【銀座新聞ニュース=2024年9月23日】大手書籍販売グループの丸善CHIホールディングス(新宿区市谷左内町31-2)傘下の丸善ジュンク堂書店(中央区日本橋2-3-10)が運営する丸善・丸の内本店(千代田区丸の内1-6-4、丸の内オアゾ、03-5288-8881)は9月25日から10月1日まで4階ギャラリーで「国内最大規模!万華鏡の祭典 魅惑の大万華鏡展」を開く。
万華鏡専門店の「鎌倉ヴィヴァン(社名はヴィヴァン)」(神奈川県鎌倉市小町1-6-13、寿ハウス、0467-22-2351)が主催する万華鏡展で、今回は「国内最大規模」の万華鏡展で、現代の万華鏡界の最高峰のアーテイストを中心に新作、限定品など総数700点以上を展示販売する。また、万華鏡アーティストによる手作りワークショップも開く。
今回、出品する主なアーティストはかたおかきくよさん、羽石(はねいし)茂&泉さん、松本よりこ&たけおさん、Rieko(吏永子、りえこ)さん、若林寛さん、関一さん、小野寺慶子・良明さんら。
ウイキペディアなどによると、「万華鏡」は筒などの内部に鏡を張り、筒を通して、移動するビーズなどの着色された細片(かけら)を見て楽しむおもちゃの一種で、筒の一端からのぞき込むと、他から光が入り鏡で反射し、鏡を45度の角度に交差させると8個、60度では6個、90度では4個の1回の反射による鏡像が見られる。
筒を回転すると着色された物体が移動し、さまざまな色や模様を見ることができる。鏡の対称性により美しい図形が見られる。2枚の鏡でできたものは背景から独立したパターンとなるが、閉じた三角形の鏡でできたものは視界の全体がパターンとなる。
英語では「カレイドスコープ(Kaleidoscope)」で、ギリシャ語の「Kalos(美しい)」と「Eidos(形)」、それと「Skopeo(見るもの)」を合わせた造語だ。かつては「万華鏡(ばんかきょう)」や「百色眼鏡(ひゃくいろめがね)」、「錦眼鏡(にしきめがね)」とも呼ばれた。
スコットランドの科学者、サー・ブリュースター (Sir David Brewster、1781-1868)が偏光の実験の途中で、灯台の明かりを遠くに飛ばすため、鏡の組み合わせを計算し、工夫をしているときにできたもので、1817年に特許を取得した。初期のデザインは、一端に一組の鏡を置いた筒からできており、他端には半透明の円盤、その間にビーズを置いた。初期には科学における道具として発明されたが、おもちゃとして急速に複製された。
日本には江戸時代の1819(文政2)年にはすでに輸入され、1615(元和元)年から1833(天保4)年までの出来事をまとめた「摂陽奇観(せつようきかん)」によると、「紅毛渡り更紗眼鏡流行 大阪にてにせ物多く製す」という記述が残っているほど、その偽物が出回るほどの人気を博した。明治になると「百色眼鏡」や「万華鏡」、「錦眼鏡」として流行し、その後は子どものおもちゃ、郷土の伝統工芸として広まった。
一方、1981年にアメリカ人女性のコージー・ベーカー(Cozy Baker、1924-2010)が息子の事故にショックを受け、その後、万華鏡でいやされたことに感動し、万華鏡を見直そうという運動がはじめ、これが「万華鏡ルネサンス」と呼ばれている。コージー・ベーカーは1986年に「ブリュースター万華鏡協会(The Brewster Kaleidoscope Society)」を設立し、現在、万華鏡は婦人科、小児科などの病院で痛みや癒しの用具として使われ、ホスピスなどでの痛みの緩和にも使われている。
会期中、万華鏡作家によるプレミアムワークショップを開く。
25日12時から15時、16時から19時はホンダマサルさんが講師。参加費は9900円(税込)で定員は各回とも10人。
26日10時から12時、13時30分から15時、16時30分から18時30分は林和子さんが講師。参加費は1万6500円で定員は各回とも8人。
27日10時から12時、13時30分から15時30分、16時30分から18時30分は小野寺慶子さんと良明さんが講師。「薔薇窓の万華鏡」(Mサイズ特別版)が3万800円、「金の月」が2万2550円、「源氏物語アクリル」が1万1000円。定員は各回とも8人。
28日10時30分から12時(紅葉の万華鏡)、13時30分から15時(菊花の万華鏡)、16時から17時30分(山茶花の万華鏡)は鈴木明子さんが講師。参加費は1万2980円で定員は各回とも10人。
29日12時から14時30分(4ポイントの吹きガラス万華鏡)、15時30分から19時(10ポイントで乳白色オブジェクトが使える万華鏡)で、佐藤元洋さんが講師。参加費は12時からが1万9250円で、15時30分からが3万9600円で、定員は各回とも10人。
27日から29日の3日間は麻生君枝さんの万華鏡パステルアートワークショップ(万華鏡模様をパステルアートで描く)を開く。同時に麻生君枝さんのパステルアートを展示する。ワークショップは10時から17時で、60分から90分程度で完成できる。参加費は3850円で、当日受け付ける。
公式サイトによると、ヴィヴァンは1976年に銀座8丁目に設立、1979年に銀座7丁目に移転、1995年に銀座6丁目に移転、2008年に銀座3丁目に移転、2014年に銀座2丁目に移転し、2021年に鎌倉小町通りに移転している。社長は緒方豪さん、会長が緒方和子さん、取締役が 緒方現さん。
開場時間は9時から21時(最終日は15時)まで。ワークショップは麻生君枝さんを除いて、すでに締め切っている。