タグボートで石川美奈子「虹」展、分断と希望を表現、光と共鳴も

【銀座新聞ニュース=2024年10月31日】タグボート(中央区日本橋富沢町7-1、ザ・パークレックス人形町、03-5645-3242)は11月1日から22日まで石川美奈子さんによる個展「Resonance」を開く。

タグボートで11月1日から22日まで開かれる石川美奈子さんの個展「Resonance(レゾナンス、共鳴)」のフライヤー。

透明なアクリル板に数千本の極細い線を重ね、光の揺らぎや色の移ろいを美しく表現する画家の石川美奈子さんは、虹色に輝く「wavelength(ウエイブレンス、波長)シリーズ」を中心に、空気と光をテーマにした作品48点を発表する。日々、浮かび上がる社会の分断と希望を、虹のグラデーションで表現し、私たちの心に静かな共鳴をもたらすことを目指している。

画廊では、空気の中の光をスペクトルに分解し、可視化するというコンセプトをもとに制作された「wavelengthシリーズ」の48点を大きな壁一面に展示する。窓から差し込む光が、作品を通して多様な色に変わり、空間全体が虹色に染まる光景をお楽しみくださいとしている。

石川美奈子さんは「線」が持つ可能性を追求しながら、透明なアクリル板に描かれる細い線の重なりによって、繊細な色彩の変化を生み出す。今回の「Resonance(レゾナンス)」では、自然光を活かした表現方法を取り入れ、画廊の大きな窓から差し込む光が虹色のグラデーションと共鳴することで、空間全体を彩る仕掛けとなっている。

タグボートで個展を開く石川美奈子さん。

タグボートは2022年までオンラインギャラリーで作品を扱ってきたが、2023年1月に本社を現在地に移転し、1階をリアルなギャラリーの場として開設した。2023年3月から4月にかけて石川美奈子さんの個展を開いている。

石川美奈子さんは1974年岩手県盛岡市生まれ、1997年に岩手大学教育学部特設美術科を卒業、1999年に岩手大学大学院教育学研究科教科教育専攻美術教育専修を修了、2001年にキリンアートアワード2001で奨励賞、2003年に「第22回今立現代美術紙展’03」で特別賞、2004年に個展を開き、2005年に岩手芸術祭現代美術部門で芸術祭賞、2010年に「YOUNG ARTIST JAPAN vol.3(第3回ヤングアーティスト・ジャパン)」で準グランプリ、2014年に第9回タグボートアワードでグランプリなどを受賞している。

11月1日18時から20時まで石川美奈子さんも来場してオープニングレセプションを開く。

開場時間は11時(1日は17時オープン)から19時。入場は無料。日・月曜日、祝日は休み。作品はオンラインでも購入できる。