俺のフレンチTOKYO等で2週間限定の「フォアグラ祭り」

【銀座新聞ニュース=2023年3月20日】「俺の」チェーン店を運営する「俺の株式会社」(中央区銀座8-3-10、トミタビル、03-5537-2630)は3月20日から4月2日まで「俺のフレンチTOKYO」(中央区銀座1-8-19、KIRARITOGINZA、03-6264-4921)などで「フォアグラ祭り」を開いている。

「俺の」によると、現在、「フォアグラ」はさまざまな理由で入手が著しく困難になり、今まで以上にその希少価値が高まっているという。そこで「俺の」はフォアグラをかき集め、2週間限定で「俺のフレンチ」10店舗で、「フォアグラ祭り」を開いている。

銀座周辺では「俺のフレンチTOKYO(トウキョウ)」のほかに、「俺のフレンチ グランメゾン大手町」(千代田区大手町1-7-2、東京サンケイビル、03-6262-5146)、「俺のGrand Table(グランドテーブル)銀座歌舞伎座前」(中央区銀座5-13-19、デュープレックス銀座タワー5/13、03-6264-2602)でも「フォアグラメニュー」を提供している。

ほかに、「俺のフレンチ神楽坂」(新宿区納戸町12、第5長森ビル、03-6265-3907)、「俺のフレンチ・イタリアン青山」(港区北青山3-11-7、Ao<アオ>、03-6450-5911)、「俺のフレンチ横浜」(神奈川県横浜市西区南幸2-17-1、相鉄南幸第7ビル、045-620-8702)。

「俺のフレンチ梅田」(大阪府大阪市北区小松原町1-7、ミスターりんビル、06-6360-9405)、「俺のフレンチ・イタリアン心斎橋」(大阪府大阪市中央区東心斎橋1-19-11、鰻谷スクエア、06-4708-5900)、「俺のフレンチ博多」(福岡県福岡市博多区博多駅中央街8-1、JRJP博多ビル、092-260-1464)、「俺のフレンチ・イタリアン松山三越裏」(松山市二番町3-7-2、クオリタ松山、089-909-5180)でも2週間、フォアグラメニューを販売している。

メニューは「俺のフレンチ グランメゾン大手町」では、「ロッシーニ『四皇帝風』牛フ00ィレ/フォアグラ/トリュフ/キャビア」(税込5800円)とフォアグラを使ったコース「オーケストラ」(1万円)。

「俺のフレンチTOKYO」では、「牛フィレとフォアグラのロッシーニートリュフのソース」(3938円)、「フォアグラテリーヌーポルト酒のジュレ」(1848円)、「フォアグラのクロメスキー一口スープコロッケ」(330円)、「フォアグラのフラン」(1188円)、「黒トリュフのリゾット フォアグラのせ」(1958円)。

「俺のGrand Table 銀座歌舞伎座前」では、「フォアグラと牛ヒレのロッシーニートリュフのソース」(3828円)、「フォアグラとトリュフのリゾット」(2178円)、「フォアグラとポテトのスプリングロール」(968円)、「ひとくちフォアグラテリーヌー季節のフルーツ添え」(638円)。

ウイキペディアによると、フォアグラはトリュフ(セイヨウショウロと呼ばれるキノコの一種)とキャビア(チョウザメの卵巣をほぐしたものの塩漬け)と並んで「世界三大珍味」とされる、ガチョウやアヒルに過度に餌を与えて、肝臓を肥大させてつくられた「脂肪肝」のこと。

フォアグラの主たる産地はフランスで、世界のフォアグラの生産量は2005年で約2万3500トンのうち、フランス産は1万8450トンにも及び、フォアグラの生産も消費もフランスが最多となっている。フランス国内では、南西部のペリゴール地方(現ドルドーニュ県)とランド県が主産地で、ガチョウとカモの両方のフォアグラが生産されている。

南西部全体での生産量は、フランスの生産量の75%を占め、アルザス地方のストラスブールやラングドック地方のトゥールーズも、産地としてよく知られている。また、ガチョウよりもアヒルの方が飼育が楽で、病気にも強いことから、今日ではカモのフォアグラの生産量が増加傾向にある。

2005年にフランス議会が「フォアグラはフランスの文化遺産だ」とする宣言を行うほど、生産者を保護しているが、動物愛護団体の攻撃があったり、近年では、バイオ燃料の普及でエサとなるトウモロコシの穀物が高騰し、生産コストがかつての10倍以上に上昇したこともあり、農家は利益を上げるため飼育数を増やしたが、経済危機が追い打ちをかけ、フランスでは採算が合わなくなって廃業する農家がでている。

フランス以外では、ハンガリー(2005年時に1920トン)、ブルガリア(1500トン)、アメリカ(340トン)、カナダ(200トン)、中国(150トン)などが生産している。とくにハンガリーのドナウ川西岸(ドゥナーントゥール、Dunantul)では昔からフォアグラの生産が行われており、フランスへの輸出も盛んという。

フォアグラを取る前のアヒルやカモを数週間フランスで飼育するとフランス産と表示でき、フランス産と記されたフォアグラの半分以上がハンガリーで飼育されたガチにはブルガリアがハンガリーを抜いて、ヨーロッパ第2位のフォアグラ生産国となっている。

フランスは世界最大のフォアグラの消費国でもあり、全世界で生産されるフォアグラのおよそ75%がフランス国内で消費され、とくにクリスマス前になると、産地にフォアグラを買いに行く人が増え、フランスでは、クリスマスの時期の消費が全体の8割に上る。2013年段階では、日本への輸入はすべてハンガリー産とフランス産で占められていた。

アメリカでは2004年にカリフォルニア州が州内で「肝臓肥大を目的とした鳥類の強制給餌」と「強制給餌によって作られた製品の販売」を2012年以降禁止する法律を成立させ、2012年から飲食店やスーパーでの提供が禁止となった。

2006年4月にイリノイ州シカゴで、市議会の決議によってフォアグラの販売が全面的に禁止されたが、市民の反発があり、2008年5月に市議会で37対6で廃止が決まり、制定後2年で失効した。2019年10月にニューヨーク市議会は、フォアグラの提供を禁じる条例を可決し、条例は2022年に施行された。

「table source」によると、フォアグラは肥えたガチョウの肝臓「脂肪肝」を作るため、ガチョウやアヒルのクチバシに金属のパイプを差し込み、健康に害を及ぼすほど大量の餌を食べさせる「強制給餌(ガヴァージュ)」によって作られる。この生産方法が非人道的であるとして、近年「アニマルウェルフェア」の観点から問題視されている。

現在、イギリスではフォアグラの生産が禁じられているが、輸入や販売に関する規制はない。ほかに、ドイツやイタリア、オランダ、オーストリア、デンマーク、ポーランド、ノルウェー、アルゼンチン、チェコ、トルコなどで強制給餌が禁じられている。また、世界最大のフォアグラ生産国であるフランスにおいても、リヨンやストラスブールなどの都市で公式行事でのフォアグラの使用が禁じられている。

2022年6月には代替肉の研究開発などを行う「株式会社Dr. Foods(ドクター・フーズ)」は、カシューナッツを麹によって発酵させたものを原料とする世界初の「植物性培養フォアグラ」を開発している。

営業時間は各店に問い合わせを。