丸善丸の内でリト@葉っぱ「いきものずかん」刊行展、本人来場も

【銀座新聞ニュース=2024年7月23日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ内、03-5288-8881)は7月24日から8月6日まで4階ギャラリーでリト@葉っぱ切り絵さんによる「『葉っぱ切り絵いきものずかん』刊行記念 陸・海・空のなかまたち」展を開く。

丸善・丸の内本店で7月24日から8月6日まで開かれるリト@葉っぱ切り絵さんによる「『葉っぱ切り絵いきものずかん』刊行記念」展に展示される表紙。

ADHD(発達障害)をかかえながら、”偏った”集中力を活かして、1枚の「葉っぱ」を使って、葉っぱの上に広がる繊細かつ緻密、優しく温かな世界、そこで暮らすさまざまないきものたちのストーリーを描いているリト@葉っぱ切り絵さん(男性)が7月24日に絵本「葉っぱ切り絵いきものずかん」(講談社、税込1650円)を刊行するのを記念して、約40点の切り絵作品を展示する。また、関連グッズや書籍なども販売する。

「葉っぱ切り絵いきものずかん」は陸、海、空のいきものたちそれぞれの特徴にフォーカスした作品を図鑑仕立てにした作品集で、71のいきものについて、葉っぱ切り絵作品とストーリーを楽しめる。また、リト@葉っぱ切り絵さんのメソッドも巻末で公開する。

「知って向き合うADHD」によると、「ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorderの略)」は、不注意、多動性、衝動性の3症状を主な特徴とする生まれつきの精神疾患で、神経発達症群のひとつとされている。海外の学術論文によると、18歳以下で約5%存在するとされており、これら3つの特徴は、同時に現れるというわけではなく、「不注意」が目立つ場合、「多動性」や「衝動性」が目立つ場合、またすべてを併せ持つ場合など、子どもによってさまざまな形で現れる。

一方、成長とともに状態が変化することもあり、例えば大人になってその特徴が自然と目立たなくなることもあり、成長に伴って、本人が状況に対処する「コツ」のようなものを身につけることで、その特徴が目立たなくなることもあるという。しかし、その場合も特徴そのものが、すべてなくなるということではないとしている。

さまざまな研究より、ADHDは「脳」の機能に問題があることで、注意や行動をコントロールすることが難しくなっていると考えられている。

E-ヘルスネットによると、ADHDを持つ子どもの脳では、前頭葉や線条体と呼ばれる部位のドーパミンという物質の機能障害が想定され、遺伝的要因も関連していると考えられている。

ADHDの診断については、アメリカ精神医学会(APA)のDSM-5(「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版」)に記述されており、条件がすべて満たされたときにADHDと診断される。

リト@葉っぱ切り絵さんは1986年神奈川県生まれ、大学商学部を卒業、就職するも、他人との感覚が違うため、働くことが難しくなり、病院でADHDと診断され、2020年より独学で制作をはじめ、SNSに毎日のように投稿する葉っぱ切り絵が注目されている。

24日10時から12時、13時から15時までリト@葉っぱ切り絵さんが来場し、関連書籍を購入すると、本人がサインする。

開場時間は9時から21時(最終日は15時)まで。入場は無料。