デジカメ9月出荷額7%減、5カ月ぶり、対中以外の輸出減

【銀座新聞ニュース=2024年11月5日】キヤノン、ニコン、ソニー、富士フイルムなど13社で構成されているカメラ映像機器工業会(CIPA=Camera&Imaging Products Association、港区芝浦3-8-10、MA芝浦ビル、03-5276-3800)はこのほど、9月のデジタルカメラ生産出荷実績を発表した。

富士フイルムは11月下旬に新型ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-M5」を発売する。
「Xシリーズ」では最軽量となる質量約355gの小型軽量ボディで、動物や車などの動体をAIで検出できる被写体検出AFや6.2K/30Pの動画撮影機能などを搭載し、1台で静止画も動画撮影にも対応する。裏面照射型約2610万画素「X-TransCMOS4」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor5」を搭載し、写真フィルムを交換する感覚でさまざまな色調表現を楽しめる「フィルムシミュレーション」のモードを切り替えられるフィルムシミュレーションダイヤルを軍艦部天面に配置している。また「Vlogモード」で新たに搭載した「9:16ショート動画モード」を使えば、縦型動画も簡単に撮影できる。同社のデジタルカメラ初となる、内蔵マイクを3つ搭載し、マイクの指向性を全方位・フロント・バック・フロント&バックの4つから選べる。価格.comによる市場想定価格はボディ単体が13万6400円、レンズキットが15万2900円。

それによると、9月のデジタルカメラの生産が台数で前年同月比3.4%増の82万3701台で3カ月続けてプラス、金額で同4.2%増の489億9650万円で2カ月続けてプラスだった。一方、出荷は台数が同0.2%増の83万2874台で5カ月続けてのプラス、金額が同7.0%減の765億2835万円と5カ月ぶりにマイナスだった。

うち、日本国内向けの出荷台数が同22.8%増の8万8934台、金額が同6.7%増の62億6895万円、輸出(日本向け以外の出荷)は台数が同1.9%減の74万3940台、金額が同8.0%減の702億5941万円だった。

デジタルカメラの輸出の地域別では、中国向けが台数で同18.6%増の19万9523台、金額で同11.2%増の219億4918万円と好調で、日本・中国以外のアジア向けが台数で同17.4%減の10万1668台、金額で同17.2%減の103億4113万円、ヨーロッパ向けが台数で9.9%減の18万4851台、金額で同13.7%減の160億4678万円、アメリカ向けが台数で同1.3%増の22万9362台、金額で同14.7%減の187億9237万円、その他地域向けも台数で同20.2%減の2万8536台、金額で同11.2%減の31億2994万円だった。

タイプでみると、レンズ一体型は生産が台数で同22.7%増の17万8908台、金額で同33.3%増の69億0738万円、出荷が台数で同4.6%増の17万0827台、金額が同18.7%増の90億7505万円だった。うち、日本国内向けの出荷台数が同31.1%増の3万5002台、金額が同55.9%増の12億4498万円、輸出(日本向け以外の出荷)は台数が同0.6%減の13万5825台、金額が同14.4%増の78億3007万円だった。

輸出の地域別ではレンズ一体型は中国向けが台数で同0.5%減の2万5381台、金額で同20.1%増の16億4292万円、日本・中国以外のアジア向けが台数で同17.9%減の1万7169台、金額で同3.7%増の11億2642万円、ヨーロッパ向けが台数で同10.7%減の3万5201台、金額で同0.3%減の17億9945万円、アメリカ向けが台数で同18.4%増の5万1687台、金額で26.1%増の28億5589万円だった。

一方、レンズ交換式は生産が台数で同0.9%減の64万4793台、金額で同0.6%増の420億8912万円、出荷が台数で同0.9%減の66万2047台、金額で同9.6%減の674億5331万円だった。日本国内向け出荷が台数で同18.0%増の5万3932台、金額で同1.1%減の50億2397万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で同2.2%減の60万8115台、金額で同10.2%減の624億2933万円だった。

うち、一眼レフの生産が台数で同20.8%減の8万2894台、金額で同30.3%減の23億1813万円、出荷の台数が同23.5%減の8万4562台、金額が同31.0%減の39億1432万円だった。日本国内向け出荷が台数で同68.6%減の1514台、金額で同57.0%減の1億0551万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で同21.5%減の8万3048台、金額で同29.8%減の38億0881万円だった。

レンズ交換式のうち、ミラーレスは生産が台数で同2.9%増の56万1899台、金額が同3.3%増の397億7098円、出荷の台数が同3.6%増の57万7485台、金額が同7.8%減の635億3899万円だった。日本国内向け出荷が台数で同28.3%増の5万2418台、金額で同1.8%増の49億1846万円、輸出(日本向け以外の出荷)が台数で同1.7%増の52万5067台、金額で同8.5%減の586億2052万円だった。

一眼レフの輸出は中国向けが台数で同1.9%減の8312台、金額で同25.2%減の5億9696万円、日本・中国以外のアジア向けが台数で同63.9%減の4388台、金額で同54.3%減の2億7865万円、ヨーロッパ向けが台数で同23.2%減の3万3856台、金額で同33.2%減の12億9040万円、アメリカ向けが台数で同3.4%減の3万5004台、金額で同16.8%減の15億9018万円、その他地域が台数で同69.2%減の1488台、金額で同70.0%減の5263万円だった。

ミラーレスの輸出は中国向けが台数で同23.5%増の16万5830台、金額で同12.2%増の197億0930万円、日本・中国以外のアジア向けが台数で同11.0%減の8万0111台、金額で同17.2%減の89億3607万円、ヨーロッパ向けが台数で同4.9%減の11万5794台、金額で同12.8%減の129億5693万円、アメリカ向けが台数で同2.6%減の14万2671台、金額で同19.6%減の143億4630万円、その他地域が台数で同13.0%減の2万0661台、金額で同11.7%減の26億7193万円だった。