【銀座新聞ニュース=2024年8月9日】化粧品業界国内4位のポーラ・オルビスホールディングス(中央区銀座1-7-7、ポーラ銀座ビル、03-3563-5517)が運営するポーラミュージアムアネックス(ポーラ銀座ビル、03-3563-5501)は8月9日から9月23日までるRyu Itadaniさんによる個展「Everyday Life“THERE”」を開いている。
ドイツ・ベルリンを拠点に活動するRyu Itadani(板谷龍一郎)さんは街の風景や植物、愛用する日用品など何気ない日常の一場面を、独特の輪郭線と色彩で切りとる作品が特徴で、今回は家具ブランドの「アルフレックス東京」(渋谷区広尾1-1-40、恵比寿プライムスクエア、03-3486-8899)との2会場で「Everyday Life“HERE&THERE”(エブリーデイ・ライフ、ヒア・アンド・ゼア)」と題して開く。
ポーラミュージアムアネックスでは、Ryu Itadaniさんの作品の中で「THERE(ゼア)」=遠くの景色や俯瞰(ふかん)した視点を中心にした作品約30点を展示している。一方、9月5日から24日まで開くアルフレックス東京では「HERE(ヒア)」とし、植物や日用品を描いたプリント作品を中心に、ソファのMARENCO(マレンコ)やスツールに直接ペイントした1点物の作品を展示する。
ポーラでは会場内にアトリエに見立てたスペースを設け、9日から約10日間、arflex(アルフレックス)のアイコン的ソファ「MARENCO」へのペインティングを公開制作する。来場者はフリーハンドでのびやかに描かれるラインと彩色、その日、その瞬間にいきいきと生まれゆく作品を見ることができる。
Ryu Itadaniさんによると、「ほぼ毎日、自転車に乗る。家からアトリエに移動する。自分の動力で進むから、自分のペースで景色が流れる。ちょっと『そこ』に見えたものに追いつくと、いつのまにか『ここ』にある。時々信号で停まるなら、より鮮やかに建物や緑、歩く人の顔が見えてくる。止まることで見つかる発見もあるけれど、止まってばかりだと進まない。自転車でアトリエに着いたら、『そこ』はもう『ここ』になった。『そこ』を目指すために『ここ』から始めたり、『ここ』に帰るために『そこ』へ飛び立ったり」している。
Ryu Itadaniさんは1974年大阪府生まれ、1992年から1994年までカナダ・トロントの高校「ドン・ミルズ・カレッジ・インスティチュート(Don Mills Collegiate Institute)」に留学し、1999年に慶応義塾大学商学部を卒業、2003年に英国ロンドン芸術大学の中のカレッジ「セントラル・セイント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン(Central Saint Martins College of Art and Design)」を卒業、2010年に公益財団法人ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツ・ベルリンで学び、その後、ベルリンに滞在している。
29日18時30分から19時30分まで慶応義塾大学文学部教授、同大学言語文化研究所長、同アートセンター副所長の粂川麻里生(くめがわ・まりお)さんと対談する。参加費は無料だが、ネット(https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/event/20240722.html)から予約する。先着30人。
開場時間は11時から19時(8月29日は18時)。入場は無料。アルフレックス東京での公開制作は6日から15日まで。