【銀座新聞ニュース=2024年11月25日】中堅の映画配給会社のギャガ(港区南青山2-22-8、TYビル)と今回が劇場映画3作目となる自主映画製作会社で配給を担当する未来映画社(京都府京都市伏見区)は11月30日にTOHOシネマズ日本橋(中央区日本橋室町2-3-1、コレド室町2、050-6868-5060)で「侍タイムスリッパ-」の大ヒットの御礼の舞台あいさつを開く。
「侍タイムスリッパ-」は8月17日に未来映画社の単独配給で池袋シネマ・ロサ1館で公開され、9月13日にはギャガが共同配給につき、全国120館以上に拡大し、9月末には148館にまで増え、10月24日には318館まで増えている。
興行通信社によると、10月11日から13日の週の9週目にして7位に初めてランキングされ、18日から20日の10週目には5位、25日から27日の11週目に6位、11月1日から3日の12週目の8位をもってトップ10から消えた。読売新聞オンラインの11月15日付によると、興行収入が6.6億円、観客動員数も48万人を突破している。
この「大ヒット」を記念して、28日18時20分の回上映終了後に、監督、脚本、撮影、編集を手がけた未来映画社の代表取締役の安田淳一さんをはじめ、助監督の「山本優子」役の沙倉ゆうのさん、長州藩士で、主人公の会津藩の高坂新左衛門に暗殺されそうになる「山形彦九郎」役の庄野﨑謙さんが舞台に登場して御礼のあいさつをする。
ウイキペディアによると、「侍タイムスリッパ-」は未来映画社の社長の安田淳一さんが愛車の「NSX」(ホンダ)を売却して、制作費をねん出し、10人ほどのスタッフで制作、安田淳一さんが監督、脚本、撮影、編集のほか、車両からチラシ作成、パンフレットの制作と11役以上をこなしている。また、映画の中で助監督役を務めた未来映画社所属、東映京都俳優部に所属している女優の沙倉ゆうのさんが実際の撮影でも助監督、制作、小道具などスタッフとしても活躍した。
映画は幕末の会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也さん)が長州藩士を襲撃した夜、落雷によって現代の京都の時代劇撮影所にタイムスリップしてしまい、「斬られ役」として生きていくという時代劇コメディ映画だ。脚本に感銘を受けた東映京都撮影所が「自主制作で時代劇をつくる、などと言ったらいつもなら全力で止めるが、これは本(脚本)がおもしろいから、是非やりたい」と全面協力している。2024年のカナダのファンタジア国際映画祭に出品され、観客賞金賞、11月にはプエルトリコ第18回ルスカファンタスティック映画祭で最優秀国際映画賞を受賞している。
物語は幕末の京都、会津藩士の高坂新左衛門は家老から長州藩士を討つよう密命を受けるが、標的の男と刃を交えた瞬間、落雷によって気を失ってしまうところからはじまる。目をさますと、そこは現代の時代劇撮影所だった。
新左衛門は行く先々で騒動を起こしながら、江戸幕府が140年前に滅んだことを知り、がく然とする。一度は死を覚悟する新左衛門だったが、心優しい人たちに助けられ、生きる気力を取り戻していく。やがて彼は磨き上げた剣の腕だけを頼りに撮影所の門を叩き、斬られ役として生きていくことを決意する。
チケットは11月26日0時からネットで販売をはじめ、劇場窓口が26日のオープン時から販売する。料金は一般2000円、大学生・専門学生1500円、高校生・3歳以上中学生まで、障がい者1000円、シニア1300円。