305店、5月2332店、4月2476店、3月2849店、2月2771店、1月2326店)。

ディナーレストランの事業社数が28社(2022年5月27社、4月28社、3月27社、2月28社、1月30社、2021年12月29社、11月26社、10月30社、9月30社、8月27社、7月30社、6月29社、5月30社、4月31社、3月29社、2月31社、1月30社、2020年12月28社、11月32社、10月31社、9月30社、8月33社、7月30社、6月28社、5月32社、4月26社、3月28社、2月29社、1月26社)。

店舗数が1009店(2022年5月959店、4月995店、3月1018店、2月1040店、1月1100店、2021年12月1129店、11月1098店、10月1090店、9月923店、8月940店、7月944店、6月1002店、5月1012店、4月1084店、3月1075店、2月1137店、1月998店、2020年12月1057店、20年11月1162店、10月1159店、9月1126店、8月1229店、7月1135店、6月1141店、5月1182店、4月1114店、3月1177店、2月1071店、1月983店)。

喫茶の事業社数が24社(2022年5月25社、4月22社、3月23社、2月22社、1月22社、2021年12月21社、11月22社、10月20社、9月21社、8月21社、7月20社、6月19社、5月19社、4月18社、3月21社、2月18社、1月17社、2020年12月19社、11月17社、10月18社、9月20社、8月21社、7月18社、6月17社、5月16社、4月14社、3月15社、2月14社、1月13社)。

店舗数が1856店(2022年5月1901店、4月1897店、3月1905店、2月1908店、1月1963店、2021年12月1918店、11月1924店、10月1783店、9月1831店、8月2100店、7月2894店、6月1809店、5月1815店、4月1775店、3月2009店、2月1815店、1月1962店、2020年12月1992店、11月1830店、10月2014店、9月2055店、8月2053店、7月2062店、6月2067店、5月1886店、4月2004店、3月2049店、2月1876店、1月2042店)。

外食産業(上場企業)の売上高上位4社の6月の既存店売上高は1位のゼンショーホールディングス(すき家、国内店舗数1942店)が同9.2%増と2021年3月から16カ月続けてプラス、2位のすかいらーく(全グループ、国内外店舗数3085店)は同26.0%増と3カ月続けてプラス、3位の日本マクドナルド(国内直営店とフランチャイズ店の店舗数2951店)が同10.2%増と2020年7月から24カ月続けてプラス、4位のコロワイド(全グループ、直営店とフランチャイズ国内外2785店)が同21.1%増と3カ月続けてプラスだった。