東宝7月映画、2カ月連続減、「キングダム2」が善戦も他が苦戦

【銀座新聞ニュース=2022年8月12日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝(千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221)はこのほど、7月の映画営業部門興行成績(速報ベース)が前年同月比40.3%減の41億6132万円で、2カ月続けてマイナスになったと発表した。

7月15日に公開された「キングダム2 遥かなる大地へ」((C)原泰久/集英社(C)2022 映画「キングダム」製作委員会)は累計で動員が206万人突破、興収が30億円に迫っている。

2022年は1月7日から「まん延防止等重点措置」が沖縄県など3県に、東京都など1都9県に1月27日から発動され、その後、順次適用地域の拡大と期限延長を繰り返したが、3月21日付で全国的に「まん延防止等重点措置」が解除された。4月から回復傾向に入り、4月は1月以来の70億円台まで回復し、5月は前年比3倍増の87億円に達したが、6月は13%減の26億円まで下がり、7月も前年の70億円から4割も減少した。

7月は例年なら、35億円から70億円前後と隔年ごとに波がある時期で、2009年が78億円、2010年が126億円、2011年が60億円、2012年が85億円、2013年が77億円、2014年が43億円、2015年が77億円、2016年が35億円、2017年が69億円、2018年が58億円、2019年77億円、2020年55億円、2021年が70億円で推移していた。

一方、トーホー(TOHO)シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館の7月の入場料収入は同25.5%増の59億4944万円だった。トーホーシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員を公表するのを止めている。

新たに7月に公開された映画は15日からの「キングダム2 遥かなる大地へ」、22日からの「ゴーストブック おばけずかん」、29日からの「今夜、世界からこの恋が消えても」の3本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、7月2日、3日の週は「シン・ウルトラマン」が8週目で9位、「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」が12週目で10位と、トップ10入りは前週より1本減って2本だった。

9日、10日の週はトップ10入りは前週より2本減って0本だった。

16日、17日の週は「キングダム2 遥かなる大地へ」が初週で1位と、トップ10入りは前週より1本増えて1本だった。

23日、24日の週は「キングダム2 遥かなる大地へ」が2週目も1位、「ゴーストブック おばけずかん」が初週で5位と、トップ10入りは前週より1本増えて2本だった。

30日、31日の週は「キングダム2 遥かなる大地へ」が3週で3位、「今夜、世界からこの恋が消えても」が初週で5位、「ゴーストブック おばけずかん」が2週目で7位と、トップ10入りは前週より1本増えて3本だった。

7月に映画館で上映された配給作品は「今夜、世界からこの恋が消えても」(7月29日公開)、「ゴーストブック おばけずかん」(7月22日公開)、「キングダム2 遥かなる大地へ」(7月15日公開)、「東京2020 オリンピック SIDE:B」(6月24日公開)、「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」(6月17日公開)、「シン・ウルトラマン」(5月13日公開)、「映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」(4月22日公開)、「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」(4月15日公開)など。