蔦屋書店で新井碧展、身体の有限性を描く

【銀座新聞ニュース=2023年6月3日】書店やレンタル店、フランチャイズ事業などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(渋谷区南平台町16-17、渋谷ガーデンタワー)グループの銀座蔦屋書店(中央区銀座6-10-1、GINZA SIX、03-3575-7755)は6月4日から20日までアートスペース「FOAM CONTEMPORARY」で新井碧さんの個展「持続する線」を開く。

銀座蔦屋書店で6月4日から20日まで開かれる新井碧さんの個展「持続する線」に出品される作品。

2022年に京都芸術大学(旧京都造形芸術大学)大学院を修了した若手画家の新井碧(みどり)さんは、病弱だった幼少期の経験から、「身体のリミット」について意識するようになり、日々流れていく時間と向き合い、自らの身体性、無意識的な動作の痕跡が作品に反映されているという。

新井碧さんは「繊細で淡い色彩と力強いストロークが共存し、油絵具、鉛筆、パステルそれぞれのレイヤーが複雑に絡みあう画面構成が特徴的」(蔦屋書店)とされている。そのため、作品に残された筆跡を追体験することで、鑑賞者自身と新井碧さんの身体との相違点を浮かび上がらせ、「他者という存在について思考を深めるきっかけとなる」としている。観るものに有限な身体、時間、命の存在を告げる「線」を、今回は「持続する線」と題して作品を展示する。

個展を開く新井碧さん。

新井碧さんは1992年茨城県生まれ、2015年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻を卒業、2021年に「TURNER AWARD(ターナーアワード)2020」に入選、2022年に同大学大学院修士課程芸術研究科美術工芸領域油画専攻を修了、修了時に「卒業・修了」展で優秀賞を受賞している。

開場時間は11時から19時(最終日は18時)。月曜日は休み。