資生堂で、がんサバイバー写真展、まるこが金澤正人賞

【銀座新聞ニュース=2023年2月2日】国内最大手の化粧品メーカー、資生堂(中央区銀座7-5-5、03-3572-5111)は2月28日まで「銀座本店SHISEIDO THE STORE」(中央区銀座7-8-10、03-3571-7735)でがんサバイバーによる写真展「わたし、あの時シャッターを押しました<わた押し>展 その2」を開いている。

資生堂銀座本店SHISEIDO THE STORE(資生堂ザ・ストア)で2月28日まで開かれているがんサバイバーによる写真展「わたし、あの時シャッターを押しました<わた押し>展 その2」を企画したLAVENDER RING(ラベンダーリング)のシンボルマーク。

資生堂、電通(社員有志)、特定非営利活動法人「キャンサーネットジャパン」の3社の社員が運営する、「がんサバイバー(がん経験者)」のためのプロジェクト「LAVENDER RING(ラベンダーリング)」が企画している、「がんサバイバー」の人が参加できる写真展が「わたし、あの時シャッターを押しました<わた押し>展」で、2021年秋に第1回目を開き、今回が2回目になる。

「SHISEIDO THE STORE(資生堂ザ・ストア)」1階中央の階段スペースと4階「SHISEIDO THE TABLES(資生堂ザ・テーブルズ)」に作品を展示している。

「LAVENDER RING」は、「がんサバイバー」になった電通ビジネスプロデューサーの御園生泰明(みそのう・やすあき、2021年死亡)がきっかけとなり、がんになっても笑顔で暮らせる社会をめざして2017年に発足した。すべてのがん種のシンボルカラーのラベンダー色を掲げて、イベントを含むさまざまな活動を続けている。

審査員は資生堂クリエイティブ本部フォトグラファーの金澤正人さんと2021年に書籍「自分らしく、を生きていく。ーがんとともに生きる206人の笑顔と想い」の編集メンバーが個人賞を選出する。今回、金澤正人賞は、まるこさんが病室から撮影した、カミナリが落ちたシーンを一瞬にして切り取った作品が選ばれた。

医薬産業政策研究所によると、「がんサバイバー」とは「がんが治癒した人だけを意味するのではなく、がんの診断を受けた時から死を迎えるまでのすべての段階にある人」と定義されている。がんサバイバーは「生存者」というより「がん経験者」という方が的確であり、「がんサバイバーシップ」とは、「診断時から命の終わりまで、がんとともに自分らしく生きること」を意味している。

がん治療の発展・医療従事者などの尽力により、がんサバイバーの生存率、生存数は1990年代後半より増大し、全がん協生存率共同調査によると、相対5年生存率は70%に近づきつつあり、がんが不治の病ではなく「慢性疾患」として考えられるような時代となってきている。

開場時間は11時から20時。入場は無料。