ピカデリ「君とまた出会えたら」初日に福原遥、水上恒司ら挨拶

【銀座新聞ニュース=2023年11月29日】国内映画業界第3位の松竹(中央区築地4-1-1、東劇ビル、03-5550-1533)は12月8日から丸の内ピカデリー(千代田区有楽町2-5-1、有楽町マリオン、050-6875-0075)で一般公開する「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の初日に福原遥さん、水上恒司さんらによる舞台あいさつを開く。

12月8日から一般公開される「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」((C)2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会)。

8日15時10分の回上映終了後と19時の回上映前に、監督の成田洋一さんをはじめ、主人公の高校生「加納百合」役の福原遥さん、特攻隊員「佐久間彰」役の水上恒司(みずかみ・こうし)さん、佐久間彰の親友「石丸」役の伊藤健太郎さん、少年兵「板倉」役の嶋﨑斗亜(しまさき・とあ)さん、最年長の隊員「寺岡」役の上川周作さん、隊員「加藤」役の小野塚勇人さん、石丸に恋心を抱く「千代」役の出口夏希さんが舞台に登場してあいさつする。

「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は作家の汐見夏衛(しおみ・なつえ)さんが小説投稿サイト「野いちご」でケータイ小説として公開され、2016年7月にスターツ出版文庫として刊行された作品が原作で、累計発行部数は70万部を記録している。

汐見夏衛さんは鹿児島県の小中学生の時に、社会科見学で訪れた知覧特攻平和会館での衝撃や感情を元に構想した。汐見夏衛さんは高校教員時代に今の高校生が戦争の話をあまり知らず、特攻隊についてもよくは知らないという現実に直面したという。また、「祖父母などから戦時中の生きた体験談を聞いた時の言葉にならない衝撃、自分の中核に飛び込んでくるような心を揺さぶられる感覚、そうしたものを自分より若い世代の人たちに継承しなければという思いで作品を執筆した」としている。

作品は1945年、大東亜戦争(1941年12月8日から1945年8月15日)末期の日本にタイムスリップした現代の女子中学生(映画では高校生)の加納百合と特攻隊員の青年・佐久間彰との時空を超えた切ない恋の物語が描かれている。監督と脚本(山浦雅大さんとの共同)は成田洋一さんが務め、福山雅治さんが主題歌を担当している。

物語は親にも学校にも不満を抱える高校生の百合が、進路をめぐって母親とケンカになり、家を飛び出して近所の防空壕跡で一夜を過ごすところからはじまる。翌朝、百合が目を覚ますと、そこは1945年6月の日本だった。

通りがかりの青年・彰に助けられ、軍の指定食堂に連れて行かれた百合は、そこで女将のツルや勤労学生の千代、彰と同じ隊の石丸、板倉、寺岡、加藤らと出会う。彰の誠実さや優しさにひかれていく百合だったが、彼は特攻隊員で、間もなく命懸けで出撃する運命にあった。

成田洋一さんは1960年秋田県生まれ、法政大学文学部を卒業、イメージサイエンスに入社し、ディレクターとして主にモーターショー用プロモーションビデオを監督、その後、東洋シネマに移り、CMを監督、1995年にフリーとなる。CM作品は600本以上手がけている。

その他にプロジェクトチーム「LifeGUARD(ライフガード)」を主宰し、町づくりプロジェクト、中高生に向けての映像塾講師、NPO団体のPVなどクリエイティブディレクターとして活動している。初映画監督は「光を追いかけて」(2021年)で、第25回ファンタジア国際映画祭、第61回ズリーン国際映画祭、第26回シュリンゲル国際映画祭に正式招待される。

チケットはチケットぴあを通じて先行抽選を受付中で、30日11時締め切り。12月2日10時から一般発売する。料金は全席指定で2200円均一。