日本橋「波紋」で筒井真理子、光石研、磯村勇斗ら初日挨拶

【銀座新聞ニュース=2023年5月17日】中堅映画配給会社のショウゲート(港区赤坂5-3-1)は5月26日にTOHOシネマズ日本橋(中央区日本橋室町2-3-1、コレド室町2、050-6868-5060)で「波紋」の出演者らによる初日舞台あいさつを開く。

5月26日から一般公開される「波紋」((C)2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ)。

26日16時20分の回上映終了後と19時40分の回上映前に、監督の荻上直子さんをはじめ、主人公の「須藤依子」役の筒井真理子さん、須藤依子の夫「須藤修」役の光石研さん、息子の「須藤拓哉」役の磯村勇斗さんが舞台に登場してあいさつする。

映画公式サイトによると、「波紋」は荻上直子さんが監督・脚本を手がけ、震災、老々介護、新興宗教、障害者差別といった現代社会が抱える問題に次々と翻弄される家族の姿を通じて、「絶望」を描いた人間ドラマという。

物語は須藤依子が「緑命会」という新興宗教を信仰し、祈りと勉強会に励みながら、ひとり穏やかな日々を過ごしているところからはじまる。ある日、十数年前に失踪した夫・須藤修が突然帰ってくる。

自分の父の介護を依子に押しつけたままいなくなった修は、がんになったので高額の治療費を援助してほしいという。さらに息子・拓哉は障害のある恋人を結婚相手として連れ帰り、パート先では理不尽な客に罵倒されるなど、自分ではどうしようもない苦難が次々と依子に降りかかる。湧きあがる黒い感情を、宗教にすがることで必死に押さえつけようとする依子だったが。

ウイキペディアによると、荻上直子さんは1972年千葉県生まれ、千葉大学工学部画像工学科を卒業、1994年にあめりかにわたり、南カリフォルニア大学大学院映画学科で映画製作を学び、2000年に帰国し、2001年に自主製作映画「星ノくん・夢ノくん」が2001年度ぴあフィルムフェスティバルで音楽賞を受賞した。

2003年にスカラシップ作品の権利を得て、「バーバー吉野」で長編劇場デビュー(脚本も担当)、第54回ベルリン国際映画祭・児童映画部門特別賞を受賞した。2005年に愛媛県松山市で実際に毎年開催されている俳句甲子園に出場する高校生達を描いた青春物「恋は五・七・五!」を監督(脚本も)した。2006年にフィンランドのヘルシンキでオールロケした「異文化交流映画」の第1弾「かもめ食堂」を監督(脚本も)し、「新藤兼人賞2006」で銀賞を受賞した。

2007年に「異文化交流映画」の第2弾「めがね」を監督(脚本も)、第58回ベルリン国際映画祭・パノラマ部門出品、日本映画初のマンフレート・ザルツゲーバー賞を受賞、第27回藤本賞の特別賞、第34回山路ふみ子文化賞を受賞した。2010年8月には第1小説集となる「モリオ」(光文社)を発表、2011年に「異文化交流映画」の第3弾で全編が海外ロケかつすべて英語のセリフで占められ、日本語吹き替えもない「トイレット」を監督(脚本も)し、芸術選奨新人賞映画部門を受賞している。

2012年に文化庁新進芸術家派遣制度によりニューヨークに留学、同年に事実婚の夫との間に双子の女児が誕生、同年に「レンタネコ」を監督(脚本も)し、第62回ベルリン国際映画祭・パノラマ部門に出品され、ストックホルム国際映画祭・コンペティション部門にノミネートされた。2017年に「荻上直子・第二章の始まり」と公言した「彼らが本気で編むときは、」を監督(脚本も)、第67回ベルリン国際映画祭・パノラマ部門に正式出品され、ジェネレーション部門で特別上映され、日本映画初のテディ審査員特別賞を受賞した。

チケットはチケットぴあを通じて先行抽選を受付中で、5月18日11時締め切り。20日10時から一般発売する。料金は全席指定で2100円均一、プレミアボックスシート3100円。