日本橋三越でさだまさし展、衣装や楽器公開、シンポや落語会も

【銀座新聞ニュース=2024年7月7日】国内最大手の百貨店グループ、三越伊勢丹ホールディングス(新宿区新宿5-16-10)傘下の三越伊勢丹(新宿区新宿3-14-1)が運営する日本橋三越(中央区日本橋室町1-4-1、03-3241-3311)は7月10日から22日まで本館7階催物会場などで「出会い、笑顔、旅のまにまにーさだまさし展」を開く。

日本橋三越で7月10日から22日まで開かれる「出会い、笑顔、旅のまにまにーさだまさし展」のフライヤー。

シンガー・ソングライターのさだまさしさんがソロとして1976年10月19日の長崎NBCビデオホールでのコンサートから始まり、2024年7月10日までのコンサート回数は4641回に到達している。その果てしない道のりは「旅」で、旅を通じた人との出会いや出来事が、創作の源泉であることから、今回の展覧会のテーマは「旅」とし、メイン会場の本館7階催物会場では、さだまさしさんのコンサート衣装、愛用の楽器、直筆の楽譜や歌詞などの秘蔵コレクションを展示する。

また、本館1階中央ホールにはさだまさしさんが客員教授を務める東京藝術大学の学生4人がさだまさしさんの楽曲をテーマに制作した作品(オブジェ、写真、ドローイング、映像)を展示する。東京藝術大学美術研究科デザイン専攻第2研究室(デザイン オルタナティヴ)教授の箭内(やない)道彦さんの監修の元、研究室に所属する学生4人が「案山子(かかし)」や「いのちの理由」にインスピレーションを得て制作している。

さらに、1階では、各界の著名人、早稲田大学さだまさし研究会、三越関係者によるさだまさしさんにまつわるエピソードを「51人の言葉」として展示し、「今夜も生でさだまさし」(NHKで主に毎月最終金曜日23時45分から1時15分に生放送)でお馴染みの小針明画伯によるホワイトボードのイラスト作品も展示する。

会期中は中央ホールにあるパイプオルガンで、さだまさしさんの曲「道化師のソネット」と「案山子」が演奏される。パイプオルガン演奏用にアレンジされており、12日、13日、14日、19日、20日の12時、15時、17時に披露する。

本館地下1階の「フードコレクション」、本館5階の「イベントスペース」では、グッズやフードアイテムを販売する。会期終了後も本館6階「三越劇場」では、7月28日と8月18日にさだまさしさんにまつわるイベントを開く。

10日から16日まで本館地下1階の「フードコレクション」では、三井楽水産(長崎)が「五島鬼鯖寿司」、バラモン食堂(長崎)が「松浦アジフライ」、菜緒家(長崎)が「豚角煮」、岩崎本舗(長崎)が「長崎角煮饅頭」。

輪島海房やまぐち(石川)が「さざえ塩茹で」、お茶の油谷(石川)が「香る一番茶 加賀棒ほうじ茶」、丸龍庵(富山)が「ますの寿司 ます一重桶」、矢場とん(名古屋)が「みそひれとんかつ定食」(税込1471円、会場で食べられる)、日の出製麺所(香川)が「生うどん」、猿田彦珈琲(東京)が「さだ彦ブレンド ドリップバッグ」、やまだ屋(広島)が「さだまさし饅頭」、富良野牧場(北海道)が「熟成ベーコン」を販売する。

「さだまさし展」で販売されるさだまさしさんと小針明画伯の直筆サイン入りのジークレー絵画「長崎進行」(5万5000円)。

本館5階イベントスペースでは、今回の展覧会に合わせて制作された公式ガイドブックや関連グッズ、CD、書籍などを販売する。会期中のみ、三越伊勢丹オンラインストアにて受注販売する特別な三越オリジナルコラボ商品も展示する。

コラボ商品としては、小針明画伯の記念イラストを使用した、さだまさしさんと小針明画伯の直筆サイン入りのジークレー絵画「長崎進行」(額装付、税込5万5000円)を販売する。また、さだまさしさんのコラボとして「オリジナルカメラスリング」(1万9800円)もある。

ウイキペディアによると、さだまさし(佐田雅志)さんは1952年長崎県長崎市生まれ、父親・雅人(1920-2009)、母親・喜代子(1926-2016)の長男として生まれ、3歳よりバイオリンを習い、1963年に小学校5年生で毎日学生音楽コンクール西部地区(九州地区)大会で3位、1964年に小学校6年生で同大会2位、中学1年生のときバイオリン修業のため単身上京、以後、葛飾区で下宿し、地元の中学校に通い、吹奏楽部に所属、中学3年生から約20年間は千葉県市川市で過ごした。

國學院大學法学部に進学するも、数カ月で中退し、ペンキ屋(塗装工員)など数々のアルバイトをしながら生活を送るが、肝炎を患ったことをきっかけに長崎に帰郷する。1972年に高校時代からの友人・吉田正美(現政美)さんが東京から長崎にいるさだまさしさんを訪ね、そのまま、さだ家に住むこととなった。2人は1972年11月3日にバンド「グレープ」を結成、音楽活動を開始する。同年にワーナー・パイオニア(現ワーナーミュージック・ジャパン)の音楽プロデューサー、川又明博さんにスカウトされ、1973年10月25日に「雪の朝」でワーナー・パイオニアより全国デビューし、1974年4月25日に2作目のシングル「精霊流し」を発表した。

まだ無名なので当初の売り上げは芳しくなかったが、東海ラジオの深夜番組「ミッドナイト東海」の中で、アナウンサーの蟹江篤子さん(1949年生まれ)が担当の曜日で毎週のように流し続け、これが助力となって、全国的なヒットとなり、この年の第16回日本レコード大賞作詩賞を受賞した。1975年11月にリリースした「無縁坂」もヒットしたが、そのころから再び肝炎を患い、プロデューサーに1年間の休養を打診するも、聴衆から忘れられるという理由で断られている。

また「縁切寺」(アルバム曲)のヒット、「雰囲気を変えるため」に出された「朝刊」が思うようにヒットしなかったことが重なり、「グレープの音楽は暗い」というイメージがついてしまい、自分たちのやりたい音楽と受け手との齟齬(そご)が生じたため、1976年春に解散した。グレープ解散後、一時音楽業界からはなれるが、体調を崩していたため、療養と共に就職を考えるも活動が上手くいかず、同年11月に「線香花火」でソロ活動を始める。その際に自身のプロダクション会社「さだ企画」を設立した。

1977年に、雨やどりがきっかけで恋に落ち、結婚まで繋がる姿をコミカルに歌ったシングル「雨やどり」がオリコンシングルチャート1位になる大ヒットとなる。それまで一番売れた「精霊流し」でも最高で同チャート2位であり、さだまさしさんにとって「グレープ」時代から通じて初めての首位獲得となった。後に異バージョン(「もうひとつの雨やどり」や「雨どりや」、ライブにて谷村新司=1948-2023=との自虐コラボ「雨昴」)が作られるほどの大ヒットとなった。その後、山口百恵さん(1959年生まれ)に提供した「秋桜(こすもす)」や「案山子(かかし)」などがヒットする。

1978年10月に個人レーベル「フリーフライト」を設立し、1979年1月に同レーベルから初のシングル「天までとどけ」をリリースした。同年7月にリリースした「関白宣言」は150万枚を超える大ヒットとなる。1980年に映画「翔べイカロスの翼」(主題歌は「道化師のソネット」)に主演、音楽も担当した。1981年にドキュメンタリー映画「長江」を監督し、出演、音楽を担当したが、制作費が膨らみ、およそ35億円の負債を抱えるも、その後30年かけて全額返済した。

この頃は映画の失敗に加え、1980年代的な「ドライでクール」な世相のノリと合わなくなったこと、「関白宣言」や「防人の詩」に対して右翼的との批判を受けるなど、さだまさしさんにとっては不遇の時代であった。しかし、1985年にソロ・コンサート通算1000回を達成した。

1987年8月に長崎市で「長崎から広島に向って歌う」無料平和祈念コンサート「夏・長崎から」を開催した。2006年までの20年間、毎年8月6日に長崎でコンサートを行い、地元市民だけではなく全国からファンが集まる長崎市の夏の一大イベントとなった。1993年にソロ・コンサート通算2000回を達成し、1996年に長崎県県民栄誉賞を受賞した。2001年9月に小説「精霊流し」(幻冬舎)を発表した。

2002年に児童書「おばあちゃんのおにぎり」を刊行し、ひろすけ童話賞を受賞した。2002年3月21日にソロ・コンサート通算3000回を達成した。同年9月から12月にかけてデビュー30周年記念コンサート・ツアーを東京・名古屋・大阪にて各8夜構成で開催した。2006年1月1日未明にNHK総合テレビでさだまさしさん司会の生放送特番「新春いきなり生放送!!『年の初めはさだまさし』」が放送され、その後も続編が制作され、現在も月に1回程度の放送が続いている。2006年に「夏・長崎から」の活動に対し、第48回日本レコード大賞の特別賞を受賞した。

2012年にデビュー40周年記念ツアー「さだまつり」を6月の長崎ブリックホールからスタート(2013年1月まで)した。2013年7月17日にソロ・コンサート通算4000回目を達成した。さだまさしさんは1983年に結婚し、1男(佐田大陸さん)1女(北山詠夢さん)がいる。
また、オリコン調べによると3000回を超えている日本人のプロ歌手はさだまさしさんのみという。さだまさしさんはヒット曲から受ける印象とは違い明るく喋り好きな性格であり、高校・大学と落語研究会に所属していたこともあり、本人は「人生は明るく、歌は暗く」がモットーと話している。

また、ウィキペディアに対して「ネットに書いてあることは、実に怪しげです。ウィキペディアっていうネット百科事典に、『さだまさし』に関する記事が載ってるんですけど、嘘ばっかりです」と批判している。現在、國學院大學、東京藝術大学客員教授。

7月28日13時から16時30分まで本館6階の三越劇場で「さだまさしんぽじうむ『さだまさし解体新書ANNEX(アネックス)さだまさしをもう少し解体してみる』」を開く。2部構成で第1部が「民俗学編」、第2部が「音楽理論編」で、総合司会は鳥取大学准教授の瀬戸邦弘さんが務める。

第1部はシンポジストとして國學院大學教授の伊藤龍平さん、国立歴史民俗博物館教授の関沢まゆみさんが出演する。

第2部はシンポジストとして早大さだ研OBの小熊麦さん(慶應義塾大学文学部卒業)と同OGの西田聖子さん(国立音楽大学ピアノ専攻卒業)が出演する。料金は全席指定で2000円。

8月18日12時から14時ごろまで、さだまさしさんのプロデュースによる「特別落語会in 三越劇場ーマイ・フェバリットな噺家と」を開く。出演するのは真打の柳家一琴(いっきん)さん、真打の柳家小せんさん、真打の春風亭柳枝(りゅうし)さんで、落語のほかにさだまさしさんとのスペシャルトークコーナーもある。料金は全席指定で一般4600円。

開場時間は10時から19時(最終日は18時)。入場料は1000円、大学生800円、高校生以下無料。