東宝6月映画、2割増の39億円、コナン健闘、ウマ娘、ハイキューも

【銀座新聞ニュース=2024年7月10日】阪急阪神東宝グループで、国内映画業界首位の東宝（千代田区有楽町1-2-2、03-3591-1221）は7月9日、6月の映画営業部門興行成績（速報ベース）が前年同月比21.7％増の38億7170万円で、2カ月ぶりにプラスになったと発表した。

6月は例年、30億円前後と年間で2月、11月と並んで売り上げが少ない月のひとつで、2009年が79億円、2010年が38億円、2011年が37億円、2012年が36億円、2013年が24億円、2014年が26億円、2015年が38億円、2016年が38億円、2017年が32億円、2018年が25億円、2019年が54億円、2020年がコロナの感染拡大の影響で7億円、2021年が30億円、2022年が26億円だった。2023年は3月13日からマスク着用が個人判断となり、5月8日からコロナ感染症が2類からもっとも軽い5類に移行したこともあり、ほとんどの規制がなくなり、6月は32億円だった。

これに対して、2024年は1月からプラスに転じ、3月、4月と2カ月連続で100億円を超えるなど好調だったことから、その反動で5月は80億円を超えたものの、前年比では7％減にとどまった。6月は39億円と平年並みに戻ったが、2023年6月が30億円台と年間でもっとも少なかったことから前年比ではプラスになった。

また、TOHO（トーホー）シネマズ、関西共栄興行、スバル興業という連結3社と東京楽天地、オーエスの持分法適用2社を合わせた5社ベースの東宝グループの映画館の6月の入場料収入は同38.6％減の36億19万円と今年初めて40億円台を割り込み、3カ月続けてマイナスとなった。TOHOシネマズ直営館の入場料収入と東宝グループの入場人員については公表するのを止めている。

新たに6月に公開されたのは、14日公開の「ディア・ファミリー」、21日公開の「映画　おいハンサム!!」の2本だった。

興行通信社の映画興行ランキングによると、5月31日から6月2日の週は「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」が8週目も3位、「劇場版『ウマ娘　プリティーダービー　新時代の扉』」が2週目4位、「映画からかい上手の高木さん」が初週5位、「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」が16週目で前週の9位から8位に浮上と、トップ10入りは前週より1本増えて4本だった。

7日から9日の週は「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」が9週目に前週の3位から2位に浮上し、「劇場版『ウマ娘　プリティーダービー　新時代の扉』」が3週目5位、「映画からかい上手の高木さん」が2週目6位と、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

14日から16日の週は「ディア・ファミリー」が初週1位、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」が10週目も2位、「劇場版『ウマ娘　プリティーダービー　新時代の扉』」が4週目も5位、「映画からかい上手の高木さん」が3週目7位、「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」が18週目で前週の11位以下から9位に浮上と、トップ10入りは前週より2本増えて5本だった。

21日から23日の週は「ディア・ファミリー」が2週目も1位、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」が11週目に4位、「映画おいハンサム!!」が初週で5位、「劇場版『ウマ娘　プリティーダービー　新時代の扉』」が5週目で9位と、トップ10入りは前週より1本減って4本だった。

28日から29日の週は「ディア・ファミリー」が3週目で3位、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」が12週目で7位、「映画おいハンサム!!」が2週目で9位と、トップ10入りは前週より1本減って3本だった。

6月に映画館で上映された東宝の配給作品は、「GEMNIBUS vol.1（第1回ジェムニバス）」（6月28日から7月11日限定で上映）、「映画おいハンサム!!」（6月21日公開）、「ディア・ファミリー」（6月14日公開）、「からかい上手の高木さん」（5月31日公開）、「劇場版『ウマ娘プリティーダービー新時代の扉』」（5月24日公開）。

「ゴジラ×コング新たなる帝国」（4月26日公開）、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星（みちしるべ）」（4月12日公開）、「変な家」（3月15日公開）、「映画ドラえもん　のび太の地球交響楽（シンフォニー）」（3月1日公開）、「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」（2月16日公開）など。